ハウステンボスカウントダウン〜長崎県佐世保市




30日の夜から日本各地は大雪に見舞われ、
それは九州も例外ではなく高速道路が通行止めになるほどの雪だった。
31日、早朝からここは九州?と思わせるような辺り一面の銀世界だったが、
午後からの日差しで雪も融け、ノーマルタイヤでも通行可能となり通行止めだった西九州道も解除された。
果たして無事にハウステンボスに行けるか不安はあったが、
15時30分、相方さんの実家である大町を出発。
このまま天気は回復されるかに思われたが、あっという間に暴風雪に見舞われる。
それもそのはず。
天気予報は大晦日から元旦にかけて暴風雪の注意報が出ていたのだから。
長崎道の通行止めにより渋滞が発生していたので
敢えて武雄北方ICからではなく武雄南ICから乗り、
山深い西九州道に恐怖を感じるが、不思議と道路の凍結の心配は無く安心して走行出来た。
武雄市内の渋滞で時間を取られたが17時頃にはハウステンボスに到着。
ハウステンボスを横目にお目当ての場所へ向かう。
地図を頼りに進んで行くとそこはハウステンボスを見渡す絶景スポットだった。
18時のイルミネーション点灯カウントダウン花火に向けて撮影機材をセッティング。
このまま天候が落ち着いてくれればと思いながら18時が近づいていた。
しかしその願い空しくハウステンボスが白い幕に覆われるような景色が目の前に現れ、
それは徐々に近づき、点灯前にはこの日最大の暴風雪に見舞われた。
もうこうなれば撮影どころではなく、ひたすらセッティングしたカメラを守ることで精一杯で
これだと花火も中止かと思ったら花火が打ち上げられた。
オープニング花火なので正直期待はしていなかったが、打ち上げ時間も長くボリュームもあり
ラストは飛遊星の尺玉で幕を閉じた。
花火が終わり、しばらくして暴風雪も治まり2010年最後もこんなタイミングの悪さに付き纏われてしまった。



これからカウントダウンまで6時間、果たしてどうやって過ごそうか。
佐里温泉のイルミネーションを撮りに行く予定だったが雪道が怖いので断念。
当初、ハウステンボス内で撮影する予定で、
時間つぶしにイルミネーションを撮ろうと思っていたが、
31日は通常チケットではなくカウントダウンチケットが販売され、
園内のアトラクションやライブなどが楽しめるのでお得なチケットではあるけれど、
花火しか用の無い私にとってはあまりにも高い買い物になる。
園内の建物と花火の構図を想像していただけに、
せっかくハウステンボスを目前にして中に入らなかったのは後ろ髪惹かれる思いだった。







心配していた雪は、奇跡的に星が出るほど回復したが時折突風が吹き付けるほど風が強い。
その強い風がまた恐ろしいほど冷たく濡れていた路面はいつしか凍結していた。
特にすることが無かったので車内でテレビを見ながら待機していたが、
それにしても本当に大晦日の番組はあまりにも退屈過ぎて時間の流れが妙に遅く感じた。
22時30分、路面凍結しているので坂道は上れず車を捨てて歩いて撮影スポットへ向かう。
歩いてどのくらいかかるかわからなかったので早めに出たが、
15分程で着いて寒い中で時間を持て余す状態の中、
ハウステンボスではキマグレンが会場を盛り上げているようだった。
外からでも音は聴こえるので何だか得した気分。
時折吹く突風で早めに機材をセットしておくと倒される恐れがあるので機材をセットしたのは20分前。
風は強いが短時間の花火打ち上げなので中止の心配は無さそうだが、
事前にハウステンボスに花火打ち上げの問い合わせをした時の回答が、
打ち上げ中止は直前に決定されるという曖昧さに花火目的の人たちにとっては不親切な対応だと思うが、
花火大会がメインではないので仕方無い。
誰も来ない穴場かと思ったが、24時が近づくにつれてちらほら人が集まりだしたが、
例年に比べると全然人がいないらしい。
穴場かと思ったが、実は知る人ぞ知る花火観覧絶好ポイントだったのかもしれない。
道のりが狭いので少し離れた所に車を止めて正解だった。
2011年まで残りあと少し。
撮影態勢も整え準備万端。
誰かがカウントダウンを始め、会場でも10カウントが始まり、
そして2011年0時00分、花火が打ち上がった。



カウントダウンの花火といえば短時間の中で怒涛に打ち上げて終了というパターンが多いが、
ハウステンボスは約15分の間にバラエティに富んだ花火が披露され、
小型煙火、仕掛け、単発、尺玉など数箇所から休み無く打ち上がり、
このご時勢にバブル全盛期を感じさせるカウントダウン花火はハウステンボスを置いてここ以外には無いかもしれない。
距離が離れているので圧倒感は無いが会場で見ると180度のパノラマ花火が楽しめたに違いない。
縦構図で狙おうかと思ったが、横構図でハウステンボスの雰囲気を演出してみたが、
果たして撮影結果はどのように仕上がっているだろうか。
今まで何故にハウステンボスに来なかったのか?と思うような素敵な内容に感動し、
当初は暴風雪でどうなるかと思ったが、無事に2011年を迎えることが出来た。

心配していた帰り道は、特に凍結していなかったが西九州道は敢えて走らず川棚経由で帰ることにした。
波佐見までは順調に帰れたものの、有田までは雪道になっており、ルートを誤ったかと思ったが、
ちょうど西九州道のインターチェンジがあり、通行止めになっていなかったので恐る恐る入ってみたら、
まったく心配いらずの道のりで、ハウステンボスから大町まで1時間もかからなかった。
こうして怒涛の2010年は幕を終え、2011年の幕は開いたのでした。
今年も一年良い年でありますように。






写真館 二千年一夜