森湯谷のエドヒガン、小奴可の要害桜〜広島県東城町






実に7週間ぶりの土曜日休暇。
そして久しぶりに休みと晴マークが重なる貴重な休日なので、
まだ桜が見ごろなところが無いかと検索したところ、芸北、東城、岡山県北あたり。
どこも過去に行ったことある所ばかりだが、岡山県北の桜名所はまだ写真を撮って無いので、
岡山県北にあるがいせん桜と美甘宿場へ行くことにした。
せっかく岡山県北に行くのなら、ちょっと寄り道して東城経由で向かう。
10時30分、空は快晴、まさに春らしい心地良い天気の中出発。
1時間30分かけてまずは森湯谷に到着。
満開を迎えていたが、地面にたくさんの花びらが散っていたのでピークは過ぎている模様。
しかも晴れていた空が薄らと曇だし、日差しが弱く寒い。
美しい姿を知っているだけにシャッターを切ることは無かった。
しかし、久しぶりに訪れてみたが、周りの雑木林が綺麗に整地されて駐車場になっていたのには驚いた。
東城3本桜の中でもあまり人気は無いが、個人的には森湯谷ならではの魅力ある美しい桜と風景だと久々に来て思った。



少し北上したところに小奴可の要害桜があり、
こちらは知名度があるのか、相変わらず大勢の花見客が訪れていた。
ここも日差しが弱いのと若干ピークが過ぎていたので撮影に至らず。




がいせん桜〜岡山県新庄村、美甘宿場桜〜岡山県美甘村

東城からがいせん桜のある新庄村までのルートをどのように行くか迷ったが、
鍵掛峠、四十四曲がり峠で向かう。
新庄村に着いたのは15時30分。
相変わらず天気は晴れる気配なしでも大勢の花見客は来ているようで駐車場は満車状態。
少し離れたところに車を止めて宿場町へと向かう。
前回訪れた時もそうだったが、ここは花見客が多いのと電柱などの障害物が多いので写欲が沸かない名所だが、
晴れた日に訪れば、真っ白な桜のアーチとなってとても綺麗な名所だと思ったので行ってみたが、
まさかの曇空となり、今回も写欲が沸くことは無かった。
感想は前回と同じで、まだ見頃だったので散策するには悪くないが、それにしても県北だけに春の装いをしていただけに寒かった。



新庄村から6キロ下ったところに美甘宿場があり、ここも桜の名所となっている。
しかし、がいせん桜が有名なのか美甘宿場に訪れる人はまばらで混雑は無い。
むしろ、がいせん桜と勘違いして訪れる人も少なくないようだ。
なので写真は撮りやすいが、ここもまた障害物が多く写欲は沸かない。
ここで諦めて関金温泉の花火を見に行く選択もあったが、
貼られていたライトアップのポスターを見て、ライトアップなら面白い写真が撮れるのではと期待した。



雲に薄らと隠された太陽が山に隠れる頃になって、ようやく太陽が出ていた。
まさに今更!?と言った感じで、桜に薄らと日差しが当たるが時既に遅し。
2度も外されたので、こうなればいつか青空の下でリベンジしてみたい。

19時頃になると空も薄暗くなり、ライトアップ撮影する良い時間帯となった。
現地に行ってみると、ポスターとは異なる光景に唖然とした。
確かにボンボリだけでは光源が弱すぎるとは思っていたが、
それじゃこのポスターは何なのだろうか!?
せっかくなのでシャッターは切ったが、薄暗い夜桜に仕上がってるに違いない。
薄暗いと絵にならないので、露光時間を1分と長めにしてみたが、
実際に見た目と違う写真が写ることに果たして写真の意味があるのか自問自答。
ボンボリの薄暗い灯りは見るには良いが、写材としてはあまりにも寂しいものがあった。
このポスターは一体何なのか主催者に問い合わせてみたい。


左側が見た目に近く、右側は夜景モードで見た目より明るい画像。

美甘宿場を早めに切り上げて、再び新庄村へ向かう。
19時30分、道の駅に車を止めることが出来たが、それでも満車に違い状態だった。
ここのライトアップは、随所にLEDライトを照らしているので、美甘宿場みたいな薄暗さは無く、
桜全体がライトアップされて美しい景色が広がっていた。
青みのかかった夜空が理想だったが、真っ暗な夜空を背景に真っ白に染まる桜が、
白と黒の対比感があって逆にインパクトがあり面白かった。
黒い背景に被写体を映し出すことを避けていたが、もしかして意外とはまると面白いかもしれない。

花見客は日中ほど多くないが、思いのほか大勢いた。
露光時間が長いので立ち止まらない限り撮影に支障は無いが、
ここぞという時に立ち止まられたりして、1カット無駄になることもしばしば。
この宿場の中で一番の見所であろう脇本陣で桜を絡ませるのが、がいせん桜らしい絵となり、
日中では撮れなかった分、ライトアップでシャッターを切った。
今日一日シャッターチャンスが無かっただけに、今日は空振りで終わるかと思われたが、
最後の最後で良い景色に出会うことが出来た。
気付けば気温は3度。
県北の夜桜撮影を甘くみると痛い目、いや寒い目にあうことをすっかり忘れていた。








写真館 二千年一夜