米見山の雲海〜広島県豊松村

県北の紅葉が見頃を迎え、以前から霧に包まれた福桝川渓谷を撮りたいと思っていたので、
それなら近場の雲海を撮ろうと米見山を選んだ。
去年の10月に訪れているが、思い通りの撮影が出来なかったのでリベンジしたいと思っていた。
4時30分に家を出て、現地に着いたのは薄ら明るくなる6時頃。
近くに有名な雲海スポットがたくさんあるので米見山は穴場的スポットで殆ど訪れる人はいないと思ったが、
今日は先客の車が一台止まっていた。



ここへ訪れる途中、井関を過ぎた辺りから濃い霧が出ていたので今日は期待して来てみたが、
確かに東や北方面は素晴らしい雲海が広がっていたが、
何故か太陽が昇る東方面の麓だけ霧が出ていない、というか、霧が流れ込んでいない。
これは去年訪れた時も同じで何故か麓だけ霧が無いのである。
これでは絵にならず機材の出番は無いかと諦めていたが、
太陽が昇りだすと徐々に麓へ霧が流れていき
時間が経つにつれて霧の動きは激しく、状況は徐々に変化していった。
想像した雲海にはならなかったが、色付いた紅葉を入れて思いのほか秋らしさのある雲海が撮れたような気がする。
太陽の昇る位置も10月より右側に上がるのでケラレる心配も軽減されて撮影はハレ切りで対応出来て撮影はしやすかった。


※東と南方面以外は見事な雲海が広がっている。ただ視野が悪いので展望台が開いていたら・・・といつも思う。

ちなみに、この日の高谷山は辛うじて雲海になったようだが霧は高かったらしい。
米見山は標高が600mと高いので霧で山頂が包まれることは無いが、
今日はかなり見応えのある雲海だったことがわかる。
前回も思ったが、周辺の木々で視野が悪く、
肝心の展望台も早朝は入れないので非常に勿体無い雲海スポットである。


※太陽が顔を出すと麓に霧が流れ込む。


※いつもちょっとした雲海で終了





福桝川渓谷〜広島県油木町

米見山の撮影は適当に切り上げて急いで今日の本命である福桝川渓谷へ向かう。
8時過ぎ現地に着いた時はまだ霧に包まれて何にも見えない状態だったので、
ちょっと時間潰しにその先にある塚ヶ峠へ行ってみる。
ここも一度だけ来たことがあるが視野が狭いのでそれっきり。
標高が高いので見事な雲海が広がっており視野が狭いのが本当に残念である。



8時15分頃、再び福桝川渓谷へ戻ってみると霧が晴れてきたので急いで撮影準備に取り掛かる。
霧で見え隠れする渓谷の姿をイメージしていたが、
そのイメージ通りの姿はほんの一瞬で構図を練っていると驚くくらいあっという間に霧は晴れていった。
とりあえず撮影はしたものの構図を練る時間も無く、果たしてどんな絵に仕上がっているかわからないが、
紅葉の色付ぎは以前訪れた時も悪いような気がするので、
今回の仕上がり次第ではまたリベンジしたいと思う。



10年くらい前に初めて訪れた時は無名で紅葉の名所にもなっていなかったが、
相変わらず無名のままでたまたま訪れた人が足を止めて眺めていた。
この後、天気が良いので北へ上がれば良いのだが、
三原で花火撮影を控えているので、とりあえず撮影は終了して家へ帰宅した。


※20分くらいであっという間に霧は無くなった。





がんばろう!三原復興花火大会〜広島県三原市

例年だと8月に行われる三原やっさ花火は西日本豪雨災害で中止となったが、
主催者の尽力で復興花火という形で11月に行われることが決まり、
青空の広がる気持ちの良い今日、まさに絶好の花火日和となった。
何とも訪れている場所なので早くから行く必要は無いが、
臨時駐車場に止められないと厄介なので15時30分頃に現地へ着くと全然余裕で空いていた。
天気が良くて暖かいのでちょっとぶらりと糸崎を散策。
今日は東方面から撮影するつもりで歩いてみたが、
場所取りをしている気配は無く、逆に三脚を置いておくとゴミと間違えられそうで置くのが怖かった。
その後、会場へ行ってみると例年に比べると客足が遅くさほど混雑していない様子だったので、
予定を変更して今日は会場の西側から撮影することにした。



辺りが暗くなる18時頃になっても会場はやはり混雑は少な目。
通常よりも1時間早い19時からの打ち上げなので、早くから混雑するかと予想していたが、
日本シリーズの影響か尾道ベッチャー祭りと日にちが被っているからなのか、
それとも花火が上がることを知らないのか、
どちらにしても8月に比べると明らかに人の動きは違っている。
30分前になるとさすがに随分人が集まっているように見えたが、
それでも西側の端っこは人が少なくお蔭でのんびり撮影観覧が出来て良かった。



19時00分、カウントダウンでオープニングの2尺玉(彩色千輪菊)が打ち上がり、目の前にたくさんの小花が広がった。
花火の内容は4景のテーマ(風、光、明、媚)に分かれており、
その間にインターバル花火と題して花火の種類別に上がるレクチャー花火や型物が上がるキッズコーナー、
そして三原で馴染みのあるタコやダルマのご当地型物花火が披露された。
ここ最近は会場から撮ることが無かったので、
改めて会場で撮影してみると音楽に合わせて花火が上がり、
花火についての説明があったり、そして何より程よい距離感が花火を見ていて楽しかった。
さほど感じらなかった風も上空ではそこそこ吹いているのも秋ならではだろうか。
煙は良い感じで流れて澄み切った空気がより星を綺麗に見せてくれて、
牛尾煙火が担当した9月の廿日市と比べても今日は一際綺麗に見えたような気がした。
4景が終わり最後のインターバル花火は会場を糸崎に変わって恒例となっている大玉花火。
水中花火も交えて大玉が上がるのでとても絵になりやすい。
そしてフィナーレを飾るのは本日2発目の2尺玉(錦冠菊彩色小割浮模様)
再びカウントダウンで2尺玉は打ち上がり、冠菊が長く広く垂れ下がる姿は本当に美しかった。
通常の花火大会の終わり方に比べるとシンプルではあるが、
スターマインに紛れて2尺玉が上がるより、
みんなのカウントダウンで2尺玉を上げた方が会場全体に一体感が生まれて思い出に残ったに違いない。
このような終わり方もたまには良いなって思う。



19時45分、花火大会終了後さほど混雑することもなく21時前には家に着くことが出来た。
今日は日が暮れてもさほど寒く無かったが、
数日前は結構寒かったので夏の暑さと同じくらい寒い待ち時間は辛い人も多いと思われるので、
11月開催の花火大会は欲を言えば18時スタートでも良いと思う。



写真館 二千年一夜