神庭の滝〜岡山県勝山町

氷瀑とは早朝の気温がマイナスになることが条件だと思っていたが、
実はマイナス4度の朝が4日以上続いて初めて氷瀑になることを知った。
今年は例年に無く厳しい朝が続いたので全国各地で氷瀑になった記事をよく見かけた。
その流れに乗ろうと計画を立てたが、週末になると寒さも緩み氷瀑の姿は消えてしまい、
撮影のタイミングは思った以上に難しい。
2月も中旬になると雪は降っても気温が高い日も増えてくるので、
次の寒波が今シーズン最後のチャンスとなる。
11日の夜、山間部にかなり雪が降ったのは身をもって体験したので、
翌朝は期待出来そうだが、前日の疲れで休息日にしようと弱腰になっていた。
7時頃に起きて神庭の滝のライブカメラを見ると雪で染まっていたので、
やはり行けば良かったと後悔。
後悔するくらいならこれから出発しても間に合うので神庭の滝へ向かった。



祝日の月曜日、国道2号線は空いているが国道313号線は追い越し車線が無いので思いのほか進まない。
井原を抜けて芳井町の山超えから雪景色に変わり道路も凍結してスピードも出せない。
このまま北上するともっと雪深くなると覚悟していたが、
成羽に入ると雪の姿は見えず思いのほか順調に走ることが出来た。
勝山町内にあまり雪は見かけなかったので、やはり遅すぎたかと思ったが、
滝に続く道を上がっていくにつれて雪深くなり同じ町内とは思えない景色に様変わりしていった。
10時頃に着きたかったが出発が遅かったのと下道で来たので11時頃に到着。
神庭の滝にはしばらく来ていないが、周りの景色はさほど変わっていない。
強いて言うならシーズンオフなのでお土産屋さんはすべて閉まっていた。
それでもカメラマンや観光客で駐車場に車が止まっていたので物好きがいるものだと思ったが、
新聞の記事を見て意外と訪れる人が多いらしい。
シーズンオフでも園内の管理はしているのでしっかり入園料は徴収されるが、
管理されているだけあって遊歩道は除雪して、
雪景色の渓谷を安心して楽しめるのはかなり貴重なスポットである。
時間が時間だけに園内のサルは山へ帰ったようでいつもより少なめだが、
雪に塗れながら遊んでいる姿をまじかで見れるのもここの公園ならでは。
今日はカメラマンの団体が来ていて撮影会が行われていた。



雪が止むまでサルを撮っていたが、
止む気配は無いので少し収まったところで撮影。
雪は止まないが日差しが出たり青空が広がったり、
かと思いきや曇っては大雪になったり、本当に雪の天気はよく変わる。
以前は落石で滝の近くまで行かなかったが、
いつしからか近くまで行けるようになったみたいで、
近づいてみると小さな氷柱が出来ていた。
水量が多い滝なので完全に氷瀑になることはまず無いと思うが、
今の時期らしい姿をどう撮るかは意外と難しいもので、
アップで撮ると神庭の滝らしさが出ず、
広角で撮ると滝が雪に溶け込んで滝らしさが出ない。
今シーズン初めての経験となる雪瀑撮影だったが、
この経験を来年以降に活かせればと思う。



さっさと撮影してすぐ帰るつもりが、
意外と粘ったせいで気付けば2時間も滞在していた。
12時を回ると日差しが園内に当たらず体感的に寒い。
帰る頃には殆どのサルが山へ帰っていったが、
管理人が山に向かって遠吠えすると一斉に降りてきた。
園内でエサを撒いているのは知っていたが、
いつどのタイミングで撒くかは決まっていないらしい。
季節によっては山に食べ物があれば園内に降りてこない時もあるらしい。
久しぶりに神庭の滝に訪れてみたが、
いろんな表情を見せてくれるサルの撮影は面白かった。
午後になると太陽が隠れるので撮影するタイミングは午前中が良さそうだ。

せっかくなので帰りに醍醐桜へ寄ってみた。
ここもしばらく訪れていないが、
道路が拡張して広くなっていたのにはさすがに驚いた。
ここもやはり訪れるなら朝だが、急な坂道を上がれるかどうかはわからない。
桜シーズンになると日中深夜問わず人が多いが、
今日は誰一人として見かけることは無かった。





写真館 二千年一夜