おのみち住吉花火まつり〜広島県尾道市






尾道に住んでいながら実に2004年ぶりの尾道の花火。
今年も観覧予定は無かったが、翌日の予定を考えて経費節減、体力消耗を抑えて
楽に観覧出来る尾道か笠岡に急遽予定を変更。
笠岡はここ数年に何度か撮影しているので尾道に決めた。
尾道の花火も8年も経てば何かが変わっているかと思ったが、
さほど大きな変化は無く、今年は豪勢に音楽花火が2回あるくらいだろうか。
肝心の撮影場所は、過去3度に撮影した場所以外から撮影したかったので、
今回は向島から撮影する事に決めた。

連日30度を越える猛暑日が続くが今日は珍しく曇りがちな朝だった。
しかしその雲も徐々に青空が広がり今日もいつもの暑い1日となった。
午前中は向島に上陸して現地調査。
長年尾道に住んでいながら向島をじっくり散策することは無く、
向島から見る尾道の景色が妙に新鮮に感じさせてくれる。
駅前付近に比べると比較的穴場とされる向島だったが、
良い場所は場所取りが完了されており、おまけに海岸沿いに建物が並びj、意外と観覧出来る場所は少なかった。
いろいろと目星をつけながら現地調査は終了。
30分置きに打ち上がるスモーク花火は、いつぞや見た片貝を思い出す懐かしい音と雰囲気だった。
狭い尾道水道に小高い山が挟んでいるので開花した時に体に感じる音が心地よい。
夕方に向けて一旦家に非難して暑さを凌いだ。

※おのみち住吉花火穴場的観覧ポイント向島編
 詳細な場所は控えさせてもらいます。


向島から尾道の夜景と台船を正面に見れる貴重な場所。
高いフェスと真下の建物が撮影に支障有りなのが残念。
裏山なので虫除け対策は万全に。


良い場所は地元の人に押さえられています。


某民宿の駐車場なので許可無く観覧は不可


兼吉地区が向島のメイン観覧場所。
大混雑が予想される。


尾道市街地に比べると兼吉地区の混雑度は低い。


尾道らしい兼吉地区


カメラマン必見のビューポイント。
定員はわずか5名くらいだろうか。


兼吉地区も良い場所は地元の人に押さえられていますが、
道路が歩行者天国になっているので場所に余裕あり。


高い建物が無いので建物越しからでも花火観覧が可能。
パチンコのネオンで撮影は微妙。


福本渡船からでも花火は見れる。


尾道駅前に移動してきました。
今年は海フェス開催のためラバーダックが浮んでいる。
特等席は許可を得てケーブルTVが押さえている。


駅前広場は御覧の通り。
嵐の前の静けさ。
私は夜の混雑を知らないですが、30万人以上がこの狭い尾道に押し寄せるので
想像を超える混雑が予想される。


新尾道大橋はライトアップするのでポスターのような写真が狙える。

ちなみに臨時駐車場は、東尾道のベイタウン一帯ですが、
行きはともかく帰りは過酷です。
郊外に車を止めて電車で乗り込むのがベスト。

夕方になり17時頃に再度向島へ上陸。
まださほど混雑はしておらず目星を付けておいた場所で撮影することに決めた。
西日のキツイ夕方も山に隠れれば若干暑さも和らぎ、
尾道水道を行き来する船を眺めながら時間を過ごした。


