さぬき高松まつり花火大会〜香川県高松市

高松の花火を見るのは実に2003年以来。
四国最大級と呼ばれる中の1つだが、別に嫌で間が空いてしまった訳でなく、
気が付けば10年以上縁が無かった。
今回、10年以上の封印が解かれたのは50年記念大会で打ち上げ数が増量されて12000発上げられる、という訳でなく、
去年に引き続き、今年も飛鳥Uが寄港することを知り、
花火と飛鳥Uという究極の被写体を撮りたかったのが最大の理由。
当初、九州遠征の計画を立てていたが、予定を変更して高松へ行くことにしたのだった。







久しぶりに13日から短い夏休みが始まる。
連日の猛暑続きだったが、せっかくの夏休みに合わせて雨模様の天気で幸か不幸か猛暑は和らぎ過ごしやすい気温になった。
11時頃に家を出発。
今日は平日なので高速道路は割引が無く、交通費の節約で下道で瀬戸大橋を目指す。
平日とは言え、世間は盆休みなので道路は空いて走りやすい。
当初、宇野港で車を止めてフェリーで高松入りを考えていたが、
最近は、四国フェリーが20時で終便になっていて驚いた。
これでは本土へ戻れないので車で高松入りすることになった。
高速道路は割引が無いが、瀬戸中央道は平日でも割引があり最短距離である児島ー坂出北間だけ利用。
お蔭で1400円で四国へ渡ることが出来た。
四国へ渡るのは高いというイメージがあり、昔はよく2400円で宇高国道フェリーを利用していたが、
この値段だとフェリーが廃港、四国フェリーも便数が減ったのも理由がわかる。





順調に車を走らせ14時頃に高松に到着。
玉藻公園の駐車場に車を止めて、そのまま現地調査すると怒られるので、
公園を散策して、その足で少しだけ現地調査させてもらう。
撮影以外では何度か訪れている高松市だが、花火撮影で訪れるのは2003年以来で、
その時はまだサンポートビルが工事中だったことを考えると10年以上の月日を感じさせる。
その当時の記憶はあまり憶えてないが、高松港付近は殺風景だったのだろうか。
サンポートビル周辺の広場にたくさんの屋台が並び、
高松港から海岸沿いにかけて観覧場所となっており、たくさんのシートが敷かれていた。
サンポートビルの完成と共に打ち上げ場所も変わっているが、
前回、どこで上げていたのかまったく記憶にない。
記憶にないが、過去の撮影記を見ると朝日新町で撮影しているようだが、
今は海岸沿いも埋め立てられて撮影は疎か観覧も禁止されていた。



今回の大きな目的は飛鳥Uと花火の撮影。
高松港周辺は広くて花火を見ようと思えばどこからでも見える環境だが、
撮影となると意外と撮る場所が無いことに気付く。
花火だけならサンポートビル周辺から狙えば良いが、
中央埠頭に停泊している飛鳥Uを絡ませるとなると東側から狙う必要がある。
当初、四国フェリーの駐車場から狙うつもりだったが、
警備員から、ここは立ち入り禁止と言われしまい候補地を一つ失った。

怪しいネオン街である城東町の海岸沿いから狙う手もあるが、
距離にして1.5キロ以上は離れており、花火を楽しむにはちょっと距離が離れている。
規制の対象外なのか路駐してそのまま花火観覧が出来そうなので、穴場的スポットになっていた。



やはり撮影するなら本命の駐車場しか無いのだろうか。
14時30分の時点では人は疎か車すら止まっておらず、
もしかしてこのエリアは立ち入り禁止!?と思うくらい静かな空間が広がっていた。
飛鳥Uを狙うには最高の場所だが目の前に電線が走っているので個人的には気に入らない。
暗くなればさほど気にならないレベルかもしれないが、
やっぱり電線は厄介者でソフトを使って消すという禁断の手を使いたいくらい。
その場所も電線が目立たない場所は三脚10本程度のスペース。
後は電線が飛鳥Uにかかったり電柱があったり・・・せめてあと1F分の高さがほしかった。
しかしこうして歩いてみてわかったが、
サンポート周辺は早くから場所取りされているのに対して、
それ以外は殆ど場所取りしている人はおらず、意外とゆったりとしたスタートだと思った。



