祝原のしだれ桜、お大師桜〜島根県頓原町

朝起きると雨も上がり日差しが射し込み、青空が広がる貴重な1日となった。
桜シーズンも終盤となり見頃になっているのはかなり限られてくるが、
その中でも去年からマークしていた頓原にある一本桜に決めた。
現地に着いたのは昼過ぎで、本当に青空が綺麗で早くこの空に出会いたかった。
残念ながら頓原にある桜はどれも昨日の雨風で一瞬にして散ってしまったようだ。
天気が荒れなければちょうど見頃だっただけに残念で仕方ない。
せっかくなので道の駅で昼食を食べて、撮影せずにただのドライブとなった。

 






天国に一番近い里
川角集落の桃源郷〜島根県羽須美村

15時を回っていたので、このままどこかの桜名所へ行く時間も元気もなく、
家に帰ろうと思っていた時に、ふと川角集落が頭を過ぎった。
先週が見頃でお祭りも開催されて、年々賑わいを見せているらしいが、
きっと昨日の悪天候で散っているに違いない。
ただ頓原までの道中、桃の花が綺麗に咲いていたので意外と雨風に強いのでは!?と、
淡い期待を抱きながら川角集落へ向かった。
国道54号線からひと山越えて江の川を渡れば羽須美村に着くので時間はさほどかからなかった。
坂道を上ってゆき山が開けて夕方の日差しを浴びる桃源郷が出迎えてくれた。
16時00分頃、川角集落に到着。
事前にアクセスは調べていなかったが、
去年の記憶を思い出しながら無事に着いた。
去年は早朝から出掛けたものの、曇り空に無く結果だったので、
いつか青空の下で見たいと思っていた。
今年は他所を優先したので早朝撮影は出来なかったことが心残りだったが、
夕方に訪れて青空の下で撮影出来るとは思ってもみなかった。



太陽が裏山に隠れないうちに急いで撮影。
桃の花はピークを過ぎていたが遠くから見れば撮影出来ないことは無く、
菜の花は雨風に耐えて今も見頃は続いていた。
ファインダー越しに見る光景はとても美しく、
PLフィルターを付ければ花の色が濃くなりますます美しい。
そして何より感動だったのは、これほど美しい光景を前にして誰1人としてカメラマンがいない。
時々、数名観光客が訪れるくらいだが、時間との勝負なので余計なロスは命取りだったが、
ストレスも無いまま気持ちよく撮影が出来た。

構図としては前回と変わらないかもしれないが、
条件はまるっきり違うので同じ景色を撮っているとは思えなかった。
余計な人工物があるのは仕方ないが、それもダイナミックに入れれば集落らしさがあって良いかもしれない。
どういう風に仕上がっているが現像が楽しみである。
時間にして30分くらい撮影しただろうか。
太陽は裏山に隠れ、先程まで全体に日差しが当たっていたのに、
徐々に日陰となり少し寂しい光景になっていった。



撮影を切り上げ帰ろうとしたら、
祭りの片付けをしていた地元のおじいさんに呼び止められコーヒーをご馳走してもらった。
祭りの賑わいや大変さを教えてもらったが、
それも楽しそうに話していたので、元気なうちはこの景色を守ってほしい。




写真館 二千年一夜