田尻のダルマ朝日〜広島県福山市



台風15号が去った金曜日はまさに台風一過と呼べるような晴天だったが、
ダルマ朝日が顔を覗かせることは無かったようだ。
ダルマが出没する可能性として、雨上がりよりも雨が降る数日前が高い。
この3連休は晴天続きなので出没する確立は微妙ではあったが、
せっかく天気が良いのと、ここしばらく早朝撮影をしていなかったので
気合を入れて田尻のダルマ朝日に挑戦することにした。



家を出ると満天な星空が広がっており今日も1日良い天気になりそうだ。
4時に家を出て30分で到着。
家からこんな近い場所にダルマ朝日が狙えるスポットがあるのは何とも贅沢である。
少し遅かったかなと思ったが、まだ先客の姿は見えずしばし待機。
田尻にはしばらく訪れていなかったが、
前回訪れた時に工事していた埋立工事は終了しており埋立地の半分は綺麗な公園に仕上がっていた。
残り半分は、区画造成の途中のようでこれから家でも建つのだろうか。
この埋立のお陰で堤防も綺麗になりダルマ朝日が撮影しやすくなった。
今日は県道に人が少ないと思ったら、その埋立地の堤防に大勢のカメラマンが集まっている。
昨日撮影している人を見つけて撮影場所を決めようと県道にいる人に聞いてみたが曖昧な答え。
それなら大勢人がいる埋立地の方が可能性は高いかもしれないが、
個人的には前景に養殖網を絡ませることで田尻町らしさを出したかったので県道から狙いたい。
どちらで撮影しようか迷った挙句、今まで埋立地から撮影した事が無いので県道は諦めた。
埋立地からだと前景に網が無いので超望遠撮影となる。
瀬戸大橋が見えれば、それはそれで田尻らしさが出るだろうか。


※撮影地の後ろは私有地の側溝

埋立地だけでも約30人以上のカメラマンがいるので知らない人が通ると、何事か!?と思われるかもしれない。
いつもは県道にズラっと並んでいるが、
それだけ埋立地に集まるということは、やはり県道からはもう遅いのかもしれない。
久しぶりの300mm×3倍ワイコンをセット。
瀬戸大橋の脚塔が見えることから今日はかなり期待していいのでは?と気持ちが高ぶっていると
次第に厚い雲が登場。
カメラマンの間から、今日はダメ、昨日の方が良かった、などという声が飛びはじめた。
しかし曇り空でもダルマが出る可能性はあるので油断は出来ない。
満天に輝く星空は、時間が経つにつれ雲が焼けるような気持ちの良い朝になり、
新鮮な空気、通り抜ける冷たい風が妙に懐かしい。
予定では6時日の出予想だったが、それよりも5分早い5時55分頃に太陽は顔を覗かせた。
水平線上には雲が無かったためダルマ朝日にはなったものの、
その上に厚い雲があり、何とも中途半端なダルマとなって現れた。
初めての田尻のダルマを拝めたのは嬉しいが、写真にするにはあまりにもブサイクなダルマに
複雑な心境でとりあえずシャッターを切った。



ダルマ朝日はSLと同じで長い待ち時間にしては一瞬で撮影は終わり、
撮影を終えたカメラマン達は一斉にその場からいなくなった。
このモヤモヤとした中途半端な気持ちは明日も撮影することで解消してくれるだろうか。
帰りはグリーンライン経由で鞆の浦と瀬戸内海を見ながら家に向かった。
ちなみに虫明湾では綺麗なダルマ朝日となって出没したらしい。








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