仕事上、大型連休を除けば3連休は無いに等しいが、
11月は珍しく祝日が休みで3連休となり、しかも23日が連休の中日となれば長野えびす講が頭を過る。
しかし高速代、ガソリン代の高騰、宿泊代を考えているうちに断念。
ぽっかり空いた3連休、そんな最中に佐賀が人気という記事を目にして、
そういえばこの時期、佐賀県内の紅葉名所が見頃を迎えるはずなので、
急遽、佐賀へ行くことに決めて短期間で佐賀県内の見頃を迎えているメジャーから穴場までネット調査して計画を練った。





11月21日金甌日の夜、21時頃に家を出発。
道中、小雨が降る中の運転だったが山口県内に入ると雨も止んだ。
世間は明日から3連休でも、働いている人はたくさんいるようで、
意外と走りやすいかと思ったが、交通量は多くサービスエリアではたくさんのトラックが帰省ラッシュ並に止まっていた。
交通量が多いと疲れも倍増で、途中休憩を挟みながら佐賀県大町町(妻の実家、以降ベースキャンプ)に到着したのは3時頃だった。
少し仮眠を取って7時に起床。
最初の目的地へ向かうべくベースキャンプを出発した。

泉山弁財天の大公孫樹〜佐賀県有田町
泉山磁石場
有田町歴史民俗資料館


朝一番に御船山へ行こうと思ったが、朝一番だと御船山で日差しが当たらないと予想して武雄を通過して有田へ向かう。
有田のHPを見ると町内に3大紅葉スポットがあることを知り、最初の目的地を有田に決めた。
武雄を過ぎると霧に包まれて、高い山に登れば雲海が見れるのでは?と思ったが、
雲海スポットの調査はしておらず、次回の課題にとっておく。
8時10分、有田町に到着。
最初にイチョウの木へ向かうべく上有田駅へ向かうと幟が立っていたのですぐわかったが、
イチョウの木の側に車を止めるスペースは2、3台ほどしか無かった。
朝が早く訪れる人はいないが、今日から有田町内はイベントが行われるため、
イチョウの木周辺でもブースが設営されて準備をしている人がいた。
樹齢1000年、佐賀県内一の巨木だけあってスケールの凄さに圧倒され、
真っ青な空に朝の日差しに輝くイチョウの黄色が描かれとても美しかった。
しかしイチョウの木周辺は民家に囲まれて、幹の周辺はイベント用のブースが設置され、
思うような撮影出来なかったのは残念だった。

     



イチョウの木から数百メートル行ったところに磁石場と歴史民俗資料館があり、
そこも紅葉の名所として挙げられていた。
磁石場は門から100mほどのカエデのアーチになっており、そのアーチを潜ると広大な磁石場が出迎えてくれる。
紅葉シーズンの期間限定で一般公開されているので、陶器や有田に興味のある方はぜひとも押させておきたい名所である。
撮影に取り掛かろうと思ったら、JR九州の団体さんがやってきたので後回しして資料館に行ってみる。

磁石場、資料館共に紅葉の名所にしては小規模で見応えはあまり無いが、
混雑するほどの名所ではないので、撮影はしやすく紅葉撮影を満喫させてもらった。




御船山園地〜佐賀県武雄市

武雄に戻って来たのは10時前。
この時間帯にしてはまだ混雑はしていないが、メインの駐車場は宿泊者専用になっていたので、
臨時駐車場に回され、バスの待ち時間より歩いた方が早いのでは?というほど距離は短いがシャトルバスで現地に移動する。
昼料金より昼・夜共通券の方がお得なので夜のライトアップ撮影と兼ねてチケットを購入。
御船山はツツジの時に訪れているので、目の前に広がる景色はある程度、想像していたが、
澄み切った空の下で見る景色は霞の広がる5月には無い鮮明さがあり、
大池に映り込む御船山や紅葉は11月ならではの景色が広がっていた。
紅葉の色付きは、写真で見るような鮮やかさは無く、こればっかりは夏の日照不足で仕方ないので、
今撮れるベストショットを見つけてシャッターを切った。



撮影ポイントとして、大池がどうしても中心になってしまうが、
樹齢170年の大モミジの撮影も外せない。
日差しも良い感じに園内全体に当たり、撮影するにはベストな時間帯となった。




大聖寺〜佐賀県北方町

武雄から国道を北上して県道25号線の市境手前に案内板があり、狭い山道をしばらく走ると紫陽花の名所である大聖寺に着く。
12時20分、大聖寺に到着。
紅葉の名所の1つとして挙げられているが、穴場的スポットなので訪れる人は殆どおらず、
駐車場にはソーラー工事関係者の車が止まっている程度だった。
大聖寺と紅葉を撮りたかったが、寺周辺にカエデは無く、少し離れた参道がカエデのアーチとなっていた。
小規模なので撮影ポイントは少ないが、トップ光に輝く紅葉は美しく、標高の高い場所なので風も心地良くて旅の疲れを癒してくれた。




