今年のGWは相方さんの祖母の3回忌で佐賀へ帰省するため、
それなら帰省を兼ねて去年の7月に佐賀遠征した時の撮り溢し撮影を行うことにした。
帰省ラッシュを避けるため少しでも早く出発しようと23時過ぎに出発。
順調に高速道路を走らせたものの、途中のSAは大混雑で仮眠も休憩も出来ず、
勢いで佐賀まで移動したのがきつかった。


大興善寺のツツジ〜佐賀県基山町

鳥栖ICを降りて近くに今日の最初の目的地である大興善寺がある。
6時00分、無事に到着。
お寺専用の駐車場は、ツツジと紅葉の季節は一般客駐車禁止で、
それどころが境内付近は地元住民以外は通行禁止になっており、
車を止めるなら有料大駐車場に止めることになる。
駐車場の広さも驚いたが入場のゲートが設置されているのにも驚かされた。
駐車料金300円。
ところがツツジ公園の開園時間は8時30分からで、
時間をもてあそぶことになったので近くで朝食をとることにした。


7時30分、少し早いが車を止めて大興善寺へ向かう。
大興善寺のシンボルである長い階段の両脇にツツジが咲いており早速撮影開始。
ネット情報では満開になっていたが、まだ7分咲きといったところ。
長い階段を上ると新緑のモミジが出迎え、朝の光に透過したモミジがとても綺麗だった。
これなら紅葉シーズンもぜひ訪れてみたい。
開園時間は8時30分だが、30分以上も早く入園させてくれた。
境内の裏山の斜面に広がるツツジは本当に素晴らしいが、
朝の光は当たらず、おまけに満開に至っておらず撮影にならないので、
そのうち日が当たるだろうと園内を周り撮影の構図を練る。
撮影の時間帯は10時過ぎから午後が良いかもしれないが、
大駐車場からして混雑が予想されると撮影は困難。
それならあえて雨の降る朝に撮影しても面白いかもしれない。
木々の隙間から洩れる日差しが新緑のモミジやツツジもまた絵になるが、
それを写真にすると果たしてどう写っているか・・・
一目一万本、日本庭園など撮影ポイントを絞ったものの、
時間と開花状況の都合により撮影終了して次回への課題にした。


シンボルの階段。
境内の外なので入園料はタダ。


階段を上ると綺麗な新緑の紅葉。
こちらも境内なので入園料はタダ。




開園時はツツジに朝の日差しは当たらず。
新緑の紅葉とツツジの組み合わせが綺麗。






浄徳寺のシャクナゲ〜佐賀県東脊振村

浄徳寺のシャクナゲは出発前に読売新聞のネット記事で見つけて興味があったので行ってみることにした。
鳥栖ICから東脊振ICへ移動。
10時40分、浄徳寺に到着。
駐車料金はいらなかったが入園料は500円。
早速、入ってみると石楠花はどこ!?というくらい咲いていない。
一部、咲いているところもあるがまだ見ごろを迎えていないところが多く、
またすでに散り始めの花もあり残念ながら今年はピークの景色は見ることは無理のようにみえた。
お目当ての樹齢400年のシャクナゲもまだツボミ。
しかも
ネット記事では満開の写真が出ていたような気がしたが、
あれは一体何だったのだろうか・・・
結局、20分足らずで園内を出て時間とお金をロスしてしまった。




西の谷の棚田〜佐賀県富士町

東脊振から県道を西に走らせ国道323号線に入り北上。
古湯温泉を横目に大串地区に西の谷の棚田があるのだが、
最初はそれが分からず着くまで少々苦労した。
12時30分、西の谷の棚田らしきところに到着したものの案内板も無ければ百選の看板も無いので
本当にここが棚田百選なのか不安だった。
地元農家の人に尋ねると西の谷という所に間違いは無かった。
少し標高の高い地区なので斜面から見下ろす棚田と山の背景は良く、
曲線を描く畦道は棚田ならではの美しさを感じさせる。
棚田の中に民家が無いため電柱など余計な障害物も無く静かでのどかな絵に仕上げられるが、
段々の高さは無く、滑らかな斜面に作られているので少しでも田んぼが写るように構図を練る。
枚数は少なく平凡な棚田に見えたが、いざファインダー越しで見ると撮影しているうちに面白い絵に仕上がった。
時期的に代掻きはまだ早いかと思ったが1/3近く終了していて立ち寄った甲斐があった。








