さんべ志学の花火まつり〜島根県大田市

三瓶山の近くで冬の花火大会が開催されることをネットの記事で知った。
三瓶の花火といえば、2年前に開催された東の原スキー場跡地の花火大会かと思いきや、
今年は、さんべ志学の雪あかりシリーズのフィナーレとして温泉街のある志学地区で、
実に約20年ぶりに花火が上がるとのこと。
残念ながらこの日は仕事であり半ば諦めていたが、、
小さな町が一丸となって開催するのであればぜひ参加したいと思い、
仕事を何とか昼過ぎに片付けて15時30分に三瓶に向かった。





明日から3月となり、すっかり暖かくなったと言えど、
昨日は雪が積もっていた志学地区までの道のりは油断出来ない。
幸い今日は、午前中の暖かさで道路の雪はすっかり溶けてアクセスに支障は無く、
県境を過ぎた辺りで山頂や畑の隅に雪の欠片が残っていた程度だった。
現地に着いたのは18時30分と遅い時間帯だったが、
臨時駐車場である西の原はまだ十分駐車スペースは空いており、
会場までのシャトルバスも40人乗りのマイクロバスが6台稼働してスムーズに会場へ運んでくれた。

暗くなる前に現地入りするつもりだったが、
福山から片道3時間かかってしまったので、すっかり暗くなってしまった。
限られた時間の中、急いで現地調査するも打上場所は辛うじてわかったものの規模がわからず、
3000発と玉数は多いものの保安距離からして大玉が上がる気配は無く、
1時間かけて打ち上がるとなると、内容は大概予想が付くので、
花火だけ狙うより何かを絡ませて撮りたいと思っていた矢先に、
バス停留所の目の前にイルミネーションがあり、花火と絡ませて構図を練ってみた。
若干、距離があり花火の迫力が欠けるのが不安要素だったが、
会場を離れると辺り真っ暗で特にこれと言った場所も見当たらず、風向きも考慮してイルミスポットに決めた。
小規模ながら屋台村が出店されており、寒い夜空の下で暖かい雰囲気が流れている。
お腹が空いたが時間の関係上、飲食を断念したがイノシシのハムを試食させてもらい、僅かながら空腹を満たした。
会場にいる警備員は殆ど地元のスタッフが担当しているようで、
すれ違うたびに挨拶してくれてイベントの趣旨が伝わってきた。



19時30分、花火が打ち上がる。
オープニングから豪華に打ち上げて欲しいところだが、4カ所からの小型煙火が上がった後は、
シンプルに単発が上がり開花音が山々に響き渡る。
撮影現場からは少し距離があるせいでもあったが、
花火の設置場所が少し低いこともあり、花火が思った以上に高く上がらず、
イルミと絡ませるにはあまりにも中途半端な絵になってしまった。
時折、4号玉クラスが上がれば絵になるが、シャッターを切ることはあまり無かった。
和火、創造花火、型物、流行りの時間差点滅と単発で時間を稼いでいるだけに、
割と良い玉を選んでいるように思えた。
小型煙火も4カ所セットして近くで見れば、花火に縁の無い人たちにとっては迫力があったに違いない。
最後は豪華に冠菊でフィナーレを飾り、予定より10分早い20時20分に終了。
3000発を1時間かけて打ち上げるので単発が多く、気温4度と寒い夜空にゆったりした演出は体に堪える。
冬の花火大会はせいぜい30分が限度で、
開始30分もたたないうちにシャトルバスに乗り込んで帰る人がいたのは少々残念に思った。

花火の内容はともあれ、花火を見ようと大勢の人達が集まり、
志学地区を盛り上げるためのイベントとしては成功だったと思う。
今回は志学の○○シリーズの一環として花火が打ち上がったが、
20年前に行われていた温泉祭りのように、
志学地区を多くの人達のアピール出来るようなイベントに成長していくことを願いたい。




写真館 二千年一夜