GW1日目
光行のポピー&ルピナス
大中臣神社の将軍藤〜福岡県小郡市







世間ではGWが前半戦と後半戦に分かれているらしいが、
私にとってはようやくGWが始まろうとしていた。
今年もGWは帰省というには名ばかりの撮影の旅が始まる。
仕事を定時に切り上げて、旅の支度を整え21時30分に家を出発。
去年は仕事の疲れで当日の朝に出発したものの、高速に乗った途端、渋滞にはまりしんどい思いをしたので、
今年は前日の夜に出発を考えていた。
その甲斐あって帰省ラッシュに遭うことも無く、順調に高速を走らせ翌3時には基山SAに着いた。

少しだけ仮眠をとり5時に最初の目的地である小郡市に向かう。
鳥栖ICを降りて、地図を頼りに現地へ向かうが、案内板が無いので事前調査していなければ迷っていた。
ネット調査でたまたま見つけたスポットだったが、観光名所としてHPに記載しているのなら、
わかりやすいように案内板を立ててもらえると助かるのですが。
味坂小学校から少し西に行ったところに花畑があり、少し道に迷ったものの6時に到着。
晴れの予報だったが、どういう訳かどんより曇り空が広がり、
朝一番の日差しを期待して来たが、まったく面白くない朝の場面。
ルピナスは満開だったが、ポピーはまだ7部咲といったところ。
規模の広い花畑というより、麦畑の一画を利用してポピーとルピナスが一面に広がっており、
都会というほど都会ではなく、田舎というほど田舎ではなく、かと言って背景に民家はしっかり写る訳であり、
構図選びに苦労しそうな場所だったが、生憎の空だったので撮影はお預けとなった。

光行地区の近くに老木の藤があるので行ってみた。
見頃のピークは既に過ぎていたが、それでも晴れていればどんな姿を見せていたのかと思うと残念。
しかも境内はすっかりお祭りモードで撮影する気力はすっかり消耗した。



近くのコンビニで朝食を調達しているうちに空が晴れてきたので、
再度行光地区に行ってみた。
朝一番の日差しまでは行かなかったが、朝の日差しを浴びるポピーやルピナスは綺麗に輝いており、
先ほど練っていた構図で撮影を行う。
7000本のルピナスと100万本のポピーは圧巻で、少し高いところから俯瞰出来るお立ち台が無いのが残念だったが、
満開姿のポピーが見れなかったのはもっと残念だったので、
今回は一足早く見ごろを迎えたルピナスを集中して撮影した。
7時20分の時点では、花見客もおらずストレス無く撮影。
観光農園に比べると感動は少ないが、地元の人たちで作り上げる花畑にしては素晴らしい名所であり、
小郡市の観光経済に一躍買っているに違いない。
見頃を迎える1週間後にはお祭りが行われるようで、
たくさんの人達が集まる光景が目に浮かびそうだ。




竹の古場公園のツツジ〜佐賀県伊万里市

ベースキャンプである大町で仮眠して午後から伊万里に向けて出発。
朝の天気が嘘かのごとく真っ青な空が広がり、初夏を感じさせるような暑い日差しが注がれていたが、
伊万里までの山道は風が冷たく気持ちよい。
市内から県道5号線の狭いタイトな道を上がり、14時頃に竹の古場に着く。
ここも実はまったくのノーマクでネット調査をしているうちに見つけたツツジの名所であり、
正直あまり期待していなかったが、斜面に咲き誇る1万本のツツジはまさに圧巻。
しかも背景に真っ青に広がる空と所々に聳える新緑の木々が良いアクセントとなり、
春らしいカラーバリエーションに感動した。





