しまなみ海道桜めぐり〜広島県尾道市〜愛媛県今治市






千光寺公園〜広島県尾道市


今年は桜の満開が4月に入ってからだったが、強風と雨のせいで週末には既に散り始めていた。
週末しかチャンスが無い者にとっては今年も桜には恵まれないと思われた。
日曜日は天気が荒れる予報だったが、幸い曇りのち晴の予報だったので、
早朝撮影は断念して、朝の空の様子を見ながら午前は久しぶりに千光寺へ行ってみることにした。
8時00分、雲の隙間から青空と日差しが差してきたので、急いで機材を整えて出発。
家から近い千光寺公園なのであっという間に到着。
しばらく桜シーズンに来ていない千光寺公園だが、
山の斜面の至る所に桜があり、桜越しに尾道水道を見下ろすことも出来て、改めて美しい桜の名所である。
ただブルーシートもあちこちに敷かれて写欲はあまり沸かないのは名所の宿命なのだろうか。
桜は満開だったが、昨夜の雨と一昨日の強風で既に散り始め。
今日の天気でかなり散ってしまうかもしれない。
千光寺公園の桜といえば、展望台から俯瞰する写真を良く見かけるが、
実際に行ってみると、景色は良いもののあまりにも障害物が多く写真を撮る気にならない。
その障害物を目立たなくするためにも、夜桜撮影の方が向いている。
展望台付近に良い場所があったので、そこでシャッターを切った。


※展望台より、電柱やゴミ収集車、業者の車が目立つ朝の光景。
 いつか夜桜と撮りたいと思っていたが未だタイミングが合わず。

せっかくなので尾道城付近まで歩こうかと思いきや、
先ほどまでの青空はどこへやら・・・
急に風が吹き出し雨が降り出したので急いで撤収。
僅か30分で撮影は終了。
久しぶりに訪れた桜に染まる千光寺公園だっただけに残念。
これから花見を楽しもうとしている人たちはもっと残念だったに違いない、と思っていたが、
30分後、家に戻る頃には雨も止み青空が見えていた。


高見山〜広島県向島町

予報では曇りのち晴ということだが、予報はあてにならない。
やはり自分の勘が頼りということで、
空を見ると雲が多いものの綺麗な青空が見えていたので、午後から桜撮影に出かけることにした。
どこへ行こうかいろいろ検討していたが、
今年は開山公園に行きたいと思っていたので、しまなみ海道桜巡りと題して、開山まで向かう道中、
何カ所がピックアップして寄ってみる。
まずは高見山。
ここは昔、知る人ぞ知る花見の名所で、以前はかなり賑わいをみせていたが、今ではすっかりさびれた名所になっており、
それでも桜を求めて訪れる花見客はそこそこいるようだった。
標高があるため瀬戸内海を一望出来るお馴染みのスポットであり、
個人的には、思い出ある場所なので何とか桜と瀬戸内海を一緒に撮りたいと思っていた。
しかし構図的に不自然になってしまうので撮影は断念。
桜撮影より、日の出撮影で訪れた方が良さそうだ。


※日の出の時期は11月〜1月が良さそう。
 山頂にある桜は少なく、海と絡ませるのは難しい。


大浜灯台公園〜広島県因島市

向島から因島へ渡り、桜の名所である因島公園へ行こうと思っていたが、
因島大橋を渡る最中、大浜灯台付近で桜を見かけたので寄ってみることにした。
14時40分、桜は綺麗だったが因島大橋や灯台を絡ませるには少し難しい場所だった。
ただ海の鮮明度は高く、瀬戸内海でも海は綺麗なんだなと少し嬉しかった。
せっかくなので、おやつにはっさく大福を購入。



予定外の大浜灯台公園で時間を食ったので、
因島公園やシトラスパークは断念して、今日の本命である開山公園へ向かう。


開山公園〜愛媛県伯方町

開山公園は桜の名所なので日中は花見客で賑わっているに違いないと思い、
16時を過ぎれば少しは混雑も解消されていると思っていたが、
まさかの駐車場は満車で空き待ち。
16時20分に現地に到着。
初めての現場なので勝手がわからずとりあえず現地調査。
展望台から360度眺められる圧巻な光景に構図を練り、
1カットで伯方島大橋と大島大橋両橋が狙える構図に専念してシャッターを切った。
天気は良かったが雲の多い空なので桜に日差しが当たっても数分後には曇ってしまうそんな貴重な日差しを逃したくない。
しかしいざ撮ろうと思えば太陽が隠れてしまう、世の中思うようにはいかないものだ。
それにしても予想を遥かに超える桜の美しさに感動した。
桜もそうだが、瀬戸内海の美しさがこの光景の完成度を高くしているのだ。
似たような光景は実は瀬戸内海にいくつか存在するが、
ここ開山もそれに匹敵する感動があった。
そしてクライマックスは太陽が山に隠れるまでのサイド光が当たる瞬間。
それまで少し時間があるので周りを散策した。


※左が大島大橋、右が大三島大橋
 空が青いと海も青い。そして桜が輝き役者は揃った。
 しかし雲が太陽を隠そうとしており、この舞台は見れたり見れなかったり・・・



園内には3カ所展望台があり、残り2箇所を散策。
1カ所は桜のトンネルを潜りながら楽しい尾根沿いの道のりで大三島大橋をまじかで見下ろす見晴台がある。
そしてもう一カ所は、こちらもツツジが楽しめる遊歩道があり、多々羅大橋をまじかで見れる休憩所があった。
どちらも桜を絡ませるには難しいが、ツツジが見ごろな時期だと良いかもしれない。
クライマックスを狙うべく再度展望台まで戻ると、何と三脚を構えたカメラマンで最前列が埋まっていた。
すっかり油断していたが、何とか端で撮影出来るスペースを確保。
三脚は無理なので手持ちで撮影。
太陽が山に隠れる18時前、今日最後の日差しが桜に当たり空は青色からオレンジ色に染まり最大のクライマックスが訪れた。
今年は桜撮影は無理だと思っていただけに、まさかの光景に出会えた喜びと、
目の前に広がる美しさに感動して夢中でシャッターを切った。
しかし、周りのカメラマンはみんなハーフNDを装着しているのに、
まさか持ってくるのを忘れるとは・・・大きな痛手


※太陽が隠れる前のクライマックス

木造の展望台なので人が歩けば揺れるためシャッタースピードには気を付けなければならない。
誰もいなければ夕暮れの景色も狙ってみたかったがデジカメ派はそれを狙っているのか、
このグループの中では一番早い撤収組となった。


※西国寺のライトアップは4月5日のみかと思っていたが、
 雨で順延になったのか今日もライトアップされていた。
 しかし訪れた時間が遅く、空に青みが無くなっていたので撮影はせず。






写真館 二千年一夜