妙本寺 秋の大祭〜岡山県賀陽町

毎年9月12日、妙本寺で花火が上がることをつい最近知った。
今年も花火が上がるかどうか、もしくは2014年だけのお祭りなのかまったく情報がわからず、
妙本寺と吉備中央町に問い合わせしてみると、今年も9月12日に花火が上がることを教えてくれた。
しかも今年は9月12日が土曜日というまさに運命のいたずら、妙本寺へ導く神の思し召しに違いない。
それにしても花火を撮影して10年以上経つが、このようなところで花火が上がっていることに気付かず、
探せばまだまだ知らないところで花火が上がっているに違いない。







16時に家を出発。
賀陽ICを降りればすぐだが、交通費節約のため笠岡ICで降りて井原から313号線を北上するコースで2時間弱の道のり。
お寺のお祭りとなると駐車場は止められないので1キロ離れた道の駅に止めようと考えていたが、
周辺の空き地が臨時駐車場となっており、さほど混雑もしていないので止めることが出来た。
花火の打ち上げは21時と遅めだが、初めての現場なので暗くなる前に現地調査。
妙本寺を挟んだ田んぼの向こうに花火の筒がセットされていたが、
これが意外と本数が多くワイドにセットされていたのに驚いた。
周辺は電線が走りなかなか適度な場所が無く、せっかくの大祭なのでお祭りらしい構図に仕上げたい。
そんな中、19時前に花火が打ち上がる。
通常なら定刻に雷が上がるものだが、普通に割物が空に咲いた。
その後、5分くらいの感覚で1発打ち上がり、夏には無い秋のお祭りらしさが感じられ、
狭い境内では露店が並び、お祭りらしい雰囲気が漂っていた。
露店から出る匂いは夏だが、通り抜ける風はすっかり秋、久しぶりの夏と秋が混ざり合うこの感じが妙に懐かしく思えた。



リムジンバスが何台か止まっていたところを見ると、同じ宗派のお寺の関係者も来ているようで、
お寺の中に大勢の檀家さんや関係者の人々が集まり法要、法話の最中。
この厳かな雰囲気が妙に居心地が良い。
まだ境内には人が少なく、お祭りが始まる前の静かな光景だったが、
法要が終わるとどこからとなく鐘や笛、太鼓の音が聞こえて万灯行列が近づいてくる。
気付けば境内には大勢の地元の人達が集まり、先ほどの静けさが嘘かの如く賑やかになっていた。



20時30分、境内で行われるお祭りは餅投げを持って終了。
お賽銭すらしていないが、餅投げに参戦してお餅とお菓子をゲット(笑)
撮影ポイントは田んぼのあぜ道から狙う予定だったが、
5分に一発上がっている花火を見ていると、山門を前景に撮れる場所を見つけたのでそこで狙う。
三脚を立てらせていると、1人また1人とカメラマンがやってくるが、
どこで情報を入手したのかこのようなお祭りにカメラマンが来ていることに驚いたが、それはお互いさまか。
21時00分、花火が打ち上がる。
早打ち、連発、小型煙火がメインの内容だったが、久しぶりに小高い所から見ているせいか、迫力があって見ていて面白い。
煙の掃けがイマイチだったのは仕方ないが、まったく見えない最悪の事態は避けられ撮影はそれなりに楽しませてもらった。
最後は三ケ所から冠菊の打ち上げで、このような演出は実はあまり見る機会が無いので感動だった。
担当業者は、動物駆除花火に力を入れているライズ。
牛窓の現場で上げていることは随分前から知っていたが、実は今日が初めての観覧となる。
花火玉はお世辞でも良い玉を使っているとは言えないが、
打ち上げの演出は3カ所打ち上げを見てわかるように、拘りのある面白い演出であり、
最近の打ち上げ業者は本当に良く研究しているようだ。
吉備中央町では他の現場でもライズが担当しているようなので、機会があれば拝見してみたい。



花火は約15分で終了。
境内は既に露店が片付けの準備に追われ人は殆どいない。
それもそのはず、境内から花火は見れないのでみんな外へ行ってしまったのだ。
お蔭で混雑に遭うことも無く帰れることが出来た。
思いのほか楽しませもらったので来年も来たいが、
来年の9月12日はうるう年の関係で月曜日開催、行こうと思えば行けないことも無いが、
次に訪れる時は、ぜひ道の駅で地元でとれたサラダバーを味わいたい。
ゲットした餅は翌日の昼ごはんに美味しく頂きました。




写真館 二千年一夜