恩原高原氷紋まつり〜岡山県上斎原村

2月になると気になるのが第一土曜日の天気予報。
雪マークが付けば恩原高原への道のりは閉ざされてしまう。
木金と雪マークが付いていたが、幸いにも土曜日は晴れマークが付いて雪が降る心配は無いものの、
山の天気は変わりやすく翌日が荒れる予報なので油断は出来ない。
岡山からの直行便も視野に入れたが、
8時出発だと家を出るのが6時前になるので断念した。
当日、ライブカメラで道路が乾いているのを確認して11時過ぎに家を出発した。







いつも高速道路を利用していたが、交通費節減のため今回は久々に下道をメインに走る。
笠岡ICを降りて井原市内から国道313号線を北上。
落合から県道、農道を走って上斎原へ向かうコース。
昨日までの雪マークに雪道を心配したが、奥津までは殆ど雪が無くて拍子抜け。
と思ったら、上斎原に入った途端、辺り一面雪景色に囲まれ、やはりここは豪雪地帯なのだと思い知らされた。
15時になろうとした頃に上斎原の支所に到着すると、
今にも出発しそうなシャトルバスが止まっており、
係員が急いで車を止めて乗るようにとバスを止めてくれていた。
会場に近い駐車場は満車だろうし、どうせシャトルバスに乗るなら、離れた方が混雑せずに帰れるのでは?と前回思ったので、
今回は敢えて会場に近づかず、少し離れた支所の臨時駐車場に車を止めてシャトルバスで現地入りを試してみたかった。
後になって気付いたが、支所と会場の間にも数カ所臨時駐車場がありバスは止まるようだ。



結局、ノーマルタイヤで現地入り出来る程度の状況だったが、
バスの車窓から見る雪景色や凍結した恩原湖を楽しみながら現地入りするのも悪くない。
会場入りしたのは15時30分くらい。
近くにある広い駐車場はやはり満車でたくさんの人が賑わっている様子。
天気が良いのでいろんな人がスキーや雪遊びを楽しんでいるようだが、
どう見てもスキー場に相応しくない格好した人も少なからずいる訳で、
スキー板ではなく三脚を持っている私もそのうちの一人である。
時間が時間なのでスキー客はそろそろ帰る人も少なくないが、
それでも駐車場が満車になっていたのは、きっとカメラマンのせいだろう。
初めて来た頃は結構空いていたが、ここ最近はカメラマン人気で常に駐車場は満車状態らしい。



何度も来ているので現地調査することもなく、
いつもの定位置に三脚を仮置き。
年々三脚の列が長くなっているように感じられるが、例年、雪が降らないノーマルタイヤで現地まで来れる年は、さらに倍増といった感じである。
考えることはみな同じで、殆どの人が同じような写真に仕上がるかもしれないが、
同じ場所でもレーザーと花火の位置で写真の雰囲気が少し変わってしまう。
特に拘りが無ければ遅く現地入りしても撮影場所に苦労はせず、
実際に立ち入り禁止場所が開放されたのは18時前であり、
私は仮置きした場所を捨てて開放された場所へ移動したので、遅い時間の到着でも撮影場所に苦労はしないのは嬉しい。

過去何度か来ているが、今年ほど暖かいと感じることは無かった。
気温は二桁台までとはいかないが、風は程よい感じで吹いて体感温度はさほど寒くない。
上空を見上げれば太陽が雲から顔を覗かせ眩しい日差しがゲレンデを射しており、
2時間以上の待ち時間も久々の写友との再会やゲレンデの散策で退屈することも無く、心地良い時間が流れて行った。
元々宝探し会場だった立ち入り禁止区域だが、既にイベントは終了しているのにも関わらず、
その場所は18時になるまで開放しない意味不明なポイントではあるが、
個人的にはどうしてもそこで撮りたい拘りがあった。
あまり背後に下がると電線を拾ってしまうので、電線より二歩下がった辺りが尺玉と被らないボーダーライン。
この場所だと少し斜めで足場は悪いが、その分、人がカメラの前を過る心配は無くなるのでストレス無く撮れる。
前景にスキー客を入れたければ、そこまで拘る必要は当然無い。
三脚を立てらせた場所の近くにスタッフらしき人達が動画撮影のセッティングをしていたので、
レーザーの照射位置は正面だと確信。
聞き耳を立てると演出の裏話を会話していたので、少しの間ながら良い時間潰しになった。


※あまり後ろへ行くとレーザーが当たるので、ここからの景色は立ち入り禁止

定刻の18時10分を少し過ぎたところで会場のライトが落ちる。
今年はどんな音楽が流れどんなレーザーを見せてくれるのだろうか。
そんな期待をワクワクで待ち構えていると、
紅いレーザーが広がり、進撃の巨人のOP曲「紅蓮の弓矢」が流れ、
周りの観客はわからないが個人的には一気に心を鷲掴みにされた。
その後は、2014年に流行った曲に載せてカラフルなレーザー。
レーザーの演出はその年によって微妙に変えているようで、
今年はどんな新しい演出を披露してくれるのか!?
いつぞやみたいにゲレンデにレーザーを映してくれるのか!?
結果としてはゲレンデに映し出すことも無ければ特に新しい演出は無いように感じたが、
実はレーザーが3Dに見える演出をしていたのでは?と密かに思ったのは私だけだろうか。

花火の内容は特に例年と変わらないように見えるが、
以前に比べると尺玉に昇りを付けてくれるので撮影する者にとってはありがたい。
尺玉含む5000発と記載されているだけあって、
尺玉や花火玉の数も増え、小型煙火や特殊効果物の多い花火大会というのはもう過去の話だが、
冬の花火大会らしくキラキラ星が落ちると、真っ白なゲレンデがストロボ効果で映し出されて綺麗なのは今も昔も変わっていない。



終始煙に悩まされることは無く、今年は良い風に恵まれて幕を閉じた。
終了と同時にシャトルバスの列はものすごい行列で、その列はゲレンデまで続いてた。
それはある程度想定の範囲内だが、上斎原行きは果たしてどんな状況だろうか・・・
結果としてはのんびり並んでも40分程度でバスに乗ることが出来た。
というより私の便で片付いてしまったようで、
ご丁寧に係員が建物内まで呼んでいるので最終便にしようとしていたのかもしれない。
これなら寒い思いをせずに建物内で待っても良かった。
ただ一つだけ、せっかく楽しいイベントだったのにも関わらず、
間違って上斎原行きの列に並んでいる人も多かったようで、
後で気付いた客が係員に当たっていた光景は見たくなかった。

昔はよく走っていた国道313号線も所々バイパスが出来て驚いたが、
相変わらずアップダウンやカーブの多い道のりで結局、2時間30分はかかった。
最近はすっかり高速道路の利用に慣れてしまったが、
懐かしい景色や店に再会することもあれば、
道が綺麗になっていたりコンビニが出来ていたり、たまには下道を走るのも良いものである。



写真館 二千年一夜