大朝のテングシデ群落〜広島県大朝町



国天然記念物になっている大朝町のテングシデ。
名前くらいは知っていたが、実際にどのような物なのかはまったく知らなかったが、
最近届いた電気料金明細に添付されている写真を見て急に興味が沸いてしまった。
奇妙な枝をしている木なので、本来なら葉が落ちた秋から冬にかけたシルエットが絵になるのかもしれないが、
個人的には新緑の美しい姿を見てみたいと思い行ってみることにした。
いつもは下道で走っていたが、今回は三次経由で高速に乗り千代田ICで下りるルート。
時間的にはそんなに変わらないかもしれないが、カーブの多い下道を考えると気分的に楽で走りやすかった。
千代田ICに下りて芸北へ向かう途中の県道312号線に入り、狭い峠越えして下ると案内板がある。
道中、やけに賑やかなお祭りをしているなと思いきや、原東の花田植えが行われており、
どこかで花田植えはやっているだろうと思ってはいたが、
行く途中なら予定を立てておけばよかった。
あまりに人が多かったので今日は断念してテングシデへ向かった。



14時00分、到着。
国天然記念物のせいか駐車場が必要以上に広くバスも対応可能。
標高もあり自然豊かなところにテングシデはあった。
新緑が美しく見事な枝ぶりに圧巻。
1本桜と違い支柱が無いのは、そこまでして守ろうという価値観の問題だろうか。
それでも台風が来れば一発で折れそうな奇妙に曲がっている枝が折れないのも不思議ではあるが、
よく見ると既に折れている木もあった。
これだけ奇妙な枝ぶりのシデの群落は世界でもここだけというのだから驚きだったが、
場所が場所だけに一般客が訪れているのも何気に驚きだった。
構図の決定は、1本桜と同様、いかに木の迫力さを伝えるか。
しかし新緑のせいで奇妙な枝は隠れてゴチャゴチャしてしまっているので、
テングシデらしさを出すのは少々難しいが、それでも新緑を入れたかったので
敢えて広角レンズで思いっきり広げて撮影してみた。
午後は逆光気味なので午前中が良いかもしれない。
新緑の春が良いかと思ったが、この姿を見ると晩秋の姿も見たくなった。
それにしても妙に虫が多く飛び廻っていたが一体何の虫だったのだろうか!?







その後、天意のハーブガーデンへ行ってみた。
例年だと白い花のカモミールが20日頃に一面に咲いているらしいのだが、
今年は寒いせいでまだ咲く気配は無いとのこと。
せっかくなので食事を頂き、ハーブ園をゆっくり探索した。
標高がある大朝の喉かで鳥の鳴き声が聞こえるゆっくりとした時間を過ごす事で心癒されたような気がした。
午後は逆光なので撮影するなら午前中がオススメ。
しかし10時開園なので早朝撮影する場合は、事前に連絡をした方が良さそうだ。
2005年に桜を撮影しに来て以来の大朝町訪問。
僅かな滞在時間だったが、今日は良い発見をした1日だった。
また来年かな。






写真館 二千年一夜