やつしろ全国花火競技大会〜熊本県八代市






今年は早く現地に着いて少しでも良い場所で撮影したい。
そう思い気合を入れていたが、
仕事の疲れで金曜日の深夜出発は断念し、
しっかり睡眠をとることで気力体力共にベストコンディションの態勢で土曜日の朝を迎えた。
去年と違って雨の降る心配の無い天候に気分も上々。
7時に家を出発して快適な高速道路を走り3時間で関門海峡を越える。
このままだと13時までには着くんじゃないかな?と思うくらい快適な運転だったが、
久留米を過ぎたあたりでまさかの事故渋滞。
1時間ほどのロスで結局、去年と同じくらいの時間帯に八代入りとなってしまった。
車を置いて先に場所取りしようと思っていたが、
さすがに12時を廻ると警備員もあちこちいるので、簡単に車を止めることが出来ず、
今年も日名久臨時駐車場に車を止めて会場入りしたのは14時30分頃だった。
この時間になると去年と同じく土手の最前列はすべてシートで埋め尽くされ、
その後ろから三脚を立てての撮影をとなる。
基本的に土手の道路は緊急車両が走る可能性があるので、観覧場所として指定はされておらず、
最前列が無理なら後方の草地に場所取りしている観覧客が大勢いた。
その後方の観覧客にも配慮しなければならないので、好き勝手に三脚を立てらすと、
後々トラブルに成りかねないので、支障の無い場所で三脚を立てらすと、
結果的、目の前の木が邪魔でステージが見えず、スピーカーの近くで大音響、
いかにも人気の無さそうな場所が比較的空いており、
ふと去年と同じ場所での撮影だと思い出した。
ということは、木の後ろからスターマインが上がることになる。
明るい時は邪魔になるかと思っていたが、暗くなって花火が上がるとさほど木にはならない存在だが、
やはり視界は開けた方が理想。
去年の年末に義母に八代の写真をプレゼントした時、
木がシルエットになって良い、と喜んでくれたが、
言われてみれば邪魔だと思っていた木が不思議と必要に思えてきたような気がする。
でも、木の無い場所の写真を見れば、
やっぱりこっちの方が良かね〜と言われかねない(笑)
そういう場所で狙えないことも無く、後から来たカメラマンもそこで撮影していたが、
三脚を立てらせて撮る以上は、やはり後方に人がいないうちに三脚を立てらせて、
もしかしたら三脚で花火が見えずらいかも・・・と後方の人達にアピールをしておきたい。
自己満足かもしれないが、それがルールでありマナーだと思っている。



それにしても天気が良くて日差しが暑い。
暑いと言っても汗を掻くほどの暑さではないが、
夜になると寒くなるので着る服のチョイスが難しい季節である。
現地調査を兼ねて物産展を物色。
その間、すれ違う写友と会ったりして楽しい時間を過ごした。


土手から少し降りたところ。やはり木が邪魔になる


本部席隣は観覧禁止になっていたが、夕方になると観覧客やカメラマン達が・・・
シートでの観覧でなければOKなのだろうか・・・
しかし通路になっているので打上時も照明が炊かれていた。
通路にある照明は打上時も点灯していることがあるので要注意。


いつかドリームシートで撮影したい。三脚の使用は常識の範囲内で問題なしとのこと。
15時台でも十分余裕はありそうだった。

物産展で昼食を買い、プログラムを見ながら時間を過ごす。
各社それぞれの玉名を見ると、どんな花火が打ち上がるのか想像するだけで時間が過ぎていった。
太陽が沈み、夕方になると予想通り寒い夜となった。
工場から掃き出る煙は勢い良く流れていたのに、夜になって垂直へ上っているところを見ると、
どうも今年は風に泣かされそうな気がしてきた。
相変わらずの混雑ぶりだが、ストレス無く撮影出来るのは八代の良いところ。
近年激戦化されているらしい有名花火競技大会に比べると、八代のゆったりさは病み付きになる。



18時30分、花火打上開始。
オープニング花火として300mのナイアガラもすっかり御馴染み。
その後の協賛花火で早くも大勢の観客を魅了した。
風向きは案の定、よろしくは無いが撮影に支障をきたす程の悪条件ではないが、
もう少し上空に風が欲しいところ。
競技大会に関しては、5号玉の創造花火がどの業者も力作揃いで素晴らしく、
その年の話題性を取り入れた花火などもあり楽しませてもらった。
毎年楽しみにしているのは、北日本花火興業の型物花火ですが、
カッパのお皿に霞草か雷を入れて光らせるような花火を想像していたが、
ちょっと想像してたのと違っていた。
アフロ以上の力作に期待。
スターマインは、年々レベルアップしている九州業者の花火が楽しみの1つでもあり、
今年はどの音楽を使用しているのか、その音楽に乗せてどのような花火を打ち上げるのか、
自分の中では、鬼束ちひろの「蛍」を使用した高田花火のスターマインが今でも印象に残っている。
今年はルパン三世のオープニングを台詞、タイトル付きで始めた六葉花火が印象に残った。
柿薗花火による長渕剛の「ひとつになって」はかなり期待したが、
音楽の良さと花火の良さがマッチしておらず、音楽に負けていたのが残念。
個人的に好きなレディ・アンテベラムの「Just a kiss」を流してくれたワキノアートファクトリーにも拍手です。
10号玉に関しては、先週の江の島で美しい多重芯の花火を見てしまったせいか、
特に印象に残るような作品が今年は無かったように思われる。
違う意味で印象に残ったのは、何度もテレビで放送されていた山内煙火店の侘寂の花。
大曲で打ち上げた作品を八代でも見せてくれるのは嬉しいものです。
違った意味で印象に残ったのは、競技大会に千輪を持ってきた北日本花火興業。
もし仮に優勝してしまえば、次回から多重芯が減って千輪作品が多くなるでしょうね。
今年のミュージック花火は、年々花火の質ではなく演出に力が入っているような気がしますが、
今年は去年以上に凄い演出だったような気がします。
まさに花火と音楽を融合した花火ショー。
エキサイトシートで見ればどのくらい凄い迫力なのか、撮影を無視して1度は体感してみたい。
撮影は2台態勢で挑み、いつ何時尺玉が上がってもいいように縦構図でセット、
基本、撮影は横構図で進んでいったが、ラストに近づくと2台のカメラがフル稼働だった。
余興花火の15号玉が無くなってしまったのは残念ですが、
その分、協賛花火として7号玉80連発、そして最後に10号玉30連発。
ラストに近づくとスターマインを入れて怒涛のフィナーレ。
そして最後に光の交流により河川敷が光の海となって八代の花火は幕を閉じた。

素晴らしい花火を堪能した後は、お待ち兼ねの帰宅ラッシュ。
去年の教訓を生かして、今年は随分改善された日名久臨時駐車場までのシャトルバス。
待ちスペースにしっかり照明を焚いて、ジグザグにロープで仕切られ、
最後部にプラカードを持っている人の存在も分かり易かった。
日名久Pまでの戻り時間は去年とさほど変わらなかったが、
去年抱えたストレスは今年はさほど無かったことから、かなり改善されたと言って良いだろう。
ただ、障害者用Pが近くにあるせいか、バスが出発しても僅かな距離の渋滞で足止めをくらっていたので、
スムーズに乗客を掃けさせられなかったようだ。
これも来年は何らかの形で改善してほしいと願う。
日名久Pに着くと目の前がインターチェンジなので渋滞することもなくスムーズに八代を後にして、
今日の宿(妻の実家)である佐賀を目指した。









写真館 二千年一夜