星拾丘展望台〜広島県沼隈町

世間は3連休だが、私は月曜日は通常出勤で土曜日は返上出勤。
土日は天気が良くて、各地の雲海スポットや朝日スポットでは良い被写体となったようで、
そんな記事をネットで見るとどこかへ行きたくなってしまった。
今日は午後からも天気が良くて、空も澄み切っていたので夕景撮影には絶好のチャンスだったが、
仕事疲れで遠くへ行くのは止めて近場の阿伏兎を選んだ。
前々から9月の天気予報と睨めっこしながら晴れマークを見つけてリベンジしたいと思っていたのが阿伏兎の夕景。
2年前に挑戦したが、残念ながら雲に阻まれてしまった。


グリーンラインから見えるお馴染みの鞆の世界。





車で片道30分ほど。
東口に到着したが、相変わらず誰か来ている様子は無し。
展望台まで15分ほどの遊歩道は、9月ということもあって草が生い茂り蜘蛛の巣地獄も多数あり、
油断すると蜘蛛の餌食となってしまうので要注意。
歩いているのに蚊に刺されるなど、決してカップルや家族連れで行くには向いていない。
ちなみに途中分岐点が二か所あり、案内板はあるが初めて行く人は迷うのでこれも要注意。
とりあえず二か所とも右に曲がれば展望台に辿り着く。


上空に広がる雲が吉と出るか凶と出るか・・・


野焼きの煙がまるで雲海のようになっている。
夕方になって気温が下がるとたまに見える現象。

展望台に着くと阿伏兎水道を俯瞰出来る最高の展望スポットが出迎えてくれて疲れを癒してくれる。
しかしその展望台は老朽化のため立ち入り禁止となっていた。
前回来た時は一人歩いただけで揺れるような木造展望台だっただけに、
いつかこのような事態になるとは思っていたが・・・
殆どネットでも紹介されていない穴場的場所なので、誰も整備しようと思わないのかもしれないが、
管理している人はぜひ整備事業に力を入れて欲しい。

夕景の撮影はただ晴れれば良いという訳でなく、ある程度、雲が出ていないと空が焼けない。
空が焼けなければ海が赤く染まらないので単調な夕景写真になってしまう。
今日は秋らしい雲が広がっていたが、所々に低い厚い雲も出ていたので、運が悪ければ早めに太陽が隠れてしまう恐れもある。
自然は刻一刻と変わっていくので、最終的にどんな景色になるかはその時になってみないとわからないのが、自然の面白い所なのである。
駄目だったら暗くなる前に早々と不気味な遊歩道を歩いて戻ろうと思っていたが、
空の状況を見る限りでは良い夕景になりそうな感じだったので機材をセッティング。
そして太陽は内海大橋を少し右に向かって沈み、まさに9月ならではの素晴らしい阿伏兎の夕景になろうとしていた。
18時前くらいになると空も徐々に赤みを増してきて撮影開始。
太陽が沈むにつれて雲も徐々に変化して、同じ景色なのに5分違うだけでこうも空が激しく変化するものかと驚かされる。
太陽が沈んだ5分後が最大のピークだったかもしれない。
それ以後は、空の赤みも徐々に和らぎ夜の入り口に差し掛かろうとしていた。
これほど素晴らしい夕景スポットだが、遊歩道は悪路で展望台は立ち入り禁止。
沼隈は自然も豊富なのでもう少し観光に力を入れれば、広島を代表する観光名所になるはずだが、
これぞまさに惜しい沼隈である。


良い感じに太陽は沈んでくれました。
そして雲は吉でした。

帰りに内海大橋の下に移動してシルエット撮影。
これも前々から撮りたかった被写体だったが、こんな肝心な時に限って横着して広角レンズを持参していない。
やはり機材はどんな時も一通り持っていくべきだと反省。


ライトアップしない橋も時には風情あって好きです。





写真館 二千年一夜