上陽祇園祭〜福岡県上陽町

2009年以降、実に8年振りの7月3連休となり唐津行きを計画していた。
当初の予定では初日を岩国港に充てていたが、
調べているうちに八女市上陽町で行われる祇園祭が15日固定日であり、
今年は土曜日開催でもあるので予定を変更した。
15日9時過ぎに家を出発。
3連休初日ということもあって高速道路の事故渋滞が怖かったが、
特に混雑も無く順調に車を走らせて15時頃にいつものベースキャンプでもある佐賀県大町町に到着。
少し仮眠して16時頃に上陽町に向けて出発。
途中、諸富橋を渡ると筑後川昇降橋が目に入り思わず立ち寄り。
8月11日に花火が上がるので下見を兼ねて寄ってみたが、あまりの暑さに断念。
自販機の横に綺麗な夕日の写真が貼られていたのを見て、
近いうちに昇降橋を本格的に撮影の視野に入れることを決めた。
見事な入道雲が北側に発生していたので写真を撮ろうと思ったが、
背景が微妙なので止めておく。
撮影するならやはり北側からだろうか。




※水門から北方面に向けて撮影。背景がゴチャゴチャしている。


八女市から西に向けて少し山奥へ入っていくと狭い県道沿いに建物が並び、臨時駐車場の看板が目に入ってきた。
予定外の立ち寄りしても上陽町に着いたのは予定通り18時頃。
合併して上陽町は八女市の一部となり、さらに山奥へ入ると棚田で何度か訪れている星野村になる訳だが、
いつも国道210号線から南に向けて行くので、この辺が八女市と言われても少し戸惑ってしまう。
運良く辛うじて会場に近い臨時駐車場に止めて暗くなる前に現地調査。
花火は小高い山にあるグラウンドから打ち上げられるので、
何かシンボル的被写体を探して花火と一緒に撮る構図を考えていたが、特にこれと言ったものは見つからなかった。
小高い所から上がるなら小高い所から撮るのも1つの手であり、
県道84号線を少し上がった所に上陽町内を俯瞰出来る場所へ行ってみた。
町内の夜景を絡めて撮るのも悪く無いが、
小さな町なので夜景という灯かりは期待出来そうにない。
会場である上陽公民館の保健センター前広場は決して広いとは言えない場所に小規模ながら露店が並んでいる。
小さな町の小さなお祭りで花火はあまり期待せず、
今日は気楽に撮ろうと会場背後から狙うことにした。
5号玉が小高い山から上がるならフレームアウトも覚悟したが、
会場周辺に民家があるので保安距離を考えれば標準レンズでも収まりそうな気がした。







ステージイベントも終わり20時30分、お祭りのフィナーレを飾る花火が打ち上がる。
九州花火らしく文字仕掛けや富士山、ポカ物と単発、スターマインを交互の披露。
高田花火らしく割が強くかつ牡丹が綺麗で時々エメラルドグリーンの霞草に驚かされる。
開始から30分くらいに冠菊の連打で最後を見事に締めくくり機材を片付けようとすると、プログラムはまだ終わらない。
実はこの花火大会最大の目玉である超大型連発というプログラムが残されていた。
約1000発の規模なので派手さは無いが、それでも終了したのは21時15分と45分の時間が不思議と長いとは思わなかった。
時に流行りの音楽に合わせて花火を上げるところは、八代の競技大会でも思ったが若い花火師が演出しているか、
もしくはセンスのあるベテラン花火師に違いない。
気楽に撮るつもりが終盤になるにつれて単発5号玉が次々と上がるものだから、いつの間にかフィルムを1本軽く消費。
小さな町の小さなお祭りだが花火は空から降り注いでとても大きく感じられた。



先日の大雨災害で甚大な被害を受けた朝倉市からさほど遠くない八女市だが、
幸い被害は無く祇園祭は予定通り開催された。
実は何年か前に八女市も大雨で被害を受けていることを星野村の棚田に訪れた時に知っていたので、
上陽町内に流れる河川の護岸工事を見て相当の被害があったのではないかと思う。
朝倉市も長い時間がかかるが1日も早い復興を祈りたい。



写真館 二千年一夜