やつしろ全国花火競技大会〜熊本県八代市







例年10月第三土曜日開催だが、
今年は10月に県内で大きなイベントがあった関係で11月第二土曜日に変更された。
11月第二土曜日といえば紅葉真っ盛りなので、九州の紅葉名所とセットで旅の計画を立てていたが、
例年より1週間遅い色付きに九州の紅葉の見頃はまだまだ先のようで、
オマケに日曜日が雨の予報なので計画を立てるまでも無かった。
今年は2年ぶりに義母が参加するため、鳥栖で拾って会場入りする。
まだ明るくなる前の6時30分に家を出て、
順調に車を走らせ11時頃に鳥栖駅を経由して八代に着いたのは13時頃だった。
車は毎年お馴染みの日奈久Pに止めるべく妻に移動してもらい、
私は場所確保のため会場で降ろしてもらった。
去年より早く着いたので、今年こそはとお目当ての堤防下流へ行ってみると、
既にシートが綺麗に敷かれていた。
しかし三脚は去年と違って疎らだったのでシートの後ろに三脚を立てて場所確保。
堤防下流側は、10m場所が違うだけでナイアガラやマインで木がシルエットになるため、
同じ場所でも去年と少し雰囲気の違う写真が撮れて面白い。
何度も会場側堤防下流側で撮影しているが、
撮影はもちろんのこと、観覧、会場の雰囲気、
そしてシャトルバスの乗車場が近いのでバスの待ち時間を除けば渋滞とは無縁の家路が待っている。
撮影ポイントは上流下流、対岸各所それぞれ魅力があるため、
風向き派、風景派、フォトコン派、混雑逃避派など上手い具合に分散されて一箇所に集中する事は無く、
知名度の高いブランド花火大会にしては苦労せずにお目当ての場所で撮れるのも大きな魅力だったりする。
妻が会場に戻ってくるまで上流側も足を運んで調査してみたが、
風向きを考えるとこちらも捨て難く、カメラマンは集中していたものの、それでも余裕で場所は確保出来そうだった。
今回、初めて新設されたスタジアムシートは、前列のAブロックは完売していたものの、
中列、後列は当日券が残っており、まだまだ余裕がありそうだった。
風向きを考えると、あまりオススメ出来ないが、後ろで写真を撮るには面白いかもしれない。
ただ、過去に団体席の後ろで撮影したことがあったが、
ナイアガラが始まった瞬間、人が立ち上がり撮影出来なかった苦い経験を思い出した。
実際、ミュージック花火が終わると帰り出す人も増えるので撮影は難しいかもしれない。


去年撮影した場所。目の前の大きな木が邪魔でその木の後ろからスターマインが上がる。


今回撮影する場所。目の前の木々がアクセントになって絵になるが、僅か10mの範囲内の限定スポット。
堤防に灯る投光器が若干撮影に支障あり。

妻、義母共に合流して物産コーナーで買出し。
打上までの3時間の待ち時間は、いつもの如く物産コーナーで腹ごしらえをしながらプログラムを見て時間を過ごした。
今年は何故かステージイベントが無く、開始まで物静かな寂しい待ち時間だったが、
これではいかんと主催者も考えたのが、やはり頼みの綱である「くまもん」だったのだろう。
個人的には、ミスユニバース熊本大会のファイナリストが大勢来ていたことで待ち時間の退屈さを凌げた(笑)
それにしても暖かい、いや暑い。
予報は19度だったが夜になると寒くなるので着ていく格好に悩まされるが、
幸い、夜中に雨が降る予報なので夜になっても気温が下がらず、防寒対策する必要は無かった。
上空は晴れていたが北から怪しい雲が迫っていたのが気になるが、
予報どおり雨に見舞われることなく、刻々と花火開始時刻が迫ろうとしており、
暑いと思って脱いだ上着を着て撮影の準備に取り掛かった。


比較的空いている本部上流側堤防。団体席のイルミネーションがアクセントになって良いが、
堤防を歩けないので河川敷経由で行かなければならない。


今年新設されたスタジアムエリア。後部は当日券有り。


団体席後部。一般でも入ることは出来る。

18時00分、主催者の挨拶の後にお馴染みのオープニング花火の300mナイアガラが点灯。
歓声と共に5箇所からなる裏打ちでさらに歓声が沸き、今年も見事なオープニングを飾ってくれた。
しかし毎年同じところで撮っているが、7号玉が尺玉のように大きく、28mmレンズではカバーできないくらい近いので、
これがエキサイティングシートだと、どのような花火が見えるのか一瞬で良いので体感してみたい。
風向きは上流から下流に流れているので去年とほぼ同じで、辛うじて風下は間逃れているが、
上空ではかなり風が吹いているようで花火が下流へ流されているといったところ。
標準玉で構図を決めて競技大会開始。
有名な花火師による10号玉、5号玉、九州花火師のスターマイン。
玉名に相応しい花火も上がれば、ちょっと予想外の花火が上がったり、
普段見ることの出来ない多重芯が上がれば、いつもの低空開花や地上に落ちる星があったり、
それはそれで九州の競技大会らしいと言える。
スターマインに関しても、八代以外でどこで見れるの?というような演出で、
楽しみにしている選曲に乗せて、タイミングよく打ち上がる花火を楽しませてもらった。
いつしからか余興花火の15号玉が無くなり、今年は協賛花火として7号玉80連発、
ミュージック花火、5号10号130連発が用意されていた。
7号玉80連発開始前にトラブルがあったようで、なかなか開始されなかったのが、
機転を利かしてクマモンの音楽を流したり、暗闇の中であったが不思議と退屈な時間ではなかった。
ミュージック花火は、他とは違う八代らしい渋い演出で年々演出が進化している。
発射するタイミングは、1秒以下単位でプログラミングされて打ち上げられる最新の演出が凄い。
これもまた近くで見たいと思ったが、恐怖を感じた感想が後に掲示板で上げられていた。

最初の協賛花火のトラブルなどで結局いつもより遅く終了した競技大会。
ミュージック花火が終わったら続々と帰り出す客を見て、
シャトルバスは混雑しているかと思われたが、
今年で日名久行きのシャトルバスが開設されて3年目にして、
ついにストレス無く駐車場まで戻ってくることが出来た。
思えば2年前は、観光バスの排気ガスと砂埃の中で延々と待たされたが、
観光バスもいなくなり、砂利を敷いて砂埃も立たず、
バスの数も増やし、客の誘導もスムーズ、
渋滞緩和も徹底して乗り場から駐車場まで1時間足らずという奇跡的な時間だった。
早く戻ってこれた分、高速道路は渋滞していたが、
あまりにも早く帰れそうなので、途中のSAで夕食を取ってしまい、
結局、家に戻ったのは日付が変わった頃になってしまった。





写真館 二千年一夜