くらはし遣唐使船まつり〜広島県倉橋町



倉橋島で花火が上がることを去年の新聞で知り、
しかも尺玉が上がるとなれば来年はぜひとも行ってみたいと思っていた。
今年は3連休の初日ということもあり倉橋島巡りを兼ねて計画を立てた。
倉橋島に着いたのは15時前。
尾道から下道で3時間の道のりと広島県内でも遠い島。
広から音戸へ行く途中、阿賀マリノ大橋が開通して多少アクセスは容易になったが、
それでも休山トンネル経由で行った方が道も広く走りやすい。
車酔いしそうな音戸大橋を渡った後は、標識どおり国道を走って倉橋へ向かう。
ちなみに帰りは県道のルートで呉を案内しているが、
これは距離的には国道の方が近くて早いが道が狭いため、
帰りは道の広い県道を走らせようという考えなのかもしれない。

今回、倉橋島に来たのは2つの目的があり、
1つは倉橋島の遺産でもある段々畑の撮影。
これは前回のリベンジ撮影。
そしてもう1つは広島県観光冊子の表紙を飾った倉橋島の風景の撮影。
まずはその風景の撮影のため鹿島大橋へ向かった。
到着してまず拍子抜けしたのは、表紙どおりの海の青さとはあまりにもかけ離れていたこと。
もしかしたらデジタル処理で青くしたのか!?と思ったが、
日差しの当たり具合からして表紙は午前中に撮影したもので、
午後よりも午前に来た方が海の青さが現れるのかもしれない。
橋の下から海を見下ろすとたくさんの小魚が泳いでおり、
海の美しさ、自然の豊富さを物語っているかのように思う。
表紙のような海の青さには出会えなかったが、
同じ写真を撮るのも芸が無いので、自分らしく午後の日差しが当たる漁港を撮影した。



鹿島大橋を渡り、鹿島の先端まで行き段々畑に到着。
前回訪れた時は12月の15時頃で太陽が裏山に隠れて日陰になってしまったという失敗のリベンジ。
夏の暑さが容赦なく体力を消費し撮影気力も失われていく。
そうなると見えるものも見えなくなるのか、何を見ても写真を撮ろうという意欲が沸かなくなり、
前回来た場所に来てコンディションが良くても何故か写真を撮りたいと思える光景ではなかった。
結局、段々畑の撮影は断念して小さい漁港を入れた絵を1カット撮影して終了。


段々畑のベストポジション。
しかし電線が邪魔。


珍しいのか微妙な段々畑の光景。



くらはし遣唐使船まつりの会場である桂浜に到着したのは17時頃と少し早め。
会場から少し離れたところに車を止めて会場を軽く現地調査。
今回は尺玉が上がり桂浜からだと近すぎるので少し距離を取る必要があり、
そうなるとある程度離れた場所で帰り道方向でオマケに近くに駐車場があれば・・・ありました(笑)
現地調査の後は、無料公開している資料館で原寸大の遣唐使船を見たり、
松原を探索、そして地場の新鮮な食材を使った料理を堪能して花火打上まで時間を過ごした。



20時30分、2500発の花火が打ち上がり
西日本花火ならではの体感花火を満喫。
時折上がる尺玉、西日本花火ならではの体感花火、そしてラストの冠菊。
風向きが良かったのか久々に見る西日本花火による花火が綺麗に見えて気持ちよく撮影出来た。
ただ20分の打上で2500発も消費したようには見えなかったが、そこはあまり深く気にしないようにした。
帰りは帰り道に近いところに駐車したお陰でスムーズに倉橋島を脱出。
田舎のローカル花火なので混雑はしないと思っていたが、
噂に寄ると会場付近に止めると呉まで3時間はかかるらしい。
確かに狭い倉橋町内を通過するだけで車が動いていなかったので
時間が経てば経つほど大渋滞するに違いない。
そういう意味ではローカル雑誌やネットに情報が流出しない理由がわかるような気がした。



合併して呉市の一部となった倉橋島だが、
時の流れを忘れ時が止まったかのような街がどことなく愛しさを感じる。
花火撮影後は、どこかの民宿で汗を流し星空を見て一夜を過ごし、
翌朝は涼しいうちに段々畑と歩きたいと思った。





写真館 二千年一夜