唐音水仙公園〜島根県益田市

1月になると益田市にある唐音水仙のことが気になってネットといつもチェックしている。
日本海を背景に100万球の水仙が広がる素晴らしい景色をこの目で見てみたい。
そしてこの手で撮りたい。
見るだけならいつでも行ける機会はあるが、撮影となると青空と満開という最高の条件下で訪れたい。
しかし冬の山陰は青空が見える機会は少なく、
雪で道は塞がれ、寒波で水仙がダメージを与えられたりと、
日本海に咲く水仙は厳しい環境の中で育っている中、
週末の土日に都合よくチャンスが訪れることも無く今に至っていた。
今シーズンは暖冬で例年より1週間見頃を迎え、
しかも寒波らしい寒波も無く、道のりも雪は無い。
後は晴天を待つのみだが、週間天気予報を見ると晴れマークの姿は無く、
数日後には雪マークが並んで付いている。
やはり青空の下で撮ることは奇跡に近いのかと諦めていたが、
何と同じ島根県でも西部は晴れマークが付いているではないか。
雲一つない青空という贅沢は言わないが、
せめて少しでも青空が見えて日差しがあれば、という期待を込めて益田行きを前日に決めた。





当日の朝、ライブカメラで益田市の空をチェックすると、
予報通り厚い雲が広がっているが、果たしてこの雲が午後になってどこまで無くなるのか。
それとも無くならずにそのままか。
冬の山陰の空は変わりやすいので予報はあてにならない。
高い交通費をかけて成果無しほど空しいものは無いので、
本来なら直前で中止していたかもしれない。
しかし今日は妻の誕生日ということもあり、
それならドライブという目的で行けば天候が悪くて撮影出来なくても悔いは残らないと思い、
10時30分に家を出発した。

益田市までの道のりは以前は遠く感じたが、
やまなみ街道のお蔭で2時間で浜田市まで行くことが出来た。
広島道経由で行くことを考えると楽でリーズナブルである。
浜田道から無料区間の山陰道が西に延びており、
今は西村町で止まっているが、まだ西へ延びる工事が行われているので、
将来は益田まで行くのが楽になるに違いない。


※春は波も穏やかで海が美しいが、冬の日本海も白波が立って美しい。

12時50分、唐音水仙公園の前にゆうひパーク三隅という道の駅へ立ち寄る。
ここで昼食を取るが、その前に山陰本線を走る列車を撮影する。
この道の駅から見る日本海は夕日を眺めるポイントとして有名だが、
鉄道ファンの間でも美しい日本海を背景に列車が撮れる撮影ポイントとして有名な場所である。
13時を回って上りのスーパーおきと下りの1両ディーゼルが走る時間帯が近かったのでタイミング的にちょうど良かった。
この被写体も青空と日差しが絶対条件だが、こういう時に限って太陽が雲に隠れてしまう。
今日はタイミングよく太陽が雲から出た時に列車が通過してくれた。
3連休の中日なのでカメラマンが集まっているかと思ったが、
特に企画物じゃないので普通の観光客が数名いた程度。
正直言うと、今日はシャッターを押す機会は無いかと覚悟していたが、
青い空と青い海、所々浮かぶ白い雲と冬の日本海らしい白波が立ち
まさかこのような素晴らしい景色を目の前に出来るとは思っても見なかった。
早く唐音水仙公園に行きたい、という逸る気持ちを押さえて、
妻のご機嫌取りのため道の駅で昼食を頂く(笑)

※撮影参考時刻表
三保三隅ー折居(上り)
9時23分
9時47分(快速アクアライナー)、
10時50分頃(三保三隅)通過スーパーおき
11時18分
12時37分頃(三保三隅)通過スーパーまつかぜ
13時15分
13時48分
14時50分(三保三隅)スーパーおき
15時49分


折居ー三保三隅(下り)
10時12分
11時44分(快速アクアライナー)
10時20分頃(折居通過)スーパーまつかぜ
13時05分(三保三隅着)スーパーおき
13時41分
14時27分頃(折居通過)スーパーまつかぜ
16時16分(快速アクアライナー)
17時31分

2016年1月10日付


※益田の道の駅は人も少なく、値段もリーズナブル。海が見えて最高のロケーションです

唐音水仙公園に着いたのは14時30分頃。
見頃が例年より早いので人は少ないと思ったが、
第一駐車場が満車になるくらい混雑していた。
駐車場までの道のりが離合が難しいくらい狭い林道なので対向車が来ると一苦労である。
車はすぐに止めることが出来たが、観光客が多そうなので思い通りの撮影は難しそうだ。
上空一面が青空という訳じゃないが、むしろ雲があった方が絵になって面白い。
日差しがあれば海も青くなってくれるので十分である。
水仙は見頃を迎えているが、想像していたよりも間隔が空いて疎らに咲いており、
この状態が例年通りなのかどうかはわからない。


※1月下旬になれば、この場所から夕日が見えるかも

時間帯からして水仙撮影は逆光となってしまい、
それはそれで撮影していて面白いが、ハレーションは避けられないのでどういう仕上がりになっているか怖いものがある。
日本海を背景に撮影しようものなら、観光客や磯釣り客で無人撮影は不可能。
人がいないところを切り取ったり、広角レンズでダイナミックに撮影。
休日なのでこればかりは避けられない。
朝早く来れば良かったかなと思ったが、
朝日は裏山から顔を覗かせるので、早く来れば良いという訳にも行かなそうで、
10時以降が撮影しやすいかもしれない。
むしろ逆光を楽しむなら14時以降がベストタイムだった訳で、
シャッター速度が落ちるPLフィルターを付けず手持ちでシャッターを切っていった。


※最高の場所に観光客は避けれれない

16時を回り、太陽も徐々に傾きかけると観光客も少なくなり磯釣り客も帰って行った。
太陽も時々雲に隠れては光芒が出て綺麗だが、
今の時期だと太陽の沈む位置が悪くて水仙と絡ませることが難しい。
夕焼けを絡ませるなら1月下旬以降が良いと思うが、
そうなるとまた1つ課題が増えてしまった。
沈む太陽の位置が悪く日差しが水仙に当たらないので水仙と夕日の組み合わせは今日は断念。
思い通りの撮影が出来たかどうかはわからないが、
先ほども思ったように、シャッターが切れるとは思ってもみなかったので、
それを考えると今日は来て本当に良かった。
去年の1月10日は伯方島でダルマ夕日を見ることが出来た。
1月10日は何か軌跡が起きる日なのかもしれない(笑)


※太陽の沈む位置が悪い



写真館 二千年一夜