鞆の浦弁天島花火大会〜広島県福山市




初夏の訪れを感じる鞆の浦の花火が今年もやってきた。
仕事を変えて今年は行く事が出来ないかと思ったが、
定時の18時に仕事を切り上げて無事に参戦にこぎつけた。
18時に会社を出て、車を飛ばして鞆へ向かう。
通常の花火大会であれば会場に近づくにつれて渋滞するが鞆の花火は渋滞しない。
これには、鞆の街があまりにも狭くて車で行くには不便過ぎる。
会場に臨時駐車場が無い(本来はあるが告知していない)
など、いくつかの理由が考えられる。
私は過去何度も訪れているので、いつもの駐車スペースに車を止める予定だが、
過去にこれほど遅い時間帯に来た事が無いので正直、渋滞無しで鞆町内に入れるか不安であった。
18時30分、特に渋滞は無く安心したのも束の間、いつもの駐車スペースは既に埋まっていたが、
会場から少し離れた場所に何とか駐車出来たものの、安心するのもまたまた束の間。
今年は初の仙酔島に上陸するため、18時50分発の市営渡船に乗り込むため急いで乗り場へ向かう。
歩行者天国となった道路は露店で賑わい人を掻き分けて小走りで渡船を目指し何とか無事に乗船。
今年から龍馬伝の観光PRで平成いろは丸がお目見えして、実は密かに乗ってみたいと思っていた。
たった数分の乗船に往復240円、まじかで弁天島を拝めるので高いか安いかはその人の価値観次第。
初の仙酔島上陸。
何度も訪れ見慣れた鞆町なのに、少し見方を変えただけで別の街に来たかのように感じるのが不思議だ。
そういえば、いつも花火大会は賑やかだったホテルが廃業したので、その海岸沿いが解放されて観覧範囲が広くなっていた。



修繕した遊歩道を歩いて時間をかけて仙酔島を探索したい気持ちを押さえて展望台へ向かう。
例年通りの混雑か、それとも平成いろは丸効果なのか、そこそこ仙酔島から花火を見る観光客もおり、
展望台は既に観覧客で一杯になっていた。
当初、展望台から撮影する予定だったが、予想外の混雑と距離が近すぎてイメージとは大きくかけ離れていたので断念。
他に良い場所が無いかとウロウロしているうちに打上定刻の19時30分が迫ろうとしていた。
海水浴場を歩いて修繕したての遊歩道を歩いているうちに弁天島が見える場所に着き、
距離は離れているものの、観覧クルーザーが停泊していたりなかなか雰囲気の良い場所が見つかった。

  



予想外にも近かった展望台より。


まだ暗くなる19時30分からの打上。
右上に金星が明るく輝いていた。


急いで機材をセットして撮影態勢を整える。
いろは丸の黒煙が鞆町に向かって流れていたので風向き良好かと思いきや、
知らないうちに沖へと変わっていた。
相変わらず暗くなる19時30分から花火は打ち上がり、前半は昼花火ならぬ夕方花火の開催。
今年は大河ドラマ龍馬伝にちなんで、音楽とナレーションは坂本龍馬がメイン。
残念ながら仙酔島からはかすかに聞こえる程度で内容までは聞き取れなかったが、
花火打上中に音楽は流れていなかったのは演出上少し寂しいような気もする。
花火の内容は、御馴染みの佐賀火工が担当しているので例年通り。
一見、マンネリ気味ではあるが、ここでこのような演出が来る!と予想出来るので撮影者にとっては逆に有り難く、
フィナーレーは予想通り、打ち込み水中花火と冠菊の連打であった。
プログラムを貰い損なったので、どのようなテーマだったのかわからなかったが、
1パートは、単発、小型煙火、スターマインで一括りになっていた。
その他、扇打ちの牡丹、水中花火(もしくは地爆)、型物などレパートリーが多く飽きの来ない内容で、
2000発を1時間持たせるには、場慣れした佐賀火工ならではだったかもしれない。
今回、撮影場所が離れていたので迫力はイマイチだったが、
混雑を避けてのんびりゆったりの中での撮影し易い環境だった。
20時30分、終了。
帰りは21時05分、21時35分の便があるのでのんびり片付けしても本土に戻れる。
初めての仙酔島上陸、初めての仙酔島での花火撮影だったが、
時間に余裕があるなら仙酔島を探索した後に花火観覧、そして島内にあるホテルに泊まってのんびりしてみたい。
そんな夢と妄想を抱きながら平成いろは丸に乗船。
またいつか仙酔島へ来よう。

渋滞はとっくに解消されているかと思ったが、さすが交通に不便な鞆町。
花火終了1時間後でも渋滞は解消されておらず水呑町まで渋滞は続いていた。





写真館 二千年一夜