清流水内川住民交流花火大会〜広島県湯来町


花火業者のフェイスブックを見ていると、湯来町で花火が上がることを知った。
昔の情報源といえばせいぜい雑誌や新聞で、
ネットが普及しても観光協会のHPや地方情報サイトは大きなイベントしか掲載されていないが、
最近はツイッターやフェイスブックでローカルな情報もアップしてくれるので、
今まで知らなかった小さな花火大会も拾うことが出来て、便利な世の中になった。





17時頃に湯来町に到着。
ちょうど1か月間に紅葉撮影で湯来町を通過したが、
まさかここで花火が上がるとは夢にも思わなかった。
キャンドル点灯は以前からやってたみたいだが、
花火の打ち上げは今年で3回目。
初回は75発から始まり去年は150発。
そして今年は450発と年々パワーアップして盛り上がりを見せている。
たった450発だが、ちょっとしたプログラムも作成されて、
湯来町をテーマに3部構成になっているから驚きである。
たとえ小さな花火大会でも、このような演出は担当される煙火業者らしさを感じられる。



臨時駐車場になっている湯来東小学校に車を止めて、
少し歩いた所に公民館らしき大きな建物があり、
駐車場にいくつかブースが出店され、館内は神楽などイベントが行われていた。
広島市内から訪れるほど名前が広く知れ渡って無いので、
訪れるのは地元の人が殆どだと思うが、
飲食ブースを見ても、ヤマメや蝶鮫など湯来町の特産を使った食べ物が楽しむことが出来て、
ぜひ広島市内を始め県外の人も湯来町の魅力を知ってもらう良い切っ掛けになり、
もっとピーアールして土曜日開催して町内にある温泉街に泊まって貰えば経済効果に繋がると思ったが、
タイトルのとおり住民交流が目的であれば、今日のイベントが大成功なのが一目でわかった。



花火が打ち上がるのは建物の裏の畑で、建物の横にある広場が観覧スペースになっていた。
館内の神楽のイベントが盛り上がっているので、場所取りしている人は誰一人としていない。
キャンドル点灯会場は、水内川を500m上流に行った河川敷にあった。
せっかくキャンドルがあるのなら、何とか花火と一緒に撮れないものか考えてみたが、
キャンドルと花火の位置が悪くて無理矢理撮ろうと思えば不細工な絵になってしまう。
果たしてどこでどうやって撮ろうものか・・・



再びイベント会場に戻り、せっかくなので飲食ブースでいろいろと物色して小腹を満たす。
天気予報は午後から小さな傘マークが付いていたが、
今日は何とか大丈夫だと思っていたが、パラパラと雨が降って来た。
本降りにはなりそうにないが、傘を差しながらの撮影は避けたい。
雨は降って来たがイベント会場の飲食ブースにたくさんの人が並び、
夜になって気温は下がって寒かったが会場はかなり熱くなっていた。



せっかくキャンドルが点灯しているのだから、
それらしい写真を撮ろうと水内川沿いに機材をセット。
ただキャンドルと花火では芸が無いので、
橋を絡ませてキャンドルを脇役に追い込んでの構図。
果たしてどんな結果になるか。
18時30分、花火が打ち上がる。
多分3号玉くらいで距離もあるので標準レンズで十分だと思っていたが、
余裕でフレームアウトしてしまい、急いで広角レンズに付け替える。
単発でゆっくりとした展開を想像したが、
小型煙火とスターマインの3部構成という面白い演出に多くの人が季節外れの花火を楽しんだに違いない。
雨は辛うじて止んだが風向きが悪くて会場に居た人は花火が綺麗に見ただろうか。
去年は雪が積もりかなり寒かったらしいが、
これに懲りずに来年以降も頑張って続けてほしい。
花火は決して打ち上げ数で良さが決まる訳ではないが、
打ち上げ数が増えると成長の兆しが見えて、縁も縁も無い町でもどこか嬉しさが伝わってくる。
春の枝垂れ桜、透き通る水内川、歴史ある湯の山温泉、そんな湯来町の素晴らしさに冬花火が1つ追加されるのはそう遠くは無いかも。



写真館 二千年一夜