西の谷の棚田〜佐賀県富士町






ハウステンボスで凄い花火が上がる情報が入ってきたのが3ヶ月前くらいだっただろうか。
しかしハウステンボスでの花火は何度も見ているので気には止めていなかったが、
時期が迫るにつれて、ちょうど彼岸花シーズンと重なるため、
それなら棚田巡りと兼ねてハウステンボスのスペシャルな花火を見ようと計画を立てた。

土曜日の晴れた朝、フィルム調達のため東広島のカメラ屋で購入して高速に乗ろうかと思いきや、
連休御馴染みの事故渋滞で志和ICから西へ7キロ渋滞。
それなら一般道を走って廿日市ICから乗り随分時間がかかったが、交通費は思いのほか安くついた。
佐賀大和ICで降りて最初に向かったのは富士町にある西の谷の棚田。
温泉街にトンネルが開通して数年前に訪れた時よりもアクセスが楽になり、15時30分頃に現地に着いた。
実は地図上では、県道299号を過ぎた次のT路地を左折すれば西の谷に続くはずだが、
実際は、大串地区を通過した次のT路地を左折しなければならない。
そういえば前回も同じ間違いをして山の中へと迷ったような気がする。


何故にその道が地図上に載ってないのかは不明。

前回来た時は7月だったのでさほど感動しなかったが、
今の時期は、稲刈りもほぼ終わり、畦道に咲く彼岸花の赤が妙に目立ち、西に傾く太陽の陽射しを浴びて輝いていた。
棚田は、その日、その時、そのタイミングによって見せる表情が違うため、
15時頃の斜光は棚田に影を付けて立体的に見える棚田の表情が実に面白い。
あまり規模は大きくない棚田ではあるが、棚田を散策しながら山の中にある喉かで静かな光景が、
日頃の生活を忘れさせてくれる心地よい時間となった。



アイルひまわりまつり〜佐賀県牛津町

富士町から佐賀市内経由で牛津へ向かう。
アイルのひまわりまつりは、江里山の棚田をネット調査している時に偶然見つけたスポットで、
今の時期に満開になる向日葵らしい。
ちなみに「アイル」とは、牛津町にある温泉・プール施設の牛津保健福祉センターの名称のこと。
そこに隣接した田園の一角に約15万本の向日葵を植えている。
今日はライトアップ目当てだったので夕暮れ時に着けば良いと思っていたが、
思いのほか早く着いて17時50分頃に着いた。
太陽が山に隠れる直前で、西日が向日葵に当たり綺麗に輝いていた。
いつも見ている向日葵よりも小ぶりで、これは品種なのか天気の影響なのかはわからないが、
手のひらサイズでこれはこれで可愛い向日葵だった。
花びらも全然傷ついてなくてとても綺麗な色をしており、マクロ撮影をするには申し分ないが、
田園内での向日葵畑なので広角で狙うには障害物が多い。
そんな障害物も広角で撮ればあまり目立たないが、果たしてどんな絵に仕上げるかは撮り手の腕の見せ所である。



施設内の駐車場ではステージを作ってお祭りが開かれて賑やかに盛り上がっていた。
ライトアップまでの時間潰しに散策しながら時を待つ。
空が昼から夜へと変わる青みかかったタイミングを見計らってライトアップしてくれるのが理想だったが、
バルーン照明で畑を照らす演出で、しかもその位置が悪くあまりにも暗い。
デジカメによるソフト処理すればそれなりの写真に仕上がるのだろうけど、
あまりにも見た目とかけ離れた写真と果たして本当の写真と呼べるかどうかは微妙なので、
ライトアップ撮影は断念した。

牛津から30分ほどでいつものベースキャンプである大町に着く。
大町は何も無いがどこかへ行くには最適な場所だ。



写真館 二千年一夜