鬼木の棚田〜佐賀県波佐見町








昨日寄った鬼木の棚田だが、
急に雨が降ったため撮影を断念したので、
急遽、翌朝一番に立ち寄ることにした。
というのも、案山子祭りで混雑を避けるために朝一番で訪れる必要があった。
現地に着いたのは8時頃で、まだ観光客は殆どおらず、
地元の人が案山子にかかったシートを外し、祭りの準備に取り掛かろうとしていた。
案山子は、その年の流行や話題がモチーフになっており、
オリンピックやドラマのフレーズを使ったユニークな案山子が並んでおり、見ていて面白かった。



鬼木の棚田の撮影ポイントはいくつかあるが、
やはり展望台からの景色が一番で、
朝日を浴びる棚田の全貌を眺めることが出来る。
半逆光気味で撮影するには難しいが、
遮光しながらフレアに気を付けてシャッターを切った。
昨日も訪れたが、棚田の魅力は訪れるタイミングによって景色が変わるということ。
同じシーズンでも時間帯が違うだけで、こうも美しい姿を見ることが出来るとは正直思わなかったが、
特に朝一番は、朝露で輝く稲、真赤に染まる彼岸花、そして真っ青に広がる空に浮かぶ白い雲。
まさに秋らしい棚田の条件が揃っていた。



違う角度から撮影したかったが、フィルムの枚数の関係上、
今回は展望台からの撮影のみ。
鬼木の棚田でこれほどまでに彼岸花が咲いていることに予想外だったが、
本当に素晴らしい景色にまたいつか同じ時期に訪れたいと思わせてくれた景色だった。
時間が経つにつれて、既に展望台までの車の移動は不可になっており、
シャトルバスで訪れる観光客やカメラマンで混雑していたので、
やはり朝一番の撮影が良さそうだ。


江里山の棚田〜佐賀県小城町

波佐見から小城へ移動。
江里山へ向かう途中、シャトルバス用の駐車場として小学校が臨時駐車場になっていた。
現地まで車で行くことも可能だと思うが、
狭い棚田だと知っていたので、今回は大人しくシャトルバスで現地へ向かうことにした。
30分おきに出発するシャトルバスが出たばかりで、しばし待ちぼうけしていると徐々に人が集まり20分くらいでバスがやってきた。
戻ってくるバスの中にも満員状態でどうやらピストン輸送しているようだ。
以前、夏に訪れたことのある棚田だが、
まったく感動しなかっただけに、彼岸花が咲いているだけで本当に人が集まるのか、
半信半疑だったが、シャトルバスが出るというのだから、それなりに混雑するということなのだろうか。
狭い山道を小さなシャトルバスで上り、10時頃に江里山に到着すると、
驚くほどの観光客やカメラマンで大混雑していた。
ちょっとした広場ではブースなども出ており、小さいながらもお祭りの雰囲気が出ていた。
日差しもきつくアップダウンの多い棚田なので、長時間居る人は少なく、
午前中でも帰り客が多いため、帰りのシャトルバスが満員になるのもわからなくはないが、
そのお陰で早く現地に着いたという訳。



まばらながらも法面や畦道にはたくさんの彼岸花が咲いており、
稲刈は済んでいないので、黄金色に染まった稲と赤い彼岸花が至る所に広がっていた。
棚田の中に民家があるため、先ほどの鬼木の棚田に比べると電柱や電線が目立つが、
本来ならこの場合、口角レンズを使って目立たないように撮影したいところである。
観光客やカメラマンが多いので、一角を切り取ってシャッターを切った。
もともとフィルムが無くなかったので、その1カットのみの撮影で終わってしまったが、
展望台なども無く撮影ポイントを見つけるにはじっくり歩いて時間をかけて見つける必要がある。
となると訪れるならやはり朝一番が良さそうだが鬼木か江里山か悩むところだ。



ハウステンボスの花火がメインなのか棚田がメインなのかわからない旅だったが、
どちらが無ければ実現しなかった旅であり、
両方とも素晴らしい内容であった。
もしハウステンボスの花火が無かったとしても、今回の旅で彼岸花が咲く棚田の魅力にはまってしまったので、
来年も3連休を利用して棚田撮影の旅をしたいと思った。





写真館 二千年一夜