こんな素晴らしい景色なのに知名度は低いのか、思ったほど観光客は多くなく撮影はしやすかった。
しかし、いざ構図を練ろうとすると電柱や電線があり、思いのほか障害物が目立ち構図は限られていることに気づき勿体ない。
時間帯的にトップ光で露出が難しく、撮影結果はどうなっているかわからないが、
朝や夕方に訪れるのも面白そうなので、次回の楽しみが増えた。
園内の斜面を上ると伊万里市から伊万里湾まで俯瞰出来る展望台があり、長旅で疲れた体を癒してくれる景色が広がっていた。
残念ながらツツジと絡ませることは出来ないが、思いかけず素晴らしい観光名所に巡り合えたことに喜びを感じる旅となった。






土谷の棚田〜長崎県福島町

せっかく伊万里に来たのなら天気も良いので土谷の棚田に行ってみることにした。
GWといえば必ずと言っていいほど黄砂で空が真っ白になるのだが、
今年は例年にないくらい澄み切った空が広がる珍しい年である。
16時前くらいに土谷の棚田に到着。
既に先客カメラマンは10名程度で向かって左側から埋まっているのは、
少しでも沈む太陽と棚田を絡ませたいからであった。



同じ九州圏内の棚田でも、海岸沿いの棚田は早期米で田植えの時期が早く代掻きも早いので、
4月下旬から5月にかけて夕日に染まる棚田を目当てに多くのカメラマンが訪れる。
土谷の棚田の近くにも有名な棚田はあるが、ちょうど人気を二分してカメラマンは一カ所に集中しないので思いのほか混雑はしないが、
17時を過ぎれば三脚で一杯になるので、撮れないことは無いがお目当ての場所で狙うには厳しくなる。
何はともあれ夕日タイムまで時間があるので、西日に照らされるキラキラ輝く海と棚田を楽しみながらシャッターを切った。
しかし2年ぶりの景色だったが休耕田が目立つのは悲しいものがある。
近くのカフェでお茶を購入した際にそんな話をすると、
持ち主さんが体調を崩されて休耕田になっているとのこと。
こうなったら松浦市に頑張ってもらって、その一画だけでも田んぼとして復活させてほしい。



18時を過ぎた頃から再びカメラをセットしてシャッターチャンスを待つ。
条件は悪くないが、思いのほか上空に雲が無いと空が焼けず、棚田も染まらないものでシャッターチャンスは少なかった。
日没が19時なので沈むか沈まないかの辺りでハーフNDを装着して最後のシャッターを切った。
太陽が沈んだ後が刻々と変化する空が期待出来る楽しい時間なのですが、
この後の予定が待っているので、後ろ髪惹かれる思いで土谷を後にした。




世界花火師競技会 in ハウステンボス〜長崎県佐世保市

土谷の棚田からハウステンボスまでの移動時間をネットで算出すると1時間30分と出たので、
早めに土谷の棚田を出ることになったが、実際に現地に着いたのは20時10分と早く着いた。
時間に余裕があることに越したことは無いが、もう少し棚田撮影を粘れば良かったかな。
今日は海外予選でアメリカのメルローズ・パイロテクニカがエントリー。
今回は2台態勢で縦、横と狙う。
というのも撮影ポイントからは距離があるので、大玉以外を縦で狙うには望遠レンズが必要なので、
大玉以外は横構図で狙った方がHTBらしさが出て絵になるのだ。
しょっちゅう大玉が上がる訳でもないので、縦用はあまり出番は無く、殆どが横用が稼働となる。
辺りはガラガラの駐車場と数名の家族連れやカップル。
カメラマンがいないということは、違う場所に散らばったのか。
冬の時に比べると前景の木々に葉が付いたのか少しイルミが見えずらくなっていた。
20時40分、花火が打ち上がる。
距離が離れているので音楽は聞こえず感動も少ない。
今夜は2000円で入園出来るので、そのチャンスを生かして園内で撮影したい気持ちもあったが、
花火撮影だけで2000円はよほどHTBの土地勘が無ければ大きなリスクになる。
それにしてもアメリカの花火は一体どんなものか楽しみにしていたが・・・
21時花火は終了。
帰りに博多ラーメンを食べて今日の旅は終了。
既に2日分のGWを過ごしたような長い一日が終わった。



写真館 二千年一夜