三江線の紅葉〜広島県作木村

そろそろ三江線沿線の紅葉が見頃だろうと今年最後の三江線の紅葉撮影に出かけてみた。
夏と違って始発はまだ暗いので8時台の423Dを狙うべく作木口駅附近で待ち構える。
今日は霧が出ないと予想したが、三次に入った途端、霧がかかっており晴れの予報だが薄暗くて寒い。
現地に着いたのは8時頃。
山肌に日差しが当たるはずだが、霧のせいでまだ日差しが当たっていない。
それ以前に思った以上に紅葉らしさが無く、ピークは1週間前だったのかもしれない。
例年だと今頃が見頃のはずだが、今年はいち早く色付いた葉っぱが落陽しているように見えた。
比較的、黄色い葉が目立っていたがタムシバだろうか。
時間が経つにつれて霧は晴れてきたが、
残念ながら通過する定刻には完全に霧が晴れず、気動車はゆっくりと走り抜けていった。
もう少し上流側の山肌に日差しが当たっていたので移動すれば良かったのかもしれないが、
肝心な時に機転が利かず大きな失態だった。





次に通過するのは10時台の424Dまで時間があるので、
美郷町にある紅葉スポットへ車を走らせた。
国道375号線から県道166号線に入りしばらく走ると酒谷地区となる。
9時30分、駐車場に到着。
昨夜はお祭りが行われ多くの人手賑わっていたと思われるが、
今日は誰一人とおらず片付けられたテントが横たわっていた。
お目当ての逆さイチョウは残念ながら電線が走っていたので断念して、
日差しの当たり具合が良かったので裏から狙う。



その近くにあるモミジの木々にも田んぼに水が張られているが、
日差しが当たらず綺麗に逆さになっていない。
お昼時になると日差しが当たって綺麗に映り込みそうなので、とりあえず撮影は保留にしておく。
色付きはまずまずだが、道路沿いの方が朝の日差しが当たって綺麗に染まっているので、
夜のライトアップの方が見応えがあったかもしれない。
季節外れにわざわざ田んぼに水を張り、
お茶やお菓子もセルフで頂けるようになって地元のおもてなしが嬉しく感じられる隠れた紅葉の名所だった。



再び作木口駅附近まで戻ってきたのは10時40分。
思いのほか距離があったので間に合わないかと思われたが何とか間に合った。
日差しが当たっているが、まさかの逆光でむしろ日差しが強すぎる。
今の時期は撮影のタイミングが難しいので撮影場所の検討は念密に行わなければならない。
作木口駅付近で撮影した後、再び酒谷地区に戻るつもりだったので、
せっかく同じ方向に三江線が走るのならと思い、田之原展望台から俯瞰で狙ってみることにした。
綺麗に紅葉しているかと思ったが、やはり思った以上に染まり具合が良く無い。
いやこの色付きが限界なのだろうか。



12時20分、再び酒谷地区に戻ってきた。
朝は晴れていたがお昼時になると雲が多く陰っている時間が増えていた。
しばらく日差し待ちしてようやく雲が掃けて日差しが当たりだしたが、
やはり思い通りの絵とは程遠く撮影は断念。
せっかくなのでおもてなしのコーヒを頂きながらしばし紅葉を鑑賞した。




※小学校跡地にあるイロハモミジ

そのまま帰るつもりだったが、
時間帯的に14時台の428Dが狙えそうなので所木駅へ寄ってみた。
雲の多い空もすっかり青空が広がり、絶好の行楽日和だが今の時期の14時台は太陽が西へ傾き影が出てきた。
所木駅の近くにイチョウの木があるので、三江線と絡めようと思って寄ってみたが、
思い通りの構図にはならず、しかも時間が経つにつれてイチョウにも影が付き出し、
主役の三江線は完全に影となり何とも中途半端な絵になる始末。
願わくば来週も三江線の紅葉撮影に出かけたいところだが、
生憎の荒れた天候となり廃線最後の紅葉撮影はこうして幕を閉じた。





写真館 二千年一夜