常清滝〜広島県作木村



例年だと7月第一土曜日は弁天島花火大会が行われ、
珍しく第一土曜日が休みなので早くから計画を立てていたのだが、
大震災による花火大会の中止、そして高速道路休日1000円割引の終了と念願だった浜松遠征は幻となってしまった。
7月第一土曜日といえば島根県赤来町で行われる半夏祭りを思い出した。
無名のお祭りなので今でも花火は上がっているのか調べてみると、今年も開催されるようなので行くことにした。
鞆の浦の花火大会が中止になったので花火撮影は実に2ヶ月ぶりなので自然とテンションが上がってきた。
不安定な梅雨空に、晴れになっていた週間天気予報は当然当てにならず、
朝から曇り空、当日の天気予報は雨になっていたので必要最小限の雨対策をして出発。
世羅を過ぎたあたりで雨に見舞われるが、三次を通過する頃には天気も回復して連日の暑さが嘘かのごとく心地よい風が吹いていた。
君田にある道の駅で手作りジェラートを食べた後、ちょっと寄り道して常清滝に向かった。
16時頃に到着。
ここの滝に訪れるのは何年ぶりだろうか?
何度も来ているが、なかなか納得の行くものが撮れない手強い滝である。
夕方に近い時間帯に来ても既に薄暗いのが渓谷だが、
常清滝は午後の日差しが当たり、まさに西日が当たる時間帯がベストタイムと珍しい滝。
500mの遊歩道を歩くと相変わらず見上げる高い滝が出迎えてくれた。
西日をたっぷり浴びている常清滝は、これまた珍しく水量も豊富で風で水しぶきをたくさん飛ばしていた。
時折、虹も見えたが撮影態勢に入ったところで消えてしまった。
撮影場所が限られているので、いつどんな時に来ても構図は変わらず平凡な絵になってしまうのが、
上手く撮れない理由なのかも。
今回は同行人の相方に滝を見せてあげるのが目的なのでいつもの構図で軽く撮影して終了。


左:滝下から見上げで迫力ある構図/右:展望台からは木々が邪魔で平凡な絵になるためズーム撮影がオススメ


半夏まつり〜島根県赤来町

17時30分頃に赤来の道の駅に到着。
駐車場は、そのお隣の広場だが18時に道の駅が閉店するのでそのまま駐車させてもらった。
どこから花火が上がるのかさえ把握していないので、初めての現場は現地調査から開始。
お祭り会場である宿場街だった赤名地区を探索していても花火の筒は見えず、
一体どこから上がるのだろうか?と迷っていたら、花火観覧が出来るビアガーデン会場を発見。
どうやら花火は国道54号線を挟んだ赤名地区とは反対側から上がるようだ。
そうこうしているうちに合図玉が上がり、小高いグラウンドから上がることが判明した。
さてそうなると、今度は撮影場所に頭を悩ませなければならない。
小高い場所からの打上だと近くで撮影すると頭上で開花するので、一定以上の距離で狙うか、
もしくは小高い場所で撮影することになる。



いろいろ探索してみたが小高い場所は無く、これといった赤名地区の雰囲気を出せる景色も見当たらず時間だけが過ぎていく。
宿場街から少し離れたところに公園の広場があり、片貝を思い出すような林越しからの撮影も考えたが、
最終的にビアガーデン会場付近から狙う事にした。
JAとホテルの間から花火が打ち上がるので観覧には適しており、
また前景も夜になると照明などで賑やかになってくれるのではないかと期待はしているが、
果たして絵的にどんな感じに仕上がるかは実際に撮影の仕上がり次第で冒険でもあり賭けでもあった。
撮影場所が決まれば、打上時刻までの間の時間潰しに夕食にする。
こんなにのんびり出来るのもまたローカルな花火撮影の醍醐味だったりする(笑)


JA直営店の奥出雲和牛を手ごろな値段で食べられるステーキハウス萌美野

20時00分、心配していた雨も降ることは無く花火が打ち上がる。
鎌田煙火による1000発の打上。
ローカル花火ながら7号玉の花火が打ち上がり、
時折、無風に泣かされることもあったが、それなりに迫力のある花火を楽しまさせてもらった。
ただ、50分間の打上かと思いきや30分で終了してしまい、
ラスト5分の動画撮影を待機させていたコンデジの出番は無し。
そういう曖昧なところもまたローカルだから許されるのだろうか(苦笑)



赤来町は、いつも真夜中に通過するだけなので、こうして時間をかけて滞在したのは初めてで
銀山街道の宿場街だったことも知らなければ、美味しい奥出雲和牛が食べられる店も今回初めて知った。
合併して飯南町となり赤来町という地名は消滅し、
また尾道松江道が開通すれば通過さえしてもらえない街になってしまい、
ますます過疎化が進むかもしれないが、
美味しい料理や自然を満喫出来る素敵な街として残っていてほしいを願うばかり。
最後に、まさかのサプライズを見せてくれたホタルの光に見送られながら、
赤来町でまた1つ良い思い出を作ってくれました。





写真館 二千年一夜