チャンギリ囃子が流れる中、尾道水道を渡御する提灯船。
尾道の花火には欠かせない存在。



尾道駅前はどの程度混雑しているかはわからないが、
兼吉地区も混雑度がピークに達する19時30分、花火は打ち上がる。
まだ薄暗い時間帯だが、ここから21時30分まで2時間、13000発の花火が打ち上がる。
狭い尾道水道で打ち上がる花火なので最大4号玉までしか上がらないが、
その分、単発、スターマイン、水中花火、音楽花火とテーマ性のある多彩な演出で楽しませてくれる。
2時間の長丁場なので、単発の多い花火大会に時折退屈している子供達もいたが、
この退屈な単発花火の良さを分かる大人になって欲しいと願いながら私もシャッターの手を休めて花火を見入った。
考えてみれば、2001年に初めて花火の撮影をしたのはここ尾道。
過去3度撮影しているが、近距離で撮影したのは初めてで、
観覧したのは実に小学生の頃以来だった。
尾道の花火なんて無駄に長く大混雑するのでしばらく避けていたが、
実は意外と迫力あって面白い花火大会なのだと知った。
やはり花火とは近くで見て見上げて初めて花火というものを楽しめるもの。
ましてや尾道大橋下や駅前など台船を側面から見ては花火が重なり合って演出も台無しだが、
尾道らしい風景花火も捨て難いのが悩ましい。
1年に何十箇所も花火撮影をしているが、地元の人にとっては1年に1度の一大イベント行事であり、
尾道の花火に関しては、私にとっても地元の人のうちの1人である。
小さい頃はどのように感じたかは憶えてないが大輪の花火が上がっていたことは幼心に残っている。
特等席である商工会付近の海岸に早くから場所を取り、
そして遠くから訪れる親戚を招待して花火を見た。
あれから何十年の時日が流れ、一緒に花火を見る人は変わったが、
こうして尾道の花火が見れることを幸せに思えた。

北の空で雷が光っていたが積乱雲は他所に流れたようで雨の心配は無く、
煙の掃けも今夏一の良い風が吹き撮影するには好条件の夜となり観覧、撮影ともに楽しい夜になった。
二度目の音楽花火が終わり、予定より10分早い21時20分頃に花火は終了。
帰りは予想外の場所に車を止めることが出来たので、混雑することなくすんなり帰宅出来た。
尾道の花火は、私の写真人生において原点であることを思い出させ、
そしてこの先数年かけて尾道の花火を追いかけてみようかと思った。


〜プログラムを貰ってないのでHPより引用〜
本年の花火は、「明日に向かって/尾道の伝統継承と輝かしい未来へ」をテーマに、
勇壮なスターマイン・華麗な水中花火・早打を中心に約13,000発の花火が尾道の夜空を彩ります。
本年は『尾道商工会議所創立120周年記念』、
並びに7月14日から開催される『海フェスタおのみち』のフィナーレに位置づけられた記念すべき年であり、
初めての試みとして【音楽花火】を2曲を採用しています。
1曲目には、チャイコフスキー作曲の『ピアノ協奏曲第1番変ロ短調第1楽章』(第2幕フィナーレ)、
2曲目には、オルフ作曲の『運命の女神』(第4幕最終フィナーレ)に合わせた音楽花火で締めくくります。

第1幕「空へ/前を向いて」
思いを新たに前に向かっていこうという鮮やかなオープニング、そして尾道の大地・海をイメージした花火に加え、
輝かしい尾道を表現します。
今年は、昨年まで第3幕で実施していた「水中花火」を第1幕へ変更しました。
他の幕とは異なる臨場感に満ち溢れる水中花火と演出をご覧ください。

第2幕「君へ/淡い想い」
パステルカラー中心の第2幕となります。
ブルー、ピンク、イエロー、オレンジ、パープルなどを使用して、人を思う優しさ、気持ちを淡い色で表現します。
また、本年初の試みとして第2幕の最後に【音楽花火】を実施致します。
曲は、チャイコフスキー作曲の「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調第1楽章」です。

第3幕「海へ/命の源」
他の幕とは異なるステージを演出。
4号芯入り、千輪、バリエーション豊かな型物、万華鏡、三色ボタンなど芸術性の高い花火をご覧頂けます。

第4幕「明日へ/希望を持って」
少し静かな演出でクライマックスを予感させ、ラストは第2幕に引き続き音楽花火を導入します。
クライマックスは尾道名物『満開のしだれ桜』で締めくくります。
曲はオルフ作曲の「運命の女神」です。






写真館 二千年一夜