近水園〜岡山県岡山市

紅葉シーズンも終盤を迎え、山間部から沿岸部へと山が色付き始めた。
久しぶりに晴れマークが土曜日に付くという貴重な1日をどうやって使おうか考えた結果、
岡山県の紅葉巡りに決めた。
まず最初に訪れたのは、名前は以前から知っていたが訪れるのは初訪問の近水園。
「きんすいえん」と呼んでいたが、実際は「おみずえん」だと現地に行って知った。
開園の9時30分に合わせて現地に到着。
近水園周辺は足守藩の武家屋敷や屋敷跡が残っており、観光名所となっているため
案内所や団体客用の駐車場などがある。
朝早くからたくさんの車が止まっていたので急いで近水園に向かったが、
実は近くの小学校で音楽発表会が行われていたためであった。
近水園には観光客が疎らで、カメラマンや観光客は豪渓や宝福寺に行っているのかもしれない。
人が少ないことから撮影はしやすいと思ったが、この時間帯だと庭園全体に日差しが当たらず少し日待ちとなった。
その間、構図を練りながら園内を散策。
朝一番に当たるカエデは既に色褪せ、朝2番に当たるカエデが綺麗に色付いていた。
イチョウの木も半分は落葉していたので、1週間早ければ良かったのか、
しかしそれだと他のカエデがまだ色付いていないか。
紅葉撮影のタイミングは見ごろを迎えていても難しい。



近水園といえば庭園を一望出来る古い屋敷があるが、
建物が古いので普段は立ち入り禁止になっていた。
屋敷と庭園を入れるお決まりの構図になってしまうが、それが親しみやすい絵になる。
少し色褪せたカエデもPLフィルターでカバーして何とか絵になりそうだ。
狭い園内なので構図は限られ、1カット撮影して終了。
終了と同時に団体客がやってきて、それまで静寂だった園内が急に賑やかになった。






宇甘渓〜岡山県加茂川町

近水園から国道を少し北上した所に宇甘渓がある。
過去に何度か訪れたことがあるが、タイミングが悪かったので感動する景色に出会っていない。
今日は早めの現地入りで天気も良いので絶好のタイミングだと期待して向かった。
11時頃、現地に到着。
山肌はそれなりに色付いていたが、感動する景色には程遠く、宇甘渓の実力はこれが限界なのかもしれない。
渓谷よりもカエデ林が綺麗に色付いており、今シーズン一番の美しい紅葉に出会えた。
宇甘渓といえば、赤い橋がシンボルとなっており夜になればライトアップする。
その周辺にもカエデがあり、何とかシャッターを切りたいと思っていたが、観光客が入ってしまうので撮影は断念。
橋上から渓谷を狙おうと試みるが、なかなか渓谷全体に日差しが当たらず、余計な時間を費やしてしまった。
以前来た時は、ライトアップの待ち時間にドライブインで夕食をとった記憶が残っているが、
そのドライブインは残念ながら廃業していた。








井倉峡〜岡山県新見市

県道31号線沿いに高梁に移動している途中に、総社のイチョウという古木がある。
残念ながら落葉してイチョウの絨毯になっていたが、
日差しが当たらず誰もいない寂しい景色が漂っていた。
かなり歴史ある場所らしいが、今回は撮影せずに調査のみ。



高梁から国道を北上すると井倉峡に入る。
井倉峡といえば、鍾乳洞で有名な観光地だが、もう一つ、絹掛の滝が有名である。
14時30分、現地に到着。
周りの紅葉は綺麗だったが、残念ながら下部は日陰になって撮影に至らず、
宇甘渓での日待ちが余計な時間となってしまった。



井倉峡というネーミングは見当たらず、
井倉洞の駐車場に止めて周辺を散策。
ここもまた山肌は感動とは遠い色付きで、これもまた紅葉の限界を感じる。
井倉峡も過去に訪れたことがあるが、久々に見る懐かしい光景と鮮明な河川、そして断崖絶壁の渓谷に、
紅葉の色付きはイマイチだったが、それなりに楽しめる名所ではないかと思った。
しかし周辺のお土産屋コーナーは廃業して、賑やかなのはセメント工場の大型車だった。
小さい頃にも訪れたことのある井倉峡だが、何だか昭和の匂いがする忘れられた観光名所のように思えた。


庄原備北丘陵公園
ウィンターイルミネーション〜広島県庄原市


新見から高速道で庄原へ移動。
この辺まで来れば山が綺麗に色付いており、中国地方の紅葉はやはり県境の山間部まで行かなければ楽しめないと思った。
16時過ぎに丘陵公園に到着。
中入り口に近い駐車場に止めることが出来たので、後はどのような工程を組むか園内を散策しながら練る。
イルミネーションは今日から公開ということで、今日は点灯イベントが行われ大勢の人が訪れると予想。
イルミネーションの撮影と言っても、過去に何度も訪れているため、いつもと違うような写真を撮ろうと心がけているが、
イルミ自体も少しマンネリ化しているので、どうしても毎年同じような写真になってしまう。
新コーナーも作っているが、カメラマン向きではないし、ひばの里も今年は和を演出しているが、年々シンプルになっている。





17時30分、カウントダウンと共に点灯。
今日は天気が良かったので、西の空が入る角度でひばの里で撮影を始めた。
フィルムをあまり消費したくなかったので、適度に切り上げて北入り口へ移動。
シャトルバスで移動も出来るが、時間潰しに片道20分の徒歩移動は良い運動になる。
北入り口のイルミは、今年は少し立体的になった分、去年に比べると迫力と面白味が無い。
記念撮影コーナーが2か所あり、来場者が楽しめる工夫はされているが、写真を撮るには物足りなさがあった。
再び中入り口まで戻り、花火撮影の準備に取り掛かる。
構図は去年と同じく棚田コーナーを前景にして狙うが、
今日は猫山スキー場から人工雪を持ってきて雪像を作っていたので、その近くから撮影だったため体感的にとても寒い思いをした。
19時30分から約200発、5分間の花火が打ち上がる。
あっという間の花火だったが、イルミと絡ませる花火撮影は貴重であり、年に一度は撮りたい被写体である。
花火が終わると来場者も少なくなり、例年に比べると今年はあまり混雑が少なかったように感じたが、
11月末になると新たにイルミスポットが始まるので、12月になればかなりの人で賑わうことでしょう。






写真館 二千年一夜