小田夏祭り〜岡山県矢掛町

昨夜のPL花火の余韻から冷めぬまま、日曜日の夜がやってきた。
北は松江、南は今治、松山と比較的大きな花火大会が近場で行われるのだが、
今朝の4時に家に戻って来たので、お金も体力も残っておらず、
今夜は近場で混雑の無い静かな所で花火を見ようと矢掛町へ足を延ばした。





花火の打ち上げは21時15分と何故か遅いので現地に着いたのは20時頃。
笠岡インターから北上すると矢掛町となり出発して1時間足らずで着いた。
お隣の井原市でも花火大会が行われおり、20時に合わせて花火の音が聞こえて来た。
もしかして花火が見えるかも!?と思ったが、山に隠れて空が光っている程度。
矢掛町といえば旧山陽道の宿場町で有名だが、花火が上がるのは西に離れた小田という地区。
この小田という地区も古い歴史を持っている街だが、残念ながら観光協会ですら説明が無いくらい知名度は無い。
そんな街の狭い街道にズラッと並ぶ露店で地元の人達が大勢賑わっていた。
露店と言っても露天商ではなく、地元や企業で作る手作り感のある露店のようで、
静けさを求めて来たつもりが、予想外の賑わいに驚いた。
せっかく時間もあるので、ちょっと散策しようと人の波を掻き分けて前に進むと、
家の世帯主による露店、岡山のB級グルメ、子供神楽、ハワイアンフラダンス、お化け屋敷、フリーマーケットなど、
普段見ることの無い地元ならではの光景であった。



真っ暗になって現地に着いたものだから花火の打ち上げ場所がわからず、とりあえず適当に散策していると花火打ち上げ附近に来たようで、
川の土手には多くの人が場所取りして待っていた。
数キロ離れた井原市で数千発の花火大会に対して、小田の花火は450発。
この差からして小田の花火は殆どいないだろうと思っていたが、
祭りは賑わっているし、花火観覧客は多いし、わざわざ井原へ行く必要が無い魅力がここにあるのだろうか?
橋附近が特等席のようで多くの人が集中していたが、
その橋を脇役にして構図を練り、雰囲気のある絵になるように頭の中でシミュレーション。
そして21時15分、花火が打ち上がる。
打ち上げ数が少ない分、単発がメインとなるが、小規模ながら比較的、良い玉を選んでいるように思えた。
井原へ行けば賑やかな花火が見れるが、
なるほど、のんびり花火を楽しもうと思えば小田を選ぶのも決して悪くない。
21時になると暑さも和らぎ、風が出てきて久々の完全風上。
今の時期にしてはこれほど花火を綺麗に見えるのも珍しい。
450発の花火を何と15分かけて打ち上げ、最後は冠菊で豪華に幕を閉じた。



節約のため高速を使わずに帰ろうと思えば井原市内に入らなければならないので、
帰りも来た道と同じルートで高速を使って戻ることにした。
矢掛は普段、行くことも通ることも無い街だが、
花火を通して僅かながら街の雰囲気や歴史を知ることが出来てよかった。
また来ることがあれば、もう少し祭りの雰囲気を味わさせてもらおう。




写真館 二千年一夜