大川花火大会〜福岡県大川市

結婚生活8年目にして初めて8月に妻と一緒に佐賀へ帰省することにした。
今年は8月11日から16日まで仕事が休みとなり、
それなら以前から大川の花火を見てみたかったのと、
夏に撮りたい滝もいくつかあったので、九州の旅の計画を練ったのは出発数日前の話だった。
当初、大川の花火撮影後、鍋ヶ滝など大分方面へ行く予定だったが、
12日に鹿児島県内数カ所で花火が上がるので、それなら足を伸ばして人生初の鹿児島遠征も悪く無い。
鹿児島はあまりにも遠く敬遠していたが、この機会を逃すと次はいつ鹿児島に行けるかわからないので、
切っ掛けというのはとても大事である。
こうして出発ギリギリまで計画を練り、11日から14日までの佐賀帰省という名目で九州の旅が始まった。



6時30分、家を出発。
今日から帰省ラッシュが始まるとニュースで言っていたが、
広島ICを過ぎた辺りから早速渋滞1キロが発生していた。
それでも比較的中国地方はスムーズに抜けたが、
九州に入ると車の流れが悪く、普段混まない長崎道ですら渋滞していたので佐賀大和ICで降り、
大町町に着いたのは15時頃であった。
1時間ほど休憩して大川へ向かう。
先月、大川を通って上陽町へ行ったが、福岡県なので遠い印象があったが1時間もかからないので意外と早く着く。
大川の花火といえば昇開橋と一緒に花火が撮れることで有名となり、
近年、多くのカメラマンが集まる人気スポットになっている。
ただ実際現地に行ってみて思ったが、
花火会場から昇開橋までの距離が思った以上に離れており、
完全に花火を楽しめるような場所ではなかった。
時間があったのでとりあえず会場である大野島の運動公園へ足を運んでみた。
駐車場から花火打上現場を挟んで会場があり、
廻りに高い建物が無いので、駐車場や会場、筑後川の対岸など360度どこからでも見れる環境なのは意外と珍しい。
昇開橋に拘らなければどこから撮っていたかシュミレーションしながら会場を散策していたが、
容赦なく照り付ける西日と長距離の旅の疲れで早々と退散。


※露店の上から花火が上がると予想

昇開橋の撮影ポイントに着いたのは18時頃。
これだけ遠く離れているのなら意外とカメラマンは少ないのでは?と思ったのが大きな誤算だった。
土手に隙間なく縦列された車、そして何本あるんだ!?と言わんばかりの三脚が並んでいた。
広範囲の撮影場所だが、昇開橋に花火をどこへ持っていくかによって構図が大きく左右される。
土手上もそれなりに多いが、土手を降りて少し上流側が昇開する辺りに上がるらしい。
ただここは潮の満ち引きが激しい有明海。
今は潮が引いているが、これから数時間後にどこまで潮が満ちてくるか想像できず、
噂によると大潮の満潮時は土手下は完全に浸かるとか。
この状況、どこか似ているような・・・宮島だ(笑)
潮の満ち引きまでは完全に調査不足だったが、話によると今日は土手下まで潮が上がってこないらしい。
なるべく水面を入れた構図にしたいが、美味しいところはすべて押えられており、
長靴があれば便利という話も強ち嘘では無かった。
泥上の川に入って撮影する訳にもいかず、
かと言って潮がどこまで上がるかわからないので水面ギリギリで撮影するのもリスキー過ぎる。
とりあえず大丈夫だろうという範囲の場所に三脚を置いてしばらく様子見することにした。





会場から昇開橋まで1キロ、さらに撮影地まで500mといったところだろうか。
号砲の音すら聞こえてこない。
現地調査では10号玉が数発見かけたが、
スターマインや5号玉クラスではまったく絵にならないので、大玉に集中して狙うしかない。
綺麗な夕焼け空を背景に昇開橋を撮ってみたいと思っていたが、
今日はとても綺麗な空が広がっていたので絶好のチャンスではあるが、
それはまたの機会ということにしておこう。
偶然、写友と遭遇して場所を少し空けてもらったことで潮の心配は無くなった。



昇開橋がライトアップされて20時00分、花火が打ち上がる。
西日本花火、高田花火工業、塚本花火、福岡県を代表する3社による打上。
このラインナップを見ると福岡の花火だなと思うが、会場に文字仕掛けしかなかった。
今日は程よい風が上流から下流に向けて流れているので、夏の花火にしてはかなり良い条件が整っていた。
それだけにこの距離での観覧が悔やまれる。
予想通り大玉以外は絵にならず観覧のみ。
時々上がる大玉は昇開橋の上を越えて開花。
横、縦とセットしていたが、横だと左右の空間がありすぎるので殆ど縦構図で撮影。
最後は3社一斉に打上で会場は相当盛り上がったに違いない。
今回の現地調査で会場内で気になる場所もあったので、
もし次があれば撮影結果にもよるが会場から狙ってみたい。
昇開橋はあまりにも遠すぎた。
そういえば気になる潮の動きだが、当初三脚を立てらせた場所はギリギリ足が浸かるかどうか。
※17時20分干潮
1週間前だと大潮で20時が満潮時刻なので完全に土手下はアウトになっていたに違いない。

さすがに会場から離れているだけあって渋滞や混雑も無くスムーズに大川を脱出。
いよいよ人生初の鹿児島へ向けて南へ車を走らせた。





写真館 二千年一夜