大井谷の棚田〜島根県柿木村



宮島水中花火撮影の翌日は、日原の花火撮影のため一旦岩国へ向かう。
道中、雨が降り出し、もしかしたら朝の霧に包まれる錦帯橋が狙えるかも?と淡い期待を抱いていた。
夜中に錦帯橋に到着してそのまま仮眠して朝を迎えたが、霧は出ずどんよりした雲の広がる朝となった。
結局、錦帯橋の撮影はせず進路を北に進み津和野を目指す。
時間を持て余すのも勿体無いので久々に柿木村にある棚田に寄ってみた。
8時到着。
前回いつ来たのかは忘れたがちょうど田植えシーズン前だったと思う。
棚田オーナー制度をとっており、家族連れで田植えをしていた光景を思い出した。
ここの棚田は展望台があり、初めて来た人はそこで棚田を狙いがちだが、
撮影ポイントはさらに上にある「助はんどう」がある付近が狙い目。







昨日は柿木村でも花火大会があったと地元のおばあさんが教えてくれた。
せっかくなのではぜ掛けの時期も聞くと、棚田オーナーの田んぼだけはぜ掛けをしているらしい。
既に穂が実りつつあるところを見ると9月第一週目あたりが刈入れ時かな。
生憎の曇り空ではあるが、棚田の場合、中途半端に日が照るより曇り空の方が石垣に深みが出て絵になりやすい。


SLやまぐち号(津和野ー船平山)〜山口県津和野町

せっかく津和野まで来たのならSLやまぐち号を撮りたいと思うが、
個人的に鉄撮じゃないし、個人的に風景を入れての撮影を好むものとして、
今の時期のSL撮影はあまり面白くない。
午前中は願成就温泉で仮眠を取り、まだ狙ったことの無い津和野ー船平山でのSL撮影をすることにした。
車を止める場所があまり無いので早めの14時頃到着。
盆休み期間だけに大混雑しているのでは?と思ったが、
あまりにもオーソドックス過ぎるのか10人程度しかいなかった。
日が射したり小雨が降りそうで降らなかったりと目まぐるしく変わる天気るとともにシャッタースピードも変わる。
曇った時はスピードが1/90まで落ち、これだとF値を下げなければならないがシャープさが物足りなくなるのは痛い。
こんなときは感度を自由に変えられるデジが有利。
結局、SLが通過した時に太陽は雲から顔を出さずシャッタースピードは低い状態でシャッターを切った。
1年振りに体に響く汽笛は何とも言えない感動があった。


にちはら鮎まつり花火大会〜島根県日原町

SL撮影後、日原町を目指す。
津和野町のお隣なので予定より早く16時に到着。
あまりにも早すぎて臨時駐車場も一番乗り。
帰りのことも考えて帰り道に近い方面に車を止めた。
現地調査をしようと思ったら雨が降り出し、
天気予報どおりの雨模様だが、ただの夕立であってほしい。
そんな雨も夕立だったのか次第に止んで蒸し暑さの漂う状態となり
軽く打上場所を確認して撤収した。
特等席である旭橋は観覧禁止となれば橋下の河原から撮影するしかない。
ここもまた撮影ポイントが少なく川花火らしい雰囲気のある写真は撮れそうにない。
高津川にはダムが無く美しい川で名高いとのこと。
そこで採れる鮎はさぞかしおいしいことであろう。
川を覗き込むと当たり前のように魚が泳いでいるのは鮎の稚魚なのかな?
撮影場所も決めて後は夕方になるまで待機。


鮎の街だけに鯉のぼりならぬ鮎のぼり。



人の動きは遅く混雑度は少なめののんびりしたローカル花火大会。
旭橋は観覧禁止だが、急斜面の階段は通行可能なのもローカルならではなのか?
お陰で行き来は楽でしたが。
20時00分、花火大会開始。
プログラムは18景にタイトルが付けられ、
ご丁寧に打上数まで発表してくれるのだが、肝心なプログラムにそのような記載が無い。
生島煙火が担当している情報を得て期待していたのだが、
メインは小型煙火のような連射と単発がメイン。
打上距離が近く山間部だけに開花音が山に響き迫力はあるものの、
あまりにも演出が単調で退屈過ぎた。
オマケに前半の見せ所であった銀菊の連打は残念ながら煙に没してしまいました。



風の流れは1時間の間に縦横無尽に吹いて、流れ去った煙が舞い戻る時もあった。
風の流れは自然現象なので仕方ないにしろ、花火の進行には些か問題がある。
プログラムとプログラムの間が妙に長く、提供読みではなく、何らかの町内の告知が殆ど。
煙が掃けてありがたいが、それにしても長い。
オマケに花火大会最中なのにも関らず抽選会が始まる始末・・・
これほど緊張感の無い花火大会も珍しいのではないか。
この抽選会はここ最近の試みらしいが、抽選会はぜひとも花火大会終了後に行って欲しい。
日原に来たのは失敗だったかと半ば諦め気分だったが、
最後の最後に柳と青牡丹、そして最後は冠菊の連打と生島煙火らしい花火を見せてもらい、
風向きも風上となり今日一番のコンディションでフィナーレを向かえることが出来た。

21時が終了予定だったのかどうかは知らないが21時20分頃に花火大会終了。
特に混雑することなく、日原町内を脱出。
渋滞することなく六日市ICまで快適に走行して家路に向かった。
日原町も今までは通過したことしかない街だったが、
今回訪れたことで鮎が泳ぐ美しい川が流れる街ということを知った。
星が美しいことでも評判な街なので、
花火撮影ではなく観光で訪れるのが良いかもしれない。






写真館 二千年一夜