きすき夏祭り花火大会〜島根県木次町






花火シーズンピークが始まる7月第三土曜日。
広島県内だけでも尾道や三次を含む多数の花火大会が重なる中、
島根県木次町で行われる花火大会に出掛けることにした。
きすき夏まつりは20日固定日なので土曜と20日が重なり行くことが出来た。
ちなみに、ただの花火大会だと思っていたがいろいろ調べていると、
明治の初期から続いている歴史あるお祭りで、
恵比寿天を祀る「洞光寺」さんゆかりの木次恵比寿祭りというお祭りだということがわかった。
このような歴史あるお祭りは、大概固定日が多く今では土日開催のお祭りも、
昔は固定日だった所も多数あったに違いない。

初めて走る松江道で県境を越えてあっという間に木次に到着。
桜名所で有名な木次だが、実はまだ1度も足を止めた事はなく、
春になると花火も上がるのでいつか行ってみたいと思っていたが、
なかなか都合がつかず縁が無かった。
それでも春ではないが、夏に来れたのは嬉しく思う。
駐車場は河川敷をはじめ、数箇所用意されており時間が早かったのか、
花火会場に近い河川敷すら殆ど車が止まっていない状況で、
本当にお祭りをやっているのか心配になるほどの静けさだったが、
打上現場はしっかり用意完了されているのを見て安心した。



初めて訪れる現場の楽しみの1つとして、現地調査を兼ねた街のぶら散歩。
田舎であればあるほど、ローカルであればあるほど、どんな景色が広がっているのか楽しみの1つ。
夕方になって太陽が山に隠れると暑さも和らぎ、
河川敷から沈下橋を渡り桜並木の続く斐伊川堤防を歩いていると、日中の暑さとは違う涼しい風が吹いて気持ちよい。
春の感動からすれば程遠いかもしれないが、緑のトンネルを蝉の鳴き声を聞きながら歩くのもまた良いものである。
木次といえばトロッコ列車の出発駅であり、その木次駅周辺から商店街にかけて並んでいる露店を見ながら祭りの雰囲気を楽しんだ。



観覧場所は、花火打上の斐伊川河川敷対岸の歩道あたりが特等席だと思うが、
花火打上1時間前になっても人影はあまり見られず、
30分前にちらほら人が増えていたが、河川敷の駐車場はまだまだ余裕という実に珍しい花火会場。
たまたま歩道にベンチがあったので時間が来るまでのんびり斐伊川を眺めながら蜩の声を聴いて心地よい時間を過ごした。
木次大橋はライトアップされていたので、花火と絡ませたいところだが、
打上場所と橋の距離があるので絡ませるのは少々難しそうだった。
橋上の観覧は、警察の見回りで注意を受けるので不可能で沈下橋での観覧も当然禁止になっていた。
打上10分前くらいに混雑らしい混雑があったが、そんなのんびりとした雰囲気の中、20時00分に花火が打ち上がる。
オープニングから単発が打ち上がりのんびりとしたスタート。
単発、連発、一斉打ちの繰り返しという内容だが、
単発は殆どが昇りがついて、同じ玉が繰り返し続くという飽きの来ない玉選び、
フィルムの関係上、シャッターを押さずに観覧に集中していると、
時折、ビックリするような玉が上がり驚かされる一面もあった。
連発は斐伊川を光に染めて、一斉打ちは左右に広がり観客を魅了させ、
3号玉クラスで2000発の花火大会ではあるが、アルプス煙火拘りの演出、
30分弱ではあったが、念願だった木次でのアルプス煙火の花火が見れて良かった。



帰りは特に渋滞することなくスムーズに脱出。
21時30分頃に三次を通過するとちょうどフィナーレが打ち上がっていたが、
相変わらず三次の花火内容は変わっていないようだ。



写真館 二千年一夜