新宮あじさい祭り〜愛媛県新宮村






7月になると高速道路の休日割引が3割に戻るため、
どこか遠くへ行こうかなと思ったときに、ふと新宮村の紫陽花が思いついた。
時期的にも6月末に満開になりそうなので、後は週末の天気とにらめっこ。
霧の森という名所があるように、新宮は雲海の名所であり、
紫陽花を前景に雲海が広がる景色をイメージしていたが、
それには数々の条件をクリアしなければならない。
時期的に雲海になるのは厳しいが、雨でも降れば山に霧がかかり雲海っぽく見える。
しかし個人的には朝一番の日差しが当たる紫陽花を見たかったので晴れることが前提。
山奥深い場所なので晴れた朝は気温が低下して雲海になるのでは?と期待していた。
予報は土日とも生憎の雨だったが、週末が近づくにつれて日曜日に晴れマークがついた。
雨から晴れとは、まさに雲海が発生する絶好のチャンス。
当初、土曜日に出発する予定だったが日曜日の朝一に出発を変更。



2時30分に家を出発。
今の時期、4時にはもう空が明るくなるので、もう少し早く家を出れば良かった。
順調に車を走らせ5時前に新宮へ到着。
今日はあじさい祭りが行われるので、園内は車両規制されるらしいが、さすがにこの時間帯だと係員すらいないので、
園内唯一の駐車場まで行くことが出来た。
15台ほど止められるスペースがあるが、この時間にしてほぼ満車の光景に驚かされ遅れをとった。
やはり考えることはみな同じということか。



駐車場は満車でも撮る場所は結構空いていたので構図を練りながら撮影支度を整える。
期待していた雲海は、気温が18度まで下がってくれたお蔭でイメージ通りの雲海が発生しており、後は太陽が昇って朝一の日差しを待つのみ。
ところが雲海はその後、あじさい園を包み込み、あっという間に霧の世界と様変わりしてしまい、
霧に包まれる紫陽花も幻想的だが、イメージしていた構図と程遠くなってしまった。
6月なので仕方ないが、まったく霧が出ないよりかはマシか。
せっかくなので霧に包まれた光景をしばし撮影。
1つ想定外だったのは、太陽が昇る方向をまったく見誤っていたこと。
てっきり背後から昇るものだと思っていたが、実は6月は北の近い方向から昇るため、
背後どころか正面から太陽は姿を現すようで、霧の中から薄ら太陽が見えた時は一瞬、目を疑った。
霧に包まれてなければ、どんな景色が広がっていたのか、運が良ければ朝焼けが見れたかもしれない。
雲海のことばかり考えていたが、訪れるタイミングによっては面白い光景に出会えそうだ。
霧は生き物だということを雲海撮影で学んでいるので、
他のカメラマンは、早々と霧に包まれた園内からいなくなっていったが、
時間が経つにつれて霧の動きは刻々と変化していった。
時に前景の紫陽花を変えつつ、霧の変化と共に撮影を楽しませてもらった。



2003年の時に園内で重点的に撮影しているので、今回は俯瞰のみの撮影だったが、
せっかく久々に訪れたので少し散策してみた。
晴れた日より曇っていた方が紫陽花は似合うが、朝の日差しで輝いている姿は見ていて清々しく感じさせる。
小鳥のさえずりが疲れを癒してくれるが、太陽が出ると蒸し暑くなり梅雨だということを思い出される。
撮影を終えた8時の段階では、まだ観光客らしき人影は見えないが、
地元の人達は、祭りの準備で追われているようだった。




機滝〜愛媛県土居町

このまま帰っても良かったが、せっかく四国へ来たのだから四国中央市のHPに記載されていた機滝に寄ってみることにした。
国道11号線まで戻り、土居IC側の側道を山に向かって走ると、赤星山登山口の案内板が出てくるので、
それに従って林道を進んでいくと駐車場がある。
対向車が来たら離合出来ない狭い道で一部未舗装もあり、あまり心地良い道のりではなかった。
四国の滝は大概そんな道が多い。
車を止めて1キロほど渓谷に沿って赤星山の登山道を登っていくと30分くらいで機滝に到着。
この道のりは、険しいという程でもないが、カップルが訪れるような場所ではない。
しかも滝に辿り着いて初めて機滝の標識を見つけたが、
場所が場所だけに滝観覧のみは、なるべく避けてほしいのか、HPには記載されていたものの、案内板は一切無かった。
登山者のみが楽しめる穴場的スポットといった滝なのかもしれない。



そんな思いをしながら、無事に機滝に到着。
数日前の雨のお蔭で水量は豊富で迫力ある姿だったが水飛沫が凄い。
周辺にガクアジサイらしき花が咲いていたが、滝と絡ませると中途半端な絵になってしまうので、
滑りやすい岩場を進んで正面から狙う。
タイミングが良ければ秋の紅葉も面白いかと思ったが、
来た道のりを考えると気持ち的に遠のいてしまいそうだ。
行きは殆ど登坂なので帰りは殆ど下り坂で一見楽のように思うが、
足に負担がかかるのは下り坂の方なので、駐車場に戻る頃には足がガクガク状態。
睡眠不足と体力消耗で明日の仕事に支障が出そうなので、このまましまなみ海道を渡って帰宅した。







写真館 二千年一夜