日本丸が来たっ in 福山港〜広島県福山市



今夏は尾道で海フェスタが開催され、そのイベントの一環で日本丸が福山に来るはずだったのだが、
東日本震災で海フェスタは来年に延期。
しかし日本丸は市制施行95周年の記念イベントとして日本丸は予定通り福山に寄港することになった。
帆船が入港するとセイルドリル(帆を張る訓練)や船内一般公開、そしてライトアップと
お決まりのラインナップが組まれており、今回はちょうど3連休に合わせた日程でかなりの人出となった。
日本丸は過去何度も撮影しているので、今更撮影するまでも無いが、
福山に初めて日本丸が寄港するのなら備前の花火大会をキャンセルして帆船撮影に切り替えた。

昨日に引き続き今日も猛暑で日差しがきつい中、会場に着いたのは12時30分頃。
臨時駐車場は設けているものの、先客は路駐している様子。
会場が市街地から離れた工業団地なので駐車禁止の標識も無ければ特に警察の取り締まりもやっていないので
安心して路駐出来るのだが、一応復興支援イベントとして駐車料金500円のうち100円は義援金となっているので
臨時駐車場を利用して欲しいと思いつつ、私も経費節約のため路駐した。

今日の目的は帆を張った日本丸の姿を収めること。
真っ青な夏空に真っ白な帆船なんて珍しくない被写体に思いがちだが、
これがなかなか青空の下で帆を張る確立は低いので、今日はまさに絶好のチャンスなのである。
久々に訪れる箕沖町は様変わりして、立派なコンテナターミナルとなっており、
その一部が会場となっていた。
日本丸をはじめ、滅多に見れないコンテナターミナルで活躍する巨大マシーンも一部展示されていたり、
飲食ブースや東北名産ブースなど思った以上の賑わいだった。
13時から実習生110人参加でセイルドリルが始まる。
高さ約50メートルのマスト4本に上り、帆を結んだロープをほどき、
甲板に降りて「わっしょい」の掛け声を上げ、36枚の帆を約1時間30分かけて広げ、
立派な帆船となり多くの観光客はシャッターを切っていた。
どこの会場でもそうだが、帆を張った姿はあくまでオマケで、
本当の目的は帆を張る光景の見学であるので10分ほどで帆を片付け始めた。
広島港のように逆光じゃなく順光で撮影はベストだったが場所が悪い。
会場が狭いので正面からは距離が取れず、斜め前はブースが邪魔。
福山港らしさを出すために少し離れた所からクレーンと一緒に撮影したが、
斜め過ぎて日本丸の美しき姿を出せなかったのが悔やまれるが仕方ない。
それでもただ単に日本丸を撮影するのではなく、
福山港らしさを出す必要があり、巨大クレーンと一緒に撮ることで福山港らしさが出たのではないかと思う。
午後の日差しが容赦なく襲ってくるので、撮影と見学は程ほどにして市内で時間を過ごしてライトアップ撮影で再度訪れることにした。
それにしてもセイルドリルは終盤を迎えている時間帯なのにも関らず、
駐車場待ちをしている車で大渋滞していたのには驚いた。



再び福山港に戻ったのは西日が和らぐ18時頃。
日中の混雑は解消されたが、それでも会場はかなりの賑わいで時間が経つにつれてライトアップされた日本丸を見ようと
大勢の人が訪れていた。
構図は日中と同じ場所で巨大クレーンを入れて狙う。
通常のライトアップは帆船から発せられるライトやイルミネーションで闇夜に浮かび上がるのだが、
会場に灯される巨大ライトが帆船を照らし、違う意味でのライトアップが楽しめる・・・というより撮り手側としては余計な灯かり。
撮影は軽く終えて帆船を近くで見て早々と撤収した。
会場と駐車場を結ぶシャトルバスは大混雑で駐車場に向かう車で道路も渋滞。
初めて寄港した日本丸のイベントは大盛況に終わりそうだ。
日本丸は翌日の台風の影響で船内一般公開の終了を早めて岩国へ出航した。






写真館 二千年一夜