須磨浦山上遊園〜兵庫県神戸市




いつの時だったが随分昔の話になるが、
須磨浦公園に立ち寄った時に明石大橋を俯瞰出来る夜景写真を見て感動したことがある。
それ以来、いつか行ってみたいと思いつつ夜景は冬に撮るものだと拘りを持っていたので、
夏から秋にかけて夜間営業している須磨浦山上園地に行く機会は無かったものの、
それでもいつかは!と念願叶って、ようやく実現したのでした。
空いているスケジュールを見て、出来るだけ涼しい時期の方が空気が澄み切っているだろうから10月が理想ではあるものの、
去年みたいに天気が悪くてまた1年後という可能性もあるので今年は9月に調整。
台風一過で澄み切った空を予想したが予報はあまりよろしく無く中止しようかと思ったが、
晴れ時々曇りの予報に変わったので、今回はどうしても行ってみたい意志が強かったのでダメ元で行くことにした。
13時30分に家を出て高速走らせ3時間。
いろんな高速道路が巡り張られている関西だが、須磨近くまで山陽道が走っているので休日割引の恩恵を受けて安く移動出来た。
薄っすら雲が広がる白い空だったがキツい日差しが肌を射す秋とは感じさせない暑さ。

15時30分、須磨浦公園の駐車場に止めるものの最初の1時間400円という破格な値段に驚く。
その後、1時間ごとに200円・・・恐るべし都会。
山頂の展望台に行くにはロープウェーとカーレーターという乗り物で行く。
セット価格で往復1000円とお得でリフトは展望台から遊園地に行く際に利用するのでリフトは乗る必要無し。
ちなみにカーレーター乗り場にも展望台があるが明石大橋を俯瞰するにはちょっと物足りない。


カーレーター乗り場(東部展望台)





昭和を感じさせるカーレーターは乗り心地が非常に悪く、
気分が悪くなってもいいように予め注意書きの看板があった。
そして回転展望台に到着。
この展望台も昭和を感じさせるようなレトロさがあり、
古いゲーム機、ジュークスボックス、今では珍しいとされている回転展望台。
建物自体も古く改修する気配も無ければ、そのまま時の流れに身を任せて来たような感じです。



明石大橋上空は雲が多くやはり今日は撮影にならないかなと半ば諦め気味だったが、
南方面の空は秋を感じさせる空で諦めるのはまだ早いかも。
時間があるので展望台内でケーキセットでも食べながら時間を潰したいが、
ここまで来るのに大金を叩いているので贅沢は出来ない。
今日は琵琶演奏が行われるので軽食コーナーに小さなステージが用意されているが、
ちょうど演奏時間と夜景撮影時間が重なるので演奏は聞けそうにない。
標高が高いだけに風が強く気温は低いが何故か体がべとつく蒸し暑さ。
明石方面、神戸方面ともに靄がかかり夜景撮影にはあまり良い条件ではないが、
太陽が沈むにつれて明石方面の上空が徐々に赤く染まり、次第に綺麗な夕焼け空へと変わっていった。





18時前には太陽が沈み、30分後の撮影に向けて機材を準備していると、
予想外にも夕焼けの焼け方が半端無く染まり急いで撮影態勢を整えた。
これでライトアップしてくれると嬉しいが18時30分から。
事前露光しておく手もあったが、時間によって徐々に変わっていく景色を見逃す訳にはいかず夕焼けとライトアップの組み合わせは幻となった。
夜景撮影のみの予定だったが久々に見る壮大な夕焼けにシャッターを押す手が止まらない。
明石大橋を真ん中に置くと日の丸構図になって単調な絵になるので、
ここは敢えて脇役の存在にして左右どちらかに追いやる構図にまとめると面白い絵になる。
19時になると虹色にライトアップするので、F8、1分、1分30秒でシャッターを切り、
念願だった須磨浦山上遊園でも明石大橋夜景俯瞰撮影は終了。





雲が広がったお陰で壮大な夕焼けが見れたが、
やはり夜景は澄み切ったトワイライトブルーの空でなければ理想の夜景写真は完成されない。
10月の最終夜間営業が狙い目だろうか。
日が暮れて1時間露光すれば船の光跡も入って面白いが、街明かりが明るいので空が飛ぶかもしれないが、
その前に高い駐車料金が気になって撮影どころではない。
鈴虫の声が響く中、急いで機材を撤収して下山した。





写真館 二千年一夜