木谷峡〜山口県錦町

青空の下で紅葉撮影を夢見て日々仕事を頑張っていたが、
今週も天気予報は、無情にも晴れマークはどこへやら。
そうなると予定をすべて白紙に戻して、再度計画を練り直し木谷峡から津和野周辺を散策することにした。
まずは木谷峡を目指して山陽道を走る。

木谷峡には2007年以来で、当時は18日に訪れていたので既に見ごろを終えていたが、
今回は見ごろを迎えて時間が経ってないので、お目当ての宮もみじの色付きに期待出来る。
岩国ICを降りる頃は、まだ薄日が差していたが、10時頃に木谷峡に着いた時には厚い雲で日差しも無かった。
国道434号線から狭い県道361号線を北上すると木谷峡に着く。
意外と車は少なく拍子抜けしたが、狭い県道なので観光客が少なくて助かった。
木谷峡は何カ所か滝があり、紅葉に染まる渓谷の散策を兼ねて鹿落ちの滝まで歩いてみた。
日差しが無く、色付きも思ったほどイマイチで撮影することは無かったが、
久々に見る鮮明度の高い川を見て心が癒される。
木谷峡のメイン滝である鹿落ちの滝の周辺も紅葉はしていたが、肝心の滝は木々に隠れてよく見えなかった。



木谷峡には多くのモミジがあり、その中でも岩国市の指定天然記念物である宮もみじが有名で、
宮もみじがどれくらい色付いているか期待して訪れた。
色付きが悪いのか、訪れるタイミングが悪かったのかはわからないが、
写真で見るよりかは色褪せているように見えるものの、
前回訪れた時に比べると綺麗に色付いているように感じた。
数カット構図を練ってシャッターを切る。
日差しがあれば時間的にはトップ光で色鮮やかな姿が見れたと思うと残念だったが、
日差しが無ければ無いで撮影はしやすい。
カメラマンもいなかったのでストレス無く撮影を終えた。
今回は時間の都合であまり散策出来なかったが、
時間と日差しがあれば駐車場の上流下流を散策しながら被写体を探すのも面白いかもしれない。





SLやまぐち号の撮影まで時間があるので、木谷峡を下って津和野までの道中にある紅葉スポットを調査してみた。
柿木村と日原町の境にある平栃の滝。
春に一度訪れたことがあり、綺麗な新緑だったので秋も期待していたが残念ながら寂しい滝で撮影に至らず。



町境を超えて日原町へと向かう途中に大魚トンネルがあり、トンネルを潜らず旧道を走ると大魚渓という紅葉スポットがある。
ネットではあまり見かけないが、地図に紅葉マークが付いていたので行ってみた。
渓谷というには程遠いスケールで距離にして1キロも無い。
川は深く鮮明度が高いので山が綺麗に色付けば隠れた名所になっていたに違いない。
残念ながら今回は色付きもイマイチで日差しも無く調査のみにとどまった。



柿木村まで戻り県道3号線を走り、津和野の分岐点を過ぎてさらに西へ走ると椛谷渓谷がある。
こちらも知名度は無いが地図に紅葉マークが付いていたので行ってみた。
説明板はあったものの、特に興味がそそるような景色は無くイマイチ。
何故ここを紅葉の名所にしているのかがわからずまま調査を終えた。


SLやまぐち号〜島根県津和野町

津和野に入ったのは15時頃。
当初、船平山から狙う予定だったがイチョウの木と一緒に撮れる場所があると事前に知ったので予定変更。
津和野署の近くにある無料休憩所に車を止めて、徒歩で5分くらいでイチョウの木に辿り着く。
既に先客の三脚が何本か立っており、先着5名くらいで定員オーバーになるほど限られた場所。
イチョウの木は例年20日以降に黄色に色付くらしく、今日はまだ少し色付いている程度。
知っていたが、今年は色付きが早いかなと期待したがまだ全然早かった。
しかも時間的にはサイド光が当たりベストな時間帯だが、生憎の曇空でシャッタースピードも上がらずイチョウの木は断念した。
船平山への移動も考えたが、休憩所の近くで少し色付いた背景の山と民家、前景に田んぼ、
僅かに見え隠れしている津和野のシンボルである鳥居を入れて撮影することにした。
今日はともかく田んぼに水が貼られた春は面白い絵になるかもしれない。
斜め前からじゃないのがネックだが、真横から狙うのも悪くない。



津和野駅から近いため時々聞こえてくる汽笛に驚かされる。
その汽笛の回数が出発時刻が近づくにつれて早くなりSLのお目見えにドキドキ感が増す。
津和野駅出発時刻である15時45分、たくさんの煙を吐きながらSLが近づいてきた。
曇空でシャッタースピードは出ないが、津和野駅が近いことからSLの速度は上がっておらずブレずに撮れていることを願う。
久々にSLやまぐち号を見ることが出来た。
ここ数年、災害やC57の不調など何かといろいろ大変だったSLやまぐち号だが、
C57の元気な姿を見ることが出来て良かった。
通り過ぎて行ったSLやまぐち号は、どこまでも煙を吐きながら汽笛が津和野の城下町をコダマしていった。


堀庭園、秋の紅葉ライトアップ〜島根県津和野町

SLやまぐち号撮影後、堀庭園に移動。
現地に着いた時には少し雨が降り出し、本降りになる前に現地調査。
と言っても過去2度来ているので、構図はほぼ決まっているため色付き具合をチェック。
ネットで見る限りでは期待していた色付きだったが、
前回の紅葉撮影で訪れた時に比べると色付きが悪く、
木谷峡の宮もみじもそうだが、今年の紅葉は夏の日差し不足と長雨が大きく影響されているのかもしれない。



ライトアップは18時と時間が少しあるため、予め入園料を払っておけば出入り自由なので暗くなるまで車で待機。
しかし予定より早く17時20分頃からライトアップが始まり、
薄暗い中で庭園がライトで写され既に撮影が出来る状態だったので、
観光客が押し寄せる前に早めに撮影開始。
堀庭園は紅葉が綺麗な割りには混雑も無く三脚の規制も無いので個人的に好きな紅葉スポット。
しかしあれから年月が経っており、しかもライトアップとなればある程度の混雑を覚悟していたが、
生憎の雨模様で訪れる人も少なかったのか、目立った混雑も無く撮影は順調に出来た方である。
雨が降らなければもっと構図を練っていろんな角度から撮影したかったが、
今回は色付きもイマイチだったこともあり、構図を絞ってシャッターを切った。
大楓は真っ赤に染まっていなかったが、赤と緑のグラデーションもまた綺麗なものであり、これはこれで有りなのかもしれない。
赤フィルターでライトアップしていることから、赤く染まったところはより赤くなっており、
庭園から見る姿と2階からとではまた違う姿に見えたのも面白かった。
やはり堀庭園の紅葉は美しい。
撮影は19時頃に終了。
ここから山を越えて六日市ICから高速道路を走り約2時間30分かけての帰路であった。





写真館 二千年一夜