市街地にいくつかある臨時駐車場の開門時間は17時からだが、
競輪場に関しては今日は開催日のせいか早くから開門していた。
機材を持って再び駐車場に戻ったのは16時30分頃。
人や車の気配すら無かった駐車場には半分以上の車が止まっており、
限定10本エリアの撮影場所にも4本三脚が立てらせてあった。
実はここの駐車場、深夜を除くと100円/25分の料金がかかるので、
あまり早くから駐車しないのが例年のパターンらしい。
仮に15時くらいから車を止めるとなると、
花火が終わるのが21時なので6時間、1500円くらいの駐車料金が発生することとなる。
満車になるのが18時くらいなので、早くから止める人はいないだろうけど、
機材を運ぶのが面倒なカメラマンなら高い駐車料金を払うことになる。
少し歩けば500円/日、15分歩けば競輪場駐車場もあるのだが。



暗くなると共に飛鳥Uや港の夜景が美しく、
仮に飛鳥Uがいなくても港の雰囲気と花火だけでも絵になりそうな雰囲気だった。
むしろ飛鳥Uは花火打ち上げ前に消灯されるので、果たして飛鳥Uの存在がどう出るかが問題である。
日中は日差しも出るほど回復した天気だったが、
所々怪しい雲も広がっていた。
涼しい風が吹いていたのが心配していたが、その心配はアメダスを見て的中することになる。


※四国フェリー駐車場内は立ち入り禁止。ただ夜になると観覧している人もいたが。



20時00分を少し過ぎたところで花火が打ち上がる。
プログラムによると約12000発の花火を5章に分けられており、
オープニングの尺玉の一斉打ちから始まり、
土浦の競技会準優勝作品、椰子や柳、斜め打ち、フィナーレの尺玉50連発と豪華な内容になっている。
打ち上げ前は、縦構図か横構図で撮るかシミュレーションしながら構図を練っていたが、
いざ尺玉が上がると予想以上に上がり、飛鳥Uで台船が見えなかったが思いのほか距離は離れていないのだと思った。
尺玉一斉打ちと言っても二発一斉打ちだったが、二発とも千輪で華やかなスタートとなった。
しかしこの後はよろしくない。
予想はしていたが、小型煙火が多く長い。
そのせいで煙の量も多く、今日は風があったので良かったが、本来なら無駄に煙が停滞して観覧に支障が出る。
近くで見るには迫力があるかもしれないが、小型煙火で玉数を稼ぐより単発で稼いでほしい。
去年の8000発から4000発増量されているが、
去年を見てないので何とも言えないが、単発の数はさほど変わっていないのでは?と思うくらい小型煙火が多かった。
花火打上前に少し雨が降ったが、すぐ止んだので打ち上げの時は降らないでほしいと願ったが、
その願いも届かず雨は終始降ったり止んだり、時に強い雨が降り撮影はお手上げ。
幸い建物内での撮影だったので最悪の事態は間逃れたが、
幸か不幸か風が吹いていたので、雨は降っても煙は流され花火は綺麗に見えていた。
せっかく高松まで来て、ただ指をくわえて見るのは悔しいので、
2台態勢から1台のみ稼働させて撮影態勢を整える。
こうなってしまえば整列されていた三脚舞台も総崩れとなり、各々雨に支障が無い場所からの撮影となった。



花火が始まる頃に雨が降り、花火が終わる頃に雨が止む・・・年に一度は味わうありがちな話だが、
まさに今日がそんな日となり、迫力ある尺玉50連発含む大スターマインで幕を閉じた。
レンズを拭きながらの撮影で結果はわからないが、少ないカットの中で1つでも良いものがあることを期待したい。
メイン道路は渋滞していたが、競輪場駐車場は混雑も無く脱出。
市街地は袋小路になっており、
メイン道路を走らず路地を走っていると自然に渋滞を抜け出し、2時間は市内から出れないと覚悟していたが30分で脱出出来た。




写真館 二千年一夜