清水の滝〜佐賀県小城市

県道25号線を東へ走り多久市を通過して小城に入る。
13時40分、清水の滝に到着。
以前5月に訪れたことがあり、新緑のカエデが美しかったので紅葉シーズンに行きたいと思っていた。
清水の滝周辺は鯉料理が有名で、昭和を感じさせる懐かしい景色が広がっている。
駐車場までの道のりは狭く、夜は灯り祭りが行われるので混雑しているかと思ったが、
この時間帯はまだ混雑しておらず、紅葉の名所に挙げられていないせいか観光客も疎らだった。
滝に続く遊歩道には至る所に灯籠がセットされており、スタッフが準備に追われていた。
11月のトップ光は短く、14時になると太陽は山に隠れて日が陰る名所も少なくないが、
清水の滝は日差しが当たっていたが、その周辺の紅葉は今にも影が迫っていた。
お目当ての紅葉は、思ったほど色付きが悪く1カットのみの撮影に止まった。




西渓公園〜佐賀県多久市

清水の滝が不発に終わり、急いで西渓公園に向かい14時50分に到着。
西渓公園は紅葉の有名な場所のようで、近くに多久聖廟という有名な観光スポットがあることから大勢の観光客が訪れていた。
園内ではイベントも行われており、この時間帯でも駐車場はほぼ満車で周辺の道路も混雑していた。
園内より西側が開けていることから15時になっても園内に日差しが当たって暖かい。
そのせいか紅葉の色付きは他の名所に比べると色褪せが早く見頃は少しピークを過ぎていた。
そんな中から色付きの綺麗なカエデを見つけてシャッターを切る。
庭園周辺の紅葉はピークを過ぎていたが、園内を俯瞰出来る小高い山道にあるカエデは綺麗に色付いており、
散策がてら撮影を楽しんだ。






御船山園地〜佐賀県武雄市

再び御船山に戻ったのは16時20分。
臨時駐車場に止めてシャトルバスで移動。
園内は既に陰っているためライトアップまで撮影はお預け。
日中と同じくらい訪れる観光客の邪魔にならないように大池で三脚を置いて暗くなるのを待つ。
大池に映り込む紅葉はどこからでも狙えるが、御船山が映り込む場所は定員20名くらいで、
17時を回ると続々とカメラマンが訪れて最前列は三脚で埋まった。
有名な観光名所だが三脚の規制が無いのはありがたい。
目の余る行為が目立てば規制は間逃れないので、なるべく観光客の邪魔にならないように配慮が必要である。
とは言っても訪れるカメラマンも多いので、ベストポジションはカメラマンで集中することは避けられそうにない。



ライトアップは17時からだが、当然暗くならないので実際に点灯したのは17時30分過ぎ。
それでもまだ空は少し明るいので、空が薄暗くなる30分の間がシャッターチャンスとなる。
同じような写真を撮ってもフィルムの無駄なので構図を絞ってシャッターを切る。
大池周辺はしばらく混雑が続きそうなので、早々と撮影を済ませて大モミジに行ってみると、
ここも人気スポットで人が途切れることは無く撮影は断念した。
九州一の紅葉ライトアップというだけあって、ライトの数や当て方に工夫がされており、
大池に映り込む紅葉は誰もが感動していた。
確かに普段見慣れぬ光景に感動させられるが、カエデの密集度が低いので、
ポスターやパンフレットのような美しいライトアップ風景を期待していたが、
今年のように色付きが悪ければ感動も半減させられ、思ったほどの感動は無かった。




泉山弁財天の大公孫樹〜佐賀県有田町
泉山磁石場
有田町歴史民俗資料館


19時00分、有田三大紅葉スポットがライトアップされるので今日の撮影スタートだった有田町に戻って来た。
朝同様、訪れる人は疎らでたまに訪れる人はいたが、紅葉目的というよりたまたま訪れたような観光客らしき人を何人か見かける程度。
御船山のような混雑は無く静かに楽しめる紅葉スポットである。
イチョウの木は周辺が暗くなることで電線が目立たなくなり、違う構図で狙えるか試してみたが、
やはり限界があり朝と同じ構図になってしまった。
磁石場、民俗資料館同様、構図はさほど変わらず、昼が夜になっただけ。
それでも静寂の中での撮影は悪くない。
磁石場と資料館はライトアップが20時までなので時間との勝負だったが、
朝に訪れていたお蔭で撮影は焦ることなく20時前に終えた。



乳侍坊公園〜佐賀県山内町

有田と武雄の間に位置する山内町に夫婦岩があり、、11月22日にちなんで良い夫婦の日ということで、
その日だけライトアップされることをネットで見つけていた。
寄るつもりはなかったが、時間があったのでちょっと寄ってみた。
紅葉の名所として挙げられていたが、紅葉がどこにあるのか暗くてイマイチわからず、
肝心の夫婦岩も照明で当てるには、よほど大きな照明でなければくっきり照らすことが出来ず、
撮影するなら薄暗い時間帯ではないと無理。
イベントも終了間際で大勢の観光客で賑わっていた様子が伺える。
機会があればGWにドライブがてら訪れてみようかな。




このままベースキャンプに戻ろうと思ったが、
通り道なので21時30分、再度御船山に寄って、真っ暗な空の下での大池を撮影。
空いているかなと大モミジに行ってみたが、相変わらずの人気で最後まで撮影は出来なかった。




写真館 二千年一夜