福山夏まつり あしだ川花火大会〜広島県福山市

去年、市制百周年を迎えてかつて無いスケールの演出が行われた芦田川の花火大会。
今年は去年好評だった約1.4キロに及ぶ水上スターマインなど16000発の花火が打ち上げられる。
これだけを聞くとかなり凄いと思われるが、個人的には1回見たらもういいかなと思っていた。
ただ去年、不覚にも思い通りの場所取りが出来なかったのと、
プログラムを見ると個人的に好きな曲が使用されるので興味はあった。

この日は朝から決して良い天気という訳ではなく、昨夜は相当雨も降り今日も雨が残る予報で、
時間が経つにつれて曇りの予報に変わったが、同日開催の吉舎は増水の影響で早々と翌日に延期になった。
芦田川の開催決定は朝の時点では未定だったが、
雨が降らないと確信したのか予定より早く開催決定の判断を下した。
16時頃に現地入りした去年は既に土手上に多くのカメラマンが場所取りを済ませていたので、
今回は12時頃に現地へ行ってみると、これが驚くほどに誰もおらず拍子抜け。
河川敷では早々と場所を確保している人を見かけたが、カメラマンはこの時点で0人。
逆にどこで撮ろうか迷うくらいだが、拘りの場所を確保することが出来た。
車の通行の妨げにならないようにシートの上に三脚を寝かせておく。
せっかくなので対岸やその他の場所も確認してとりあえず一旦撤収。
雨は降らないと思っていたが、しばらくして霧雨のような雨が降り出した。





再び芦田川に戻ってきたのは17時頃。
山陽道の大渋滞で国道2号線も渋滞して到着が遅くなったが、いつも止めている駐車場は空いていた。
ここから歩いて20分ほどの距離、去年はとても暑い思いをしたのが今日は雨の影響で去年に比べると涼しい。
河川敷に車を止めた人もさほど苦にはならなかったと思われる。
しかし今年は竹ヶ端運動公園の駐車場が予約制になったことで、止められる駐車場は河川敷のみ。
行きはともかく帰りは去年以上に相当の混雑が予想され、
しかも協力金が1000円と相変わらず割高であるが、
水上スターマインが今年も出来るのはそのお蔭かもしれない。
会場周辺の学校や公園は一般客に開放されておらず、
これほど大規模な花火大会で駐車場が1カ所に集約されるのも珍しいのではないだろうか。

降っていた雨も会場に着いた時には止んだものの、上空に居座る怪しい雲は油断出来ない。
誰もいなかった土手上には多くの観覧客やカメラマンで賑わっておりいつもの光景になっていた。
18時から大橋と土手が通行止めになるので、それに合わせて三脚を立てらせる。
去年は橋の端から狙ったが、花火と露店が離れてしまい中途半端な絵になってしまったので、
今年は土手を少し上流へ行ったところから狙う。
どこから撮ってもさほど変わり映えしないように思われがちだが、
露店の配置、川の映り込みを考えて拘りに拘り抜いた場所を押さえられて良かった。

少し時間があるので対岸の河川敷の様子を見てみると、
やはりこちらも橋を渡ったところにカメラマンが集中していた。
観覧客は多いが露店が少なく、台船の配置は良いが写真にすると少し寂しい絵になるので、
風向きを考えると西側も悪く無いが、個人的には露店の多い東側が好みかな。





19時30分が近づくにつれて人混みもピークを達し、河川敷には隙間無く人が埋まって行くが、それでもどこからともなく人はやって来る。
色彩々に灯る露店が綺麗で混雑している会場だがどことなく雰囲気が良い。
露店の良い匂いが空腹を誘うが、ということは完全な風下であり、
しかも雨も降ったり止んだりで条件はあまりよろしくない。
挨拶などもあり花火が打ち上がるのは19時40分頃。
オープニングから1.2キロの水上スターマインを含むワイドプログラムに会場は大喝采。
風下だが風があるので撮影にさほど影響は無く、心配していた雨も直前になって降ることは無かった。
4部構成の11のパートに分けられ、1つのプログラムに対してすべて音楽付きのスターマイン。
アップテンポからバラードまで音楽に合わせて、時に激しく扇状に花火が上がり、
時に優しく単発の割物花火が演出され、見ている方も撮っている方も時間が経つのを忘れるくらい楽んでいた。
個人的にはParfumeや西野カナのパートが見れただけで来た甲斐があった(笑)
花火の内容や演出自体は去年とさほど変わらないように感じたが、
レーザーや花火の音に反応する水上イルミは姿が見えなかった。
打上数が多い割には驚くような玉も上がらず、
1.4キロの水上スターマインもどちらかというと賑やかしのようなもので、
斜め打ちの台船を3ヶ所に増やしてくれた方が面白い。
ただ17基セットされた台船を一斉にタイミングよく点火させる技術はどこでも見れる訳ではなく、
上がる玉を改善すれば間違いなく西日本一と呼べる花火大会になるだろう。
でも考えてみれば上流で行われていた頃に比べると、ここまで改善された花火大会も珍しいかもしれない。

帰りは相当の混雑だったらしいが、今回は少し大回りして松浜辺りを通って2号線に出るとスムーズに福山市内を出ることが出来た。
このまま順調に帰れば22時頃に着くと思ったが、赤坂バイパス入り口附近の事故渋滞で遅くなってしまった。





写真館 二千年一夜