三原やっさ花火フェスタ〜広島県三原市

当初、8月開催だった三原やっさ花火フェスタだったが台風で中止が決定。
その後、主催者の努力と熱意で10月の開催となった。
先日の高砂のイベントでも思ったが、最近の商工会は熱い!





私の住んでいる尾道からだと、車で会場まで20分と尾道住吉花火を除けば、
一番近い花火大会かもしれない。
しかも尺玉や中四国最大級の2尺玉が上がるとなれば花火好きにとっては嬉しい。
家を出たのは15時過ぎで駐車場に向かう前に道の駅付近を現地調査。
当初、高台から狙おうと思っていたが、やはり花火は近くから見上げてこそ感動するものなので、
高台からの撮影は断念したが、一応どんな状況か台船の設置も含めて確認しておきたかった。
糸崎港を俯瞰出来る道の駅周辺には、予想通り観覧客やカメラマンがたくさんいてスタンバイしていた。
糸崎港まで約1キロ。保安距離を考えると1.5キロくらいはあるだろうか。
ワイドに展開する演出なら面白い場所だが、台船を見る限り1カ所からの打ち上げなので離れて撮影する必要は無く、
大玉以外はシャッターチャンスは無さそうだ。
道の駅は既に満車で進入禁止となっていたが、歩道スペースは十分余裕があるので臨時駐車場に止めて移動する手段もあるが、
撮影する予定は無いので早々と道の駅周辺を後にした。



ちなみに、糸崎港以外の観覧は遠慮するようなことをHPに記載されていたが、
糸崎港周辺は高い建物が無いので、見ようと思えばどこからでも見ることが出来る。
ただし距離は1キロ以上離れているが・・・

会場近くにある臨時駐車場は15時開場だが、
16時前でも半分くらい埋まっており余裕はあったものの、17時過ぎには満車になったと後になって噂で知った。
会場である糸崎港の開場は16時からで、既にゲート前には観覧客の列が出来ていた。
少しでも良い場所を取ろうと思って待機しているのか、
それとも16時開場と知らずに、とりあえず待っているのかはわからないが、
16時の開場と共に各々最前列が埋まっていった。
2キロくらいある糸崎港なので最前列がすぐ満席になることは無かったが、
最前列で三脚を立てらすのはマナー違反なので後方で狙う。
しかし早くから三脚を立てらすと通行の邪魔なのでしばらくは会場内をウロウロしながら様子見。



10月の季節外れの花火大会ということで、人の動きは遅く18時くらいになってから徐々に埋まっていった。
雨の心配はまったくないと思っていたが、まさかの夕立。
幸い本降りじゃなく、道路を少し湿らす程度の小雨で済んだが、
その影響で風は無くなり若干蒸し暑さを感じさせた。
露店が並ぶスペースやステージ周辺は混雑すると予想していたが、
糸崎駅に近い西側スペースに思った以上に人が集まり、
後方でも三脚を立てらすのに一苦労となってしまった。
思った以上の混雑と先ほどの雨で集中力が無くなり、
いつもの勘が働かず、一番重要な場所取りを誤ってしまった。
やはり後ろを気にせず撮れる最西端の最前列から狙えば良かった。


手前はレギュラーの台船。その後ろに二尺玉専用の台船。

19時00分、花火打ち上げ。
オープニングこそは賑やかにスタートしたが、
その後は、じつにのんびりした展開で、小型煙火や単発が多く、スターマインの出番はあまり無い。
「今のは7号玉です」と実況中継が流れたりして、2尺玉がいかに凄いかというアナウンスに周りの観客も期待が膨らみ、
私も久々にまじかで見る2尺玉に緊張が走る。
しかしのんびり過ぎる。
本当に5000発も上げるとなれば、2カ所の台船からど最後は怒涛のスターマインなんだろうと期待してしまうが、
そのうちの1つは2尺玉専用の台船であり、1つの台船からそんなに激しいスターマインが出るはずもなく、期待は出来そうにない。
1つの台船に詰め込んでいるので、尺玉の保安距離を保つために250m沖に泊めているとすれば、
4号玉やスターマインに迫力を感じないにも無理は無い。
会場で迫力を感じないのだから、1キロ以上離れた道の駅からだと思わず眠ってしまうかもしれない。
せっかくの海上花火なのだから、斜め打ちは無理だとしても水中花火くらいあってほしい。
2尺玉じゃなくても2隻の台船があるのなら、2カ所から華やかに打ち上げてくれたほうが終始楽しめそうな気もする。
そんなことを思いながら、2尺玉のために我慢我慢。
久々に見る森上煙火の7号玉や尺玉は美しく、これで風が吹いて煙を流してくれれば良かったのだが、
今日は風も終始不安定で、あまり煙を掃かしてくれなかった。

今日の主役である2尺玉は、最後の1つ手前で華々しく開花。
シンプルな冠菊だったのは少し残念な気もするが、風が無かったので綺麗な盆が均等に広がり、
たぶん、会場の殆どの人が初めて体感するであろう2尺玉に酔いしれて大歓声となった。
そして最後は、和火の連打や大玉入りのスターマインで森上煙火らしいシンプルかつ美しい演出を楽しませてもらった。
19時45分、花火大会は終了。
帰りは2号線が渋滞したものの、糸崎パイパスを抜けるとスムーズに流れ出す。
初めて糸崎港での開催、10月の開催、海上での開催、そして2尺玉の打ち上げと何かと初めてづくしのやっさ花火フェスタだったが、
何事も無く無事に成功を収めた花火大会となったに違いない。
個人的には不完全燃焼だったが、雨が止んだだけでも良しとしなければ。
今日は雨が降る予報ではなかったが、その数時間後には雷が鳴るほど大雨となった。




写真館 二千年一夜