防府天満宮御誕辰祭〜山口県防府市


防府天満宮では毎年8月3日から5日の3日間、藤原道真のご生誕を祝ってお祭りが行われ、
最終日の5日に花火大会が行われる。
この花火大会も随分前から知っていたが、5日固定日ということで行く機会は無かった。
8月第一土曜日は行きたい花火大会はたくさんあったが、5日が土曜日になることは滅多に無いので早々と防府行きを決めていた。

防府へ行くなら鉄道写真家の間では有名かどうかは知らないが、
瀬戸内海を背景に山陽本線を撮影出来る場所があるので寄ってみる。
15時30分頃に現地へ到着。
宮島あたりまでは綺麗な青空が広がって海も綺麗で期待していたのだが、
山口県内に入った途端、曇空となり今にも雨が降りそうな空となった。
太陽の位置から午前より午後の方が良さそうなので、
その確認もしたかったのだが、日差しすら当たらずこれでは来た意味が無い。
山口の棚田20選に選ばれている地区ということもあり、
雰囲気はとても良く機会があれば次はもう少し時間をかけてリベンジしたい。





せっかくなので道の駅「ソレーネ周南」に立ち寄りアイスコーヒーを飲みながら時間を潰し、
防府市内に入ったのは16時30分頃。
臨時駐車場である佐波中学校は17時開門だが、早々と開門しており既に数台止まっていた。
広いと思っていたグラウンドだが、半分以上は駐車禁止になっているので、
18時の時点で満車となり駐車場難民が多く出ていた。
日中はキツイ日差しだったが、空が曇っているお蔭でさほど暑さは感じられず、現地調査のため防府天満宮へ向かった。
梅林以来なので10年振りだろうか。
いつも駐車場から境内へ向かっているが参道から入るのは初めてで、
懐かしい景色もどことなく初めて来たような気になる。
心配していた撮影場所は幸いにも誰1人おらず、もしかしたら錦帯橋と重複していたからかもしれない。
グーグルビューで会場の雰囲気を掴んでいたものの、
実際に歩いてみると撮影場所はかなり限られており、
理想とした構図で撮影しようと思えば限定1人くらいのスペースしか無く、
先客がいないことが幸いしてその場所を抑えることが出来た。


※楼門前で脚立を使えば撮影範囲は広がるが、相当混雑するので推奨はしない。

とりあえず三脚を置いて場所を確定した後、花火観覧会場へと足を運んでみる。
防府天満宮の裏にある野球場跡地が観覧場所となっており、仕掛けやレーザー。
その更に裏手から単発玉が打ち上がるようになっている。
野球場跡地の外野席が一段高く撮影はしやすいが、殆どのスペースが招待席になっており撮影はほぼ不可能。
最初からここで撮影するつもりが無いので深く考えていなかったが、
もしここで撮影しようと思ったら、駐車場後方まで下がって脚立を使う方法がベストなのだろうか。



暑いので観覧場所に殆ど人はおらず、表参道の上がり口附近や梅テラス辺りにたくさん人が集まっていた。
時折、小雨が降り大きな虹がかかっていたが予報通り本降りにならず台風のお蔭で心地良い風が吹いていた。
一旦、車に戻って休憩した後、再び現場へ戻ってきたのは19時頃。
灯籠に灯かりが灯り、境内にはたくさんの人が溢れんばかりに集まりだした。
撮影場所にも数名のカメラマンが集まり、梅の木が邪魔だと嘆いていたが、
それでもそこから撮ることに勝算はあるのか少し興味がある。
木々も昔に比べると成長していることが明らかで、ここで撮影出来るのもあと何年後かもしれない。
あまりの混雑に撮影禁止のお触れが出るかと心配していたが、
特に注意されることも無ければ境内附近で撮影している人も何人かいたので問題は無さそうだった。
一般観覧客の人から、ここから花火が見えますか?と聞かれたが、
残念ながら楼門附近から花火は単発玉しか見えないので野球場跡地をオススメした。
たしかに小型煙火とレーザーは見えないが、生島煙火の単発玉とライトアップされた楼門に魅力があり一般観覧客にはわからない世界である。
三脚があるからといって確実に良い場所とは限らない。




※脚立と2.5m三脚を使えば撮影は可能


※表参道の灯籠に灯かりが灯る。残念ながら花火と一緒に撮ることは構図的に不可。



3日から5日までの間、じつに多くのイベント行われ、その最後を飾るのが花火である。
藤原道真の誕生を祝う花火ならレーザーや小型煙火ではなく、
単発を中心に厳かな花火を数分おきに上げて祝う演出の方が風情があって良さそうなものだが、
どうも演出的に違和感を感じてしまう。
20時30分、花火大会が始まる。
音楽は風に乗って聞こえてくるが、小型煙火やスターマインは辛うじて上部が見える程度。
推定4号玉の単発は予想通り楼門右側に開花して、
縦構図か横構図か迷ったが、横構図で綺麗に収まった。
先週の川本で見た内容に玉種が増えて単発玉も多く、今日は退屈するかと思ったが意外と楽しい観覧、撮影となった。


※撮影場所が微妙に変わると上がる花火は大きく変わって来る。

21時を少し回った所で花火大会は終了。
楼門前はやはり距離があるので花火を楽しむというより、祭りを楽しんでいる人が殆どだった。
本会場ではどのくらい盛り上がったかわからないまま駐車場へ急いで向かい、
21時30分には高速道路に乗ることが出来た。



写真館 二千年一夜