はなぐり岩の夕日〜山口県下松市

笠戸島のダルマ夕日は今年になって2度挑戦しているが、いずれも霞みや雲に遮られ冴えない結果に終わっている。
今シーズン、古島の横に夕日が落ちる時期は今日が最後だが、
気温、湿度、風、PM2.5などすべてにおいて最高の条件が整っており、
これを逃す訳にはいかないと3度目の挑戦に挑む。



さすがに1か月の間に3度も訪れるとなると迷うことなく現地へ到着出来た。
いつものコースで約3時間、現地に着いたのは14時30分頃でやはり誰もいなかった。
特に早く来たからと言ってすることが無いので、
笠戸島の奥に何か珍しいものがないかとドライブしてみた。
結局、島の先には小さな漁村があって行き止まりになっていたが、
途中に造船所があり、ちょっとした街になって独特な雰囲気を感じさせられた。


※笠戸島に造船所があるとは思わなかった

再び展望所に戻ったのは15時20分頃で先客が1人いた。
どうやら常連さんのようで去年も同じ時期に来られて見事なダルマ夕日を撮影したらしい。
今日は去年と同じような状況だと嬉しいことを言ってくれたので期待出来そうだ。
とりあえず三脚を置いてまだ昼ご飯を食べていないので、
下松市内まで戻りコンビニで昼食を購入。
時間が経つにつれて徐々に人が増えてくる。
今日はさすがにみんなダルマ夕日狙いなのか、
展望所の駐車場から外れた場所にカメラマンが集中して、
狭い範囲に10人以上が密集することになった。


※この時点で水平線上に雲は無く、ダルマ夕日の可能性は高かった

太陽が傾き西の空も徐々にオレンジ色へ変わっていく。
風が無ければ海も綺麗に染まっていき、
はなぐり岩が良いアクセントになる最高のロケーション。
若干、雲は出ていたが太陽が雲に隠れると雲の隙間から光芒が出て、
これはこれで絵になって面白い。
ただあくまで目的はダルマ夕日なので無駄にフィルムの消耗は出来ない。


※雲から出る光芒が美しい。時期的に駐車場から離れた場所が撮影ポイント

雲を抜けるとまた1つ水平線上に雲が発生している。
廻りからは、今日は駄目だ!という人もいれば、
水平線上は明るいから今日は見れる!とカメラマン同士で言葉が飛び交っていた。
最後の雲に太陽が入り、多くのカメラマンは固唾を飲む。
このまま太陽は姿を見せずに終わってしまうのか・・・
すると雲から太陽が現れた瞬間、歓声が沸いた。
太陽が水平線に落ちるこの数分間は何とも神秘的な光景だった。
そして太陽は袴を着けて見事なダルマ夕日が完成した。



今年は1月3日ぶりのダルマ夕日だったらしく、
滅多に姿を見せなかっただけに笠戸島でダルマ夕日が見れたのは本当に運が良かった。
現像の結果次第ではしばらく来ることはないかもしれないが、
3度も来れば愛着が沸いてしまうもので、
もし機会があれば撮影ついでにまた牛骨ラーメン、もしくはヒラメの養殖が盛んなので新鮮な魚介を食べに来たい。






写真館 二千年一夜