大芝島〜広島県安芸津町

何度も大芝島の前を通ることがあっても上陸することは一度も無く、
ハートの形をした島が見えることで少しは知名度があったが特に興味は無かった。
そんな大芝島に僅かながら河津桜が咲いていることを知り、
見頃を迎えた時期に体調不良で今年は諦めていたが、
あまりにも天気が良かったので、少し見頃は過ぎているがドライブがてら大芝島へ行ってみることにした。
現地に着いたのは14時40分頃。
大芝大橋を渡って少し走ったところにハートの形をした小芝島が展望出来るところに河津桜が咲いている。
見頃は予想通りピークを過ぎていたが、海と空が綺麗だったので軽く撮影。
本数は確かに少なく見るだけでは物足りないものがあるが、
撮影するには条件がとても整っており文句の付けようが無いくらい素晴らしい被写体だった。
河津桜、小芝島、海、空、どれも主役クラス級でまさにオールスターといったところで、
かえってこれを1枚の絵に収めるにはかなり難しく腕の見せ所となる。
瀬戸内海を撮影するには太陽の位置を考えて午前より午後の方が良いが、
あまり遅いと裏山に太陽が隠れて15時30分頃には既に日差しが当たらなくなってしまうので、
遅くても15時までには撮影は済ませておきたい。





特に有名な観光地でなければ案内板がある訳でもないが、
訪れる人は疎らにやってくる。
駐車場も展望台も無く混雑すると厄介なので、このまま隠れた名所でいてほしいが、
もし仮に混雑するようになれば、
大橋前後にある駐車場に車を止めて歩いて行くのも悪く無い。



河津桜の撮影後、夕景撮影まで時間があるので安浦町で時間を潰し、
大芝島で少し島を探索。
かつて小学校があった場所も今は朝市が行われているらしい。
大芝大橋が出来る前は当然のことながら渡船が移動手段だったと思われるが、
フェリー乗り場の痕跡を見ると、ここでもフェリーが発着している光景が目に浮かんできそうだ。
17時30分、大芝大橋の夕景撮影に取り掛かる。
今日の夕方が干潮のピークなので随分と潮が引いているが、
撮影の範囲が広がる一方、海面が狭くなるので凶か吉かは微妙だが、
今回は波打ち際から見上げる形で構図を練ってみた。
仮に満潮であれば道路から撮影しなければならないが、
狭い道の割には意外と車が走るので、三脚を置きっぱなしという訳にはいかず、落ち着いて撮影は出来なかった。




※あまり下がると橋と野呂山が被る


※潮が引いていたので波打ち際から見上げての撮影
 穏やかな海に映り込む大芝大橋の外灯が美しい

今日は天気が良かったが、やはり3月ともなると真冬の夕景色とは違い、澄み切ったトワイライト色が出ないが仕方ない。
沈む太陽の位置は大芝大橋の真ん中に合わせたが、その方向は野呂山が居座っていたので早々と太陽の姿は消えてしまった。
時期的にはやはり12月から1月が良かったかもしれないが、
結果としては飛行機雲の演出があって、それなりに良い絵になったと思う。
最後は大橋に外灯が灯り、決して派手な演出にならないように仕上げて終了。
本来、潮の激しい海峡らしいが波も無く穏やかな海に橋のシルエットや外灯が映り、どんな写真に仕上がっているか現像上がりが楽しみである。
今回、初めて大芝島へ訪れたが、特に何かがあるような島ではないが、
橋代もかからず気軽に訪れる島なので、朝市(土曜日の12時頃まで?)が行われる時に近くに走ることがあれば、寄ってみるのもいいかもしれない。



写真館 二千年一夜