牛窓花火大会〜岡山県牛窓町

岡山県内の花火大会が豪雨災害の影響で軒並み中止となり、
特に大きな被害の無かった牛窓町の花火大会に注目が集まった。
牛窓は狭く小さな海沿いの街で公共機関も無ければシャトルバスが出ている訳でもなく、
主催者は渋滞や混乱を避けるため異例の声明文を発表。
以前から牛窓の花火を見てみたいという思いがあり、
今年ようやく行く予定を立てていただけに想定外の注目度はとても厄介なことであった。

牛窓に訪れるのは約10年振り。
今回は国道2号線の渋滞を避けるべく備前ICからブルーラインを走り牛窓へ向かう。
今年は予測不能の混雑に16時までには現地に着いておきたいと思ったが、
意外と時間がかかり16時30分頃に到着。
公式では発表されていないが、実は牛窓町内にはSECカーボン工場跡地の広大な敷地があり、
そこに何と700台の車が駐車することが出来る。
既に半分くらいは埋まっているように見えたが、
それでも早めの満車が予想された今年でさえ18時の時点でまだ車が入っていた。





駐車場から歩いて10分ほどで会場に到着。
防波堤に花火の筒がワイドに設置されており、
最後には5か所から上がるのが牛窓花火の特徴である。
それなら正面から撮りたい気持ちもあるが、
海岸沿いはレジャーボートが目の前にあり、
数少ない視野が開けた場所は既に埋まっていたりなかなか撮影に適した場所が無い。
高い建物が無いので花火は見ようと思えばどこからでも見れる環境で、
暑さのせいもあるが会場内はさほど混雑していなかった。
とりあえず小学校前に三脚を仮置きして駐車場へ退避。



再び会場に戻ったのは18時過ぎで、太陽も西に傾き建物の影で会場までのアクセスが楽になっていた。
そのせいか多くの観覧客も続々と会場へ向かい、
それでも会場内は思ったほどの混雑は見られなかった。
仮置きしておいた三脚は結局、第二候補地に目を付けていた西側へ移動。
ワイドを斜めから撮るのは本意ではなかったが、
視野が開けているのと風向き、会場から離れているのでのんびりしている。
かなりの混雑を覚悟していたが、夕暮れ時の星を見ながら風を感じられるくらい余裕が出来るとは思わなかった。



20時00分、場内からカウントダウンが行われ花火が打ち上がる。
花火の内容に関してはなかなか撮影するタイミングが無かったが、
5号玉クラスの玉が上がったり、2ヵ所スターマインがあったり、
時々、見応えのある演出もあり、
そして最後は怒涛のワイドスターマイン。
やはりこればかりは正面から見たかったが、それなりに見応えもあって煙も良い方向に流れてくれた。
今回、恒例の5分休憩を使って追悼花火と黙とうが設けられた。
花火開催については最後まで賛否があったようだが、
こんな時だからこそ花火を打ち上げる意味があり、
きっと牛窓に訪れた遠くの人は元気と思い出が出来たに違いない。

帰りは相当の大混雑があったに違いないが、
駐車場の近くから撮影していたこともあってスムーズに脱出。
牛窓は日本のエーゲ海と呼ばれるほど美しい街。
今回はその美しさを味わうことが出来なかったが、
また訪れる機会があれば早めに現地入りして牛窓の綺麗な海を見たいと思う。



写真館 二千年一夜