観音の滝〜佐賀県七山村

富士町をさらに奥へ進み隣町である七山村へ移動。
滝百選である観音の滝は大きな案内板で迷うことなくたどり着くことが出来た。
13時20分、到着。
観音の滝以外にも遊歩道を歩いて小さな滝など渓谷を楽しめるようになっていたが、
今日は伐採作業で観音の滝以降は通行止めになっていた。
駐車場から階段を下ると観音の滝にすぐ到着。
勢いのある水瀑と周りの新緑モミジが綺麗で心癒される滝なのだが、
水の勢いの激しくて遊歩道を出て岩面を歩くのは危険というか禁止の看板があるので近くで撮影は不可。
少し離れた所から狙うと構図的に良いのだが、
遊歩道が入り自然を感じさせる雰囲気は台無し。
藤の紫もアクセントがあって良いのに本当にもったいない。
本当に滝好きな人にとって滝百選を嫌うのはそこにあるのである。
道路から滝を俯瞰することも出来るが、
これは紅葉シーズンに撮ると面白いと思う。
滝はやっぱり俯瞰より近くで見るに限る。






浜野浦の棚田〜佐賀県玄海町

観音の滝近くにある食堂で昼食をとり
他所の撮影を予定していたが、時間の都合上、玄海町へ移動することにした。
七山村から唐津経由で玄海町へ移動。
15時50分、浜野浦に到着。
綺麗な駐車場、トイレが完備されている棚田は少なくないが、
ここ浜野浦は恋人の聖地にも選ばれている棚田で多くの観光客が訪れるので綺麗に整備されているのだろう。
今日はGWの最中なので多くの観光客、カメラマンが訪れていた。
既に20本近くの三脚が立てられていたのには驚いたが、それだけ人気のある棚田なのが伺える。
特に今日は天気が良くて夕日が落ちて夕焼けで水面が染まるためカメラマンが多く集まった。
写真ではよく見かける浜野浦の棚田に憧れてついに訪れることが出来たのだが、
実際には棚田の上空には高圧線が走っていたり、
休耕田があったりと写真の美しさ以上の感動は半減されてしまうような光景だった。
撮影ポイントはいかに水面を美しく写真に収めるか。
構図は似たり寄ったりだが、実際には各自各々拘りを持って場所取りをしている・・・かどうかはわからないが、
数メートルの高低差が微妙に構図を変える。
高ければ棚田を俯瞰出来るが高圧線のせいで空のスペースが狭くなる。
低ければ空のスペースが広くなる分、高い位置より棚田がはっきり見えない。
拘りが無ければどこからでも撮影は可能だが、
果たしてどこから狙うか・・・



とりあえず三脚を置いて時間を潰す。
背後の海を見ながらのんびり時間を過ごすのもまた旅の醍醐味。
春の心地よい風が徹夜移動の疲れを癒してくれた。
逆光になるので撮影開始は太陽の光が弱くなる頃から。
休耕田があるので横構図より縦構図の方が良いが、
高圧線が水面に写り込むのが非常に面白くない。
ダルマ夕日にはならなかったが、綺麗な落陽を背景に棚田撮影を堪能した。
最終的に50人くらいはカメラマンがいただろうか。
霞が広がり綺麗な夕やけにはならなかったが、
それでも今日はベストコンディションに近い光景だったに違いない。
通常撮影では面白くないので、あえてトワイライトフィルターで演出してみたが、
果たしてどんな絵に仕上がっているか。

徹夜移動の疲れで落陽とともに撮影終了。
明日は相方さんの祖母の三回忌なので撮影はお休みして
3日に撮影再開する。
せっかくの遠征撮影なので天気が良いことを祈りたい。




写真館 二千年一夜