勝田あんこう祭り〜岡山県勝田町






例年より少し早く梅雨明けして、いよいよ中国地方にも夏の花火大会シーズンが突入した。
先週の痛い出費があるため、今回は川之江など交通費のかかる遠征は自粛して、
岡山県の北部にある勝田あんこう祭りを選んだ。
ネットにも花火に関しては情報が無いに等しく、あまりにもローカル過ぎるので期待はしていなかったが、
初めて訪れる街なので、どんな景色が広がっているのか楽しみである。
和気インターから北上して美作経由で勝田入り。
道中、大雨に見舞われたが、現地に着いた頃には綺麗な三日月が出ていた。
会場は総合運動公園ということで駄目元で現地まで行ってみると、時間が遅かったのでやはり駐車場は満車、
支所の駐車場へ廻され、そこからシャトルバスで会場入りした。
ちなみに商工会支所に着いた時は、全然案内がされておらず本当にバスが来るのかと心配したが、
実は、市役所の支所が乗り場であったようで支所間違いしてしまったが、
商工会支所にも止まってくれたので良かった。



会場に着いたのは19時30分頃。
ステージではくじ引きで盛り上がっている中、現地調査開始。
打上は会場である駐車場に隣接されているグラウンドに2,5〜3号玉の筒がセッティングされており、
グラウンドにはベンチもあり、真正面で迫力のあるまさに有料席並の花火が楽しめる。
しかも駐車場は満車でも会場はさほど混雑していないのでグラウンドのベンチもガラガラ状態。
小玉しか上がらないが廻りに障害物も無く、早く来れば車の中からでも観覧出来るし、
芝の上で家族でのんびり花火を楽しめたり、まさに穴場的花火大会ならではである。
しかし花火を見ると撮るとでは話は別。
打上場所からは少し離れた灯かり1つ無い、熊でも出そうな怖い雰囲気のあるテニスコート後方から狙うことにした。
小高い山の上にある運動公園なので、雨上がりの蒸し暑さも心地よい風で流され先週のような悪夢は間逃れそうだ。



大雨の影響でステージイベントの進行が遅れたようで、
10分遅れの20時50分から花火は打ち上がる。
小型煙火や乱玉、単発を含む約1000発を7部のパートに分けて打上。
少し離れていたので迫力は無いと思っていたが、
割りの強い3号玉は思いのほか迫力があり、グラウンドのベンチで見ていたらさぞかし迫力があったに違いない。
小型煙火など上手く使い分けて、少ない花火玉をいかに上手く演出するかは担当業者の腕の見せ所である。
6部が終わって上空に煙が停滞した時、時間が押していたのにも関らず煙待ちをしたのには、
商工会が主催なだけにイベントにかける意気込みを見せてくれた。
しかし締めくくりは、少し不完全燃焼の打上だったので、
やはり最後は冠菊の連打で拍手喝さいの中、花火大会の幕を閉じて欲しいです。



開始が10分押したので終了も10分押して21時20分、花火大会終了と共にイベントも終了して帰宅ラッシュが始まる。
しばらく混雑は避けられないと思っていたが、
10分ほどで運動公園の駐車場はガラガラとなり、シャトルバスも小さいバスでしばらく帰れないと思ったが、
15分ほど待って乗ることが出来た。
花火の質や規模に拘らなければ、無名な花火大会でも十分楽しめるものである。
撮影後は、湯郷温泉を通過して旅の疲れを癒すこともなく家路へ向かうのであった。

※「あんこう」とは、美作市の北部(旧勝田町)を流れる梶並川の上流域に生息する特別天然記念物のオオサンショウウオ。
岡山県北部では「はんざき」とも呼ばれていますが、この地域では昔から「あんこう」と呼ばれている。



写真館 二千年一夜