半夏まつり〜島根県赤来町

去年は小雨と無風に泣かされた半夏まつりの花火。
今年は晴れマークが付いていたので、この時期にしては珍しく条件の良い撮影が出来ると期待していた。
ところが出発前から暗い空、そして雨が降って来た。
三次に入った頃には結構な雨が降っていたが、それでも通り雨だと信じたいが、
明日は雨の予報なので心のどこかで止むことは無いだろうと思った。
今日は飯南町にある有名な蕎麦が食べたくて、三次市内にある飯南町アンテナショップに寄り、
例年だと18時頃とのんびり現地入りしているが、
今回はそういう訳で15時頃に着いてしまった。
早く着いてもすることが無いので、
祭りの雰囲気を味わうべく町内を散策したり、
打上現場の下見をしたり、新しい撮影スポットを開拓したり、
最後は道の駅でのんびり時間を過ごした。





過去何度か訪れている現場なので、
見慣れている光景ではあるが、訪れる度に綺麗に整備されており、
今回は庁舎の新築工事が行われていたので、
来年訪れる時は、また違う景色になっているに違いない。
道の駅では地元の食材を使った料理やパンが味わえたりして観光に力を入れている様子が伺える。
やまなみ海道が開通して、国道54号線の交通量が減ったのが手に取るようにわかるが、
少しでも観光客が訪れて、ぜひともお金を落としていってほしい。
そう願いながら私も僅かながらであるがパンを購入した。


新しくなる景色の中、かつてこの街は赤来宿と呼ばれ、
石見銀道の宿場町となっていたらしく、
何気にいつも撮影していた目の前の小さな川では、
馬の休憩所として使われていたのだとか。

夕方になっても雨は止むことは無く去年の悪夢が蘇ってきそうだ。
それよりも雨のせいか例年よりも人が少なく、露店だけが空しく準備が進んでいた。
年に一度のお祭りなのに誰も来なかったら寂しすぎる。
そんなとき、ふと空を見上げると徐々に空が赤く染まりだした。
雨は止んでいないのにこの空。
あれは何だったのか・・・大雨の前触れ!?
ほんの一瞬の出来事だったが、本当に不思議な出来事だった。
その後、まさかの雨が止むと同時に今までどこにいたのか!?と言わんばかりに人が訪れ、
あっという間に駐車場は満車になっていった。
閑散としたお祭り会場も賑やかさを取り戻し、ビアガーデン会場も満席になり、
いつものお祭り会場の光景へとなっていった。

20時00分、花火が打ち上がる。
例年通り7号玉を含む約1000発を40分近くかけて打ち上がる内容。
雨上がりで心配していた低い雲は、風があった影響で7号玉もクリアに見ることが出来た。
その反面、7月とは思えないような寒さ。
広島県と島根県の境にある峠付近の街なので、沿岸部に比べると涼しいと想像は出来るが、
雨上がりの影響なのか、ここまで寒くなるとは思わなかった。
そのお蔭で今の時期にしては煙も風に流され、過去に訪れた中で初めてクリアに見ることが出来た。
いつも煙に泣かされて、さほど期待していない花火大会だったが、
改めてクリアな花火を見ると、案外楽しめるもので、
そもそも1000発の花火を40分かけて打ち上げるには、鎌田煙火店の演出の技量もあるのだろう。
単発のパートが多いが、時折上がる7号玉。
二か所からの打上、和火のスターマイン、そして最後はフィナーレの7号含む銀冠菊。
田舎の小さな花火大会にしては主催者の拘りを感じさせてくれるお祭りであり、
その証拠に、これから始まるお笑いライブはいつも有名な芸人を招待している。
そのお蔭で、花火大会が終わっても駐車場とは反対方向のイベント会場にお客が流れるという不思議な現象が起きて、
帰りはいつもスムーズに帰宅出来るのである。
いつかお笑いライブを見て帰りたいと思うのだが、
開催時間が何故かいつも遅いので今年も断念。
ちなみに今年は本田圭佑の物まねで有名な「じゅんいちダビットソン」
去年は本当に雨に泣かされた年だったが、今年は良いスタートが切れてよかった。






写真館 二千年一夜