戸崎の厳島神社〜広島県尾道市

山陰では記録的な大雪をもたらし寒い日々が続いていたが、
大寒波も去り、久しぶりに晴天が広がる1日だった。
以前から天気が良い日に夕景を撮ろうと計画を立てている場所が数カ所あり、
そのうちの1つが内海大橋だったが、
実際に内海大橋へ行ってみるものの、描いていたよりも面白く無かったので撮影は止めた。
せっかく天気が良いのに撮影しないのは勿体無いので、
現地調査を兼ねて浦崎にある厳島神社へ車を走らせる。





17時30分、日没時刻は既に過ぎて夜に入り口に差し掛かろうとしていた。
雲一つ無い空は平凡ではあるが、澄み切った空が海を余計美しくさせてくれる。
今日は風も無いので波も穏やかで瀬戸内海らしい静けさ。
被写体自体は平凡だが、そこは自然の演出が劇的な写真に仕上げてくれる。
鳥居はシルエットにして主役ようで脇役的存在。
背景に赤みが残る空を入れたいが、
その角度は鳥居の背後に戸崎が被るのでシルエットにならない。
反対方向だと赤みが写らないので単調だが正面から狙う。


※沈んだ太陽から少しだけ残光により鳥居が立体的に照らされる


※沈む太陽の方角は鳥居と戸崎が被る



宮島のような海に浮かぶ大鳥居という厳かな雰囲気は感じられないが、
宮島以外にも海に浮かぶ鳥居があるだけでも何となく面白い。
鳥居が海に浮かんでいるのは瀬戸内海沿いに数カ所あるが、
宮島とどのような繋がりがあるのかわからないが、
海の交通、漁師の安全祈願として信仰があったのかもしれない。

鳥居の歴史は昭和52年と浅いだけに、
コンクリートの土台に鳥居が立てられている近代的でシルエットにした方がちょうど良い。
この日は干潮だったので思い通りに撮影が出来た。





写真館 二千年一夜