はつかいち花火大会〜広島県廿日市市

廿日市で大きな花火大会が開催されることを知ったのは数か月前の話。
2尺玉3発を含む約7000発の花火が打ち上がり、
それはかつて2007年に行われた花火大会に匹敵する内容だった。
今年は市制30周年という冠が付いた花火大会で、
公式HPも立ち上げラジオやテレビでも頻繁に告知をしていた。
宮島や広島港など大きな花火大会が相次ぎ中止となっているので、
かなりの混雑が予想され、また約10年前とは会場周辺の環境も随分変わっているので経験が当てにならず、
今回は早めに現地入りすることにした。

早めと言っても実は広島県立美術館で行われているジブリの大博覧会を見に行きたかったので、
廿日市へ行く前に広島市内へ寄り道。
噂によると入館するだけで1時間以上待ちというので、
開館9時前に現地入りしてあまり待つことも無くジブリの歴史を観覧した。



ゆめタウンの廿日市に着いたのは11時30分頃。
時折、日差しも見えたが廿日市に着いた途端大雨に見舞われ、急遽、ゆめタウンに駆け込んだ。
この時間帯だと駐車場も余裕でしかも無料なのが有り難い。
混雑する前に店内で昼食を食べて今後の作戦を練る。
ゆめタウンの屋上からでも花火は見れるようなので現地調査してみると、
屋上は手すりが高くて撮影は出来そうにない。
5階の立体駐車場からだと手すりも低くて既に三脚やシートが敷かれて撮影、観覧ともに適しているが、
前景のパチンコ店などの外灯が吉と出るか凶と出るか・・・
ちなみに4階は鳥よけネットがあって観覧は出来るが撮影は出来ない。



実はゆめタウンではなく地御前キラキラ公園の駐車場に止めるつもりだったが、
19時で施錠となっておりバイパスに近く撮影地からも離れていないので、とても好都合だっただけに痛恨の予定外。
結局、再びゆめタウンへ戻り駐車場は確保したとはいえ、帰りの混雑を考えただけでも恐ろしい。
14時30分、地御前付近の現地調査へ向かう。
西側のカキ水産場から狙うつもりで向かっていると、
写友と再会し花火談義をしているうちに早朝からの運転と蒸し暑さの疲れで断念。
結局、カキ養殖場を前景に前回と同じ場所から狙う。
15時30分頃に筒を乗せだ第一台船が到着。
前回は潮が満ちて養殖場は見事に見えなくなったが、
今日は干潮時に打上なので良い前景になりそうで、
しかも予想外に混雑も無く場所に余裕があったので決め手となった。
片道1キロの道のりを一旦ゆめタウンまで戻り、
店内でお茶をしたりテナントを散策しながら時間を過ごし車内で体力回復のためしばし仮眠。



※15時30分頃に警察の指示で堤防前後が立ち入り禁止の規制がかかった。
 しかし早くから場所取りしている人も大勢いたので、そのまま居座る人も大勢いたようで、
 後々警察とトラブルにならなければ良いのだが・・・と思ったが、その後、警察も見て見ぬフリで素通りしていた。 

再び現地へ向かったのは18時30分頃。
すれ違う多くの人達は地御前ではなくゆめタウン方向。
花火打上まで時間を潰すのにこれほど絶好な場所は他に無いかもしれない。
お蔭で撮影ポイントである地御前付近は最後までさほど混雑も無くのんびりしていた。
20時00分、メイン会場のアナウンスは聞こえないがカウントダウンでオープニングの2尺玉が打ち上がる。
台船との距離は近いようで約600mの距離。
大玉を狙うには程よい距離だがスターマインだと少し物足りない。
それでも時にはズームして迫力のある絵にしてみたり、
花火に反射する干潟とカキ養殖場を入れてみたり、
いろんな選択肢があって撮影していて面白かった。
今夏は猛暑だったが意外と風に恵まれたものの、9月に入って雨が多く今日も湿った空気で煙は停滞し条件は良いとは言えない。
それでも煙は風に運ばれ西から東へと流れて辛うじて花火は見えた。
2発目の2尺玉は予想通りの千輪が開花して後半戦がスタート。
噂によると前半と後半で担当する花火業者が違うと聞いていたが、
確かに打ち上がる花火が違って驚かされるような綺麗な花火が打ち上がり、
小型煙火、スターマイン、大玉の単発も多くかなり見応えるのある演出だった。
しかし残念ながら後半になると風が無くなり煙が停滞したのが残念だった。
それでも最後の2尺玉は煙を超えて綺麗に見えたのは救いだった。



21時を過ぎて花火大会は終了。
干潟も気付けば潮が満ちてカキ養殖場に海面が浸かっていた。
心配していた雨は降ることも無く三日月と星が輝いて、お守り代わりに持ってきた傘の出番は無かった。
ゆめタウン周辺や駐車場は見事に車の動きは止まっており、
とても出れる状況では無く、店内のフードコートで夕食をしようと思ったが、
満席で席を待っている間にオーダーストップとなって食べ損なった。
店内でのんびり過ごしている人も大勢いたが一応、22時が閉店なので車まで戻る。
体力温存で仮眠をとり、ようやく車が動き出したのは23時30分頃だった。





写真館 二千年一夜