高谷山の雲海〜広島県三次市

5月に入って4度目の高谷山へ向かう。
今回は出発前にライブカメラで状況を見ると薄ら霧が出ていたので理想の雲海が見れそうな予感がした。
2時20分に家を出発。
道中はまったく霧と遭遇することは無く、市街地に入っても霧は無く綺麗な星空と月が輝いている。
たとえ雲海が出なくても澄み切った朝の青空にはなりそうだ。





3時過ぎに高谷山へ到着。
今日は車が止まっていないので一番乗り。
早速、展望台へ向かうと市街地に雲海が無く夜景がはっきり見える。
雲海は無理かと思ったが、北側と南側に霧が溜まっているのが見えたので、市街地に流れ込むことに期待して、
そのまま機材をセットして待機。
気温は13度くらいだろうか。
風は無く体感温度もさほど寒く感じられない。

3時40分、市街地に薄ら霧がかかってきたので遊び心で数分ほど露光して撮影。
そうこうしているうちに東の空が明るくなり、予想通り霧は市街地に流れ始めた。
雲海シーズンと言われる秋は霧の量が多すぎて写真を撮るにはあまり面白くないので、
もう何年も高谷山に訪れることは無かったが、
シーズンオフなら霧の量も少なく、理想の雲海が見れるのでは!?と思って以前から春の高谷山へ訪れたいと思っていた。
なかなか思い通りの光景に出会うことは出来なかったが、
今日はついに理想の雲海に出会うことが出来た。
時間が経つにつれて霧の量は増えていくが周囲の山は沈むことも無く、
巴橋や馬洗川が見えることから霧の量はやはり少ないことがわかる。
遠く見える山々に掛かる霧が美しく、過去何度か訪れているが高谷山でこのような雲海が見れるとは思わなかった。
5時10分くらいに太陽が顔を出したところで雲海の撮影はひとまず終了。
以前通ってた頃に比べると展望台がリニューアルされ、展望の視野も広くなり立派な雲海スポットになっており、
秋になると多くの観光客やカメラマンが訪れるが、
この日は目の前に広がる美しい雲海が見れるのにカメラマン2名のみで観光客は誰一人としていなかった。
秋に比べると発生率は低いかもしれないが、
個人的には秋より春の方が好みかもしれない。
何より人が少ないというのが良い。



このまま下山するつもりだったが、
奇跡的に三江線が走る鉄橋に霧がかかっておらず、高谷山から5時台の始発422Dを撮影。
太陽の位置から気動車がシルエットになってしまったが、それはそれで面白い絵になってくれればと思う。
欲を言えば太陽が上がり雲海が白っぽくなったので、赤みが残るGWの時がタイミングとしては良かったのだが。





三江線〜広島県作木村〜島根県美郷町

高谷山を下山すると、いつもなら薄暗い霧のベールに包まれる市街地だが、
やはり霧が少なかったのか、既に青空が見えて日差しが当たっていた。
このまま三江線の撮影に向かい国道375号線を走る。
いつもの定観測ポイントに向かうと江の川や山に日差しが当たっておらず、
予定はしていなかったが粕淵まで足を延ばした。

その途中、6時30分台の421Dとすれ違うので第三江川橋梁の撮影ポイントで待ち構える。
風が無いので江の川に山や橋梁が映り込み、このポイントも以前曇った日に撮影したが、
晴れた日の方が断然美しく見える。



7時過ぎに粕淵に到着。
第一江川橋梁附近の田んぼは、大和や作木よりも工程が1週間遅く、ちょうど田植えが行われていた。
朝の日差しが鉄橋や田んぼに当たり、やはり撮影のタイミングは午後よりも朝だと改めて思った。
7時30分台の423Dを撮り、少し場所を変えて10分後にやってくる422Dを撮影。



そろそろ作木辺りに日差しが当たっているはずなので423Dを追い越して作木口駅まで戻る。
今日から江の川水域ではアユ釣りの解禁のようで、たくさんの釣り人を見かけた。
先週と同じ構図だが天気が違えばまったく違う光景に見えるのが風景撮影の面白いところで、
新緑の照り返しが強いのでPLフィルターを装着。
シャタースピードは落ちるが、この区間は速度を落として走るので支障は無い。
江の川をダイナミックに入れることが出来るお気に入りの定番スポットではあるが、アユの釣り人がここにも居たのは想定外だった。



信木駅でトタン屋根の民家と一緒に撮ったら面白いかなと思ったが、
高谷山でフィルムを使い過ぎて、残念ながらここで強制終了。
新緑シーズンも5月が終われば色も深くなり、
三江線の新緑シーズンもこれで見納めかな。



写真館 二千年一夜