うわじま牛鬼まつり花火大会〜愛媛県宇和島市

毎年7月22日〜24日にかけて宇和島市で行われている牛鬼祭り。
23日は海上花火大会が行われており、いつか行ってみたいと思っていたが、
固定日なのでなかなか行くことが出来ずにいた。
カレンダーを見ると今年は土曜日開催と重なったため、ようやくチャンスが巡ってきたものの
宇和島といえばしまなみ海道を渡り3時間かかる道のりで決して近い道のりではないが、
担当業者がカネコとなれば行かない理由は無い。
しかも今年は大会50周年を記念して、尺玉約70発のうち野村花火の五重芯変化菊が用意されており、
四国の花火大会はあまり注目されないが、これほど凄い内容の花火大会は西日本でも珍しいと思う。
天候も連日の晴れマークが続き、これですべて条件が整った。





家を出たのは13時30分頃。
順調にしまなみ海道を渡り松山道を下って宇和島入りしたのは17時前。
途中、休憩を入れて3時間30分なので予定通りの到着。
初めての現場なので早めに着きたい気持ちもあったが、
花火打ち上げが20時40分と遅いのでこの時間帯となってしまった。
こんなに遅く着いてもどこから撮ろうかと悩むくらい空いているのが四国花火の良いところ。
早速、現地調査のため会場へ向かおうと思いきや雨がパラパラ落ちてきた。
今日は雨の予報で無ければ雷注意報も出て無かったので雨は降らないと思っていたが、
すぐ止むだろうと時間潰しに道の駅で待機。
雨はすぐ止んだのでまず最初に市場が並ぶ漁港へ向かった。
土曜日の夕方の漁港市場は静かで仕事終わりの造船関係の人たちとすれ違うくらいで観覧客の姿は見えず、
トンビの群れの鳴き声が妙に大きく聞こえてくる。



道の駅から30分弱で観覧場所に到着。
一番良い場所は漁協組合の専用エリアになっており入ることが出来ないのは想定外だった。
満潮になれば漁船が浮上して視界不良だったり、堤防で水中花火が見えずらかったり、
漁協ならではの独特の匂いがしたりと、これと言った場所はなかなか見つからない。
西側の埠頭にも観覧エリアになっているのがわかったので、
予定には無かったが撮影ポイントを求めて西の埠頭へ向かう。



西の埠頭も閑散としており、やはり打上時刻が遅いせいか観覧客の姿はあまり見えなかった。
ただ台船との距離は近く、招待席もあったので漁港エリアよりも迫力のある花火が楽しめる。
公式には発表されていないが空き地が駐車場になっておりアクセスも良好。
ただ周辺に露店も飲食店も無いので、漁港エリアの方が集客率は高そうだ。
いろいろ歩いてみた結果、宇和島の港は入り江になっており、
高い建物も無いので見ようと思えばどこからでも見れそうだった。
宇和島城も夜間開放で観覧募集しており、
またカメラマンに人気なのは宇和島城と一緒に花火を撮っている画像もネットでよく見かけた。
尺玉と宇和島城を一緒に撮れば絵になりそうだが、花火は程よい距離で見ないと勿体無い。



例年に比べると涼しい夏だが、それでも雨が降ったせいで蒸し暑くその中で歩いたので体力は消耗されていく。
西の埠頭からさらに奥へ調査を進めたかったが、帰りのこともあるので体力温存のため大人しく待機。
向こう岸の漁港からは、組合専用エリアのステージの音楽が聞こえて賑やかだが、
こちら埠頭は静かでゆっくり花火が楽しめそう。
雨の心配もしたが綺麗な夕焼け空を見てその心配も徐々に消えて行った。
それにしても20時40分からの打ち上げは長い。



長かった待ち時間も気付けば20時40分が来ようとしている。
辺りもすっかり暗くなり引いていた潮も満ちて満潮を迎えようとしていた。
漁港からだと予想通り目の前に漁船がいて邪魔になっていたに違いない。
閑散としていた埠頭エリアも20時頃から人が増えて最前列は埋まったが、
それでも観覧スペースは余裕であった。
20時40分、開催を告げる雷が上がった後、オープニングを飾る野村花火による五重芯変化菊が見事に開花した。
2隻の台船から大小テンポよく花火が打ち上がり、水中花火や斜め打ちも用意されていた。
玉の種類も豊富で担当業者であるカネコの演出はいつも撮影をしていて面白い。
イカやタコ、大会50周年ということで「50」の型物で会場を沸かせる。
そして約70発の尺玉がスターマインと合わせてタイミングよく開花。
最後は怒涛の冠菊で幕は閉じられるのだが、
久々に構図を固定して肉眼で見ながらシャッターを切っていた。
交通費が高いので行くことを迷ったこともあったが、やっぱり宇和島に来てよかった。



約40分、5000発の花火は時間の流れを忘れさせてくれるくらい、あっという間に終わった。
これから3時間の道のりが待っているが、
しばらく駐車場から車が出せそうにないので、ちょうど近くにある「すしえもん」へダメ元で行ってみると、
オーダーストップ10分前ということで、渋滞が解消されるまで宇和島の味を堪能。
また1つ良い景色に出会うことが出来た。
また数年後、23日が土曜日になった時に宇和島へ行けたらいいかな。





写真館 二千年一夜