北栄砂丘まつり〜鳥取県北栄町

鳥取県の砂丘といえば鳥取砂丘が有名だが、
毎年8月第三日曜日に開催される北栄砂丘のお祭りの記事を見るたびに、
北栄砂丘とはどんな所なのか気になっていた。
翌日の仕事を考えると少し遠出だが、せっかくやまなみ街道が開通したので、
片道3時間ではあるが行ってみることにした。

鳴り石の浜の向日葵〜鳥取県琴浦町

せっかく北栄町に行くのなら、そのお隣にある琴浦町へ行ってみようと思った。
前回、琴浦に来たときは7月下旬だったので向日葵の見頃はまだ早く、
その時に確か8月中旬という記憶がある。
調べてみるとちょうど今が見頃ということで絶好のチャンス。
山陰道の船上山ICで下りて9号線に出ると案内板があるので、
駐車場である鳴り石の浜カフェを目指す。
いくらやまなみ街道が出来てノーストップで鳥取に来てもやはり3時間はかかり、
琴浦に着いたのは16時30分頃。
日差しはキツいが気温は何と30度を切っておりカラっとした暑さで影に入ると涼しい。
約2000本と規模は小さく、今年の悪天候で全体的に元気は無さそうだが、
せっかく青い空と青い海が揃っているのでシャッターを切った。
青い海を背景にするなら今の時間帯が良いが、
夕焼け空を入れるのも面白いかもしれない。





向日葵畑のすぐ近くが海岸となっており、
砂浜の無い石だけが広がる海岸。
波でコロコロ転がり続けて遥か長い年月をかけて生まれた浜なのだろう。
耳を澄ませば本当に鳴いているように聞こえる。
角が削れてツルツルした綺麗な石で記念に持って帰りたいところだが、持ち帰りは禁止となっている。
厳しい西日を浴びながらの撮影で疲れたのでカフェでお茶でもしたいが、時間が無いので急いで北栄へ向かった。



17時30分頃、北栄町に到着。
国道9号線を鳥取に向かって走っていると風力発電のプロペラが何本も並んでいる光景を見かけるが、
そこが北栄町だったことをつい最近知った。
会場は道の駅「北条」の正面にあるキャンプ場。
既にキャンプ場の駐車場はおろか、正面の道の駅でさえ満車になっていた。
幸い少し東に行った広場も駐車場になっており、
シャトルバスでの現地入りは避けられた。
小さなお祭りでさほど混雑はしていないと思ったが、
意外や意外、結構な賑わいでご当地グルメのブースやステージで盛り上がっており、
何とプロレスまで開催されているのだから驚いた。
会場からでも花火は見られそうだが、
松林を抜けると北栄砂丘が広がり、その一帯に花火観覧場として設けられていた。





風力発電をシルエットにしようと構想を練っていたが、
残念ながら風力発電より手前に花火が設置されている。
考えればみれば花火で支障が出てはいけないので、それなりに距離は取っているのだろう。
シルエットにしようという構想は諦めて大人しく砂丘らしい構図を練るべく現地調査。
日本海に沈む美しい夕日。
残念ながら水平線は雲がありダルマ夕日にならなかったが、
それでも赤く染まる空と海がとても綺麗だった。
背後には風力発電が並ぶが、暗くなれば目立たない。
砂丘なので暗くなれば真っ暗になるのは当たり前で、
前後供にこれという北栄らしいものが見つからない。
敢えて言うなら、砂浜に打ち付ける波の轟音くらいだろうか。
残念ながら写真には写らないが、どうやら台風の影響で波が高いらしい。
近くで見ると吸い込まれていきそうで怖い。
結局、これという場所も見つからず最前列の端っこに三脚を置いた。



20時00分、花火が打ち上がる。
やはり最前列ということで28mmでも大玉はフレームアウト。
それでも久々に西日本花火の体感花火に触れることが出来た。
風上で風もあったので星がとても綺麗に感じて、
観覧客も花火の美しさに感動していた。
確かにいつも見ている西日本花火にしては綺麗に見えるのは日本海という雰囲気のせいなのか。
時折、強い光で照らされる砂丘が写真に写ってくれれば北栄砂丘花火らしさが出るかもしれない。
2箇所から打ち上がる小型煙火、単発、スターマイン、最後は大玉入りの冠菊の連発で西日本花火らしく終了。
撮影は楽しかったが、やはりもう少し後ろで下がるべきだったと後悔。
それでも以前から気になっていた北栄砂丘に来ることが出来て良かった。
鳥取砂丘に比べると規模も小さく、キャンプ場があるせいかゴミも目立ったが、
今度、この道を通ることがあれば海岸に立ち寄って風力発電と砂丘を一緒に撮ってみたい。



帰りは30分近く国道9号線に出られなかったが、
出てしまえば渋滞も無くスムーズに帰ることが出来た。
強いていうなら、鳥取方面に出てから迂回すれば、
もっと早く帰れたかもしれないし、帰れなかったかもしれない。






写真館 二